
フルクトースが還元糖であるということについて質問させていただきます。
まず、グルコースは水溶液中で鎖状のアルデヒド基(CHO)をもつ形になりますよね。そして、Cu2+で酸化される(=アルデヒドが銅を還元する)とカルボキシルキ基COOHができて、Cu2Oが沈殿。それまでは理解できるのです。。。
それで、それを基にフルクトースについても考えてみました...。フルクトースはケトースでケトン基を持っていて、つまりその後はアルデヒド基とは違いそれ以上は酸化されないと思っていました。だから、Cu2+にも酸化されなく(=フルクトース自身は銅を還元せずに)、Cu2O沈殿もできないのではないかと考えたのですが...どうやらそれは間違いで沈殿ができるようなのです。資料によると”単糖の還元力はアルデヒド基、ケトン基に由来する”とかいてありました。ケトン基(C=O)に還元能があるのはどういう風に説明されるのですか?また、フルクトースは5員環だと思っていたのですが、”(ケトースは一般に還元力を持ってないが、)フルクトースは6員環にもなることができるのでグルコースと同じようにアルデヒド基ができて還元力をもつ”ということも耳にしました。一体フルクトースが還元糖だということはどういうふうに証明することができるのですか??
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
一般にカルボニル基に隣接したヒドロキシル基は酸化されやすいという性質を持っています。
H
|
H-O-C-H
|
O=C
|
R
フルクトースの還元に関与する部分だけを取り出すとこのようになっています。
Oは非常に電気陰性度が大きいのでヒドロキシル基のOは隣にあるHやCから電子を引きつけています。
H
|
H→O←C-H
|
O=C
|
R
そこで電子不足気味のCは周囲のHや隣のCから電子を引きつけようとします。
H
↓
H→O←+C←H
↑
O=C
|
R
ところが隣のCはOと二重結合で手をつないでいるためさらに電子不足となっています。
H
↓
H→O←+C←H
↑←ムリ
-O←C+
|
R
そこでヒドロキシルノ結合したCは非常に電子不足となっています。
H
↓
H→O←++C←H
|
-O←C
|
R
非常に電子不足となったCから電子を奪うのはOでも厳しいのでHからどんどん電子を引き寄せることになります。
H
↓
H⇒O-++C←H
|
-O←C
|
R
こうしてヒドロキシル基のHは電気的に非常にプラスになっています。
H
↓
+H⇒O-++C←H
|
-O←C
|
R
ところでHがふと横を見ると電気的に非常にマイナスになっているカルボニル基のOがあります。
H
↓
+H⇒O-++C←H
|
-O←C
|
R
こうなったらもちろんHはそっちに飛んでいって結合します。
H
↓
-O-++C←H
|
H-O←C
|
R
このときヒドロキシル基のOは手が1本余るので、Cと2重結合を作ろうとします。
そこでCは自分に結合していたHの一方を下のCの方に吹っ飛ばしてOと2重結合を作ります。
H
↓
-O-++C-
|
H-O←C ←H+
|
R
こうして
H
|
O=C
|
H-O-C-H
|
R
という風になってアルデヒド基ができるのです。
No.3
- 回答日時:
フルクトースは水溶液中では五員環と鎖状構造が平衡状態で存在します。
鎖状構造の2位の炭素はケトン基になっています。このままでは還元性はないはずですが、No.1の方のお答えにある通り、異性化反応によって1位の炭素がアルデヒド基となり、これが還元性を示します。
↓のサイトにわかりやすい説明があります。
参考URL:http://www.tennoji-h.oku.ed.jp/tennoji/oka/2004/ …
No.1
- 回答日時:
ケトン基(カルボニル基)自体には還元性はありません。
しかし、フルクトースは還元性を示します。これは1番炭素と2番炭素間での置換基(官能基)の変化で平衡が生じているためです。R-C-CH2OH⇔R-C=CHOH⇔R-CH2-C-H
∥ | ∥
O OH O
有機化学専門書か、高校生ならもしかすると化学(2)の教科書に載っていると思います。
これでケトンからアルデヒドができ、還元性を示します。フェーリング反応で、アルデヒドの構造の物がなくなっていくので、平衡がずれまたアルデヒド構造のものができ、順次反応していくのです
この回答への補足
R-C=CHOH⇔R-CH2-C-H
| ||
OH O
の部分がよくわかりません(^~;)
また、"平衡がずれまたアルデヒド構造のものができる"がピンとこないので、教えてください。何度もすいません。
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