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育て方が原因の自閉症はあるのですか?
最近ある漫画で「自閉症(広汎性発達障害)は先天的な物と育て方が原因のものとで2種類ある」と描いてあるのを読みました。(くりきあきこさんの『おそうじします!』という漫画です)
その漫画によると自閉症は一般的には先天的なものだけど、育て方が原因のものもあって、その場合は正しい療育に出会うとめざましく回復するんだそうです。

私も自閉症は先天的な物だと思っていましたし、自分で調べてもその様な文言しか見当たりませんでした。
しかし広く誰でも読めるような漫画で適当な事をでっち上げるとも思えませんし。

実際に後天的に自閉症になるようなケースはあるのでしょうか。
それともネグレクトなどによる発達の遅れを便宜的に自閉症と呼んでいるのでしょうか。

専門の方に教えて頂けると幸いです。

A 回答 (3件)

訂正します。

申し訳ありません。

「ノンフィクションと明記されていれば、訴えられない限り特に問題にはなりません」
→「フィクションと明記されていれば」


エッセイ等、ノンフィクションの場合も、全てがそうではない旨、注意書きが成されているものが最近は増えていると思います。
表現の自由等ありますので、たとえ問題のある内容の出版物があったとしても、当事者が訴訟を起こし、弁護士を通さない限り、支援者や研究者が作家に働き掛けを行うようなことは難しいのが現状です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
仮に悪意のある出版物があっても、それをどうこうするというのは中々難しいのですね。

お礼日時:2019/08/08 16:18

特に専門ではありませんが、発達障害に関わる仕事(インタビューや講演、学会、研究者の議論、調査の手続き、資料作成の補助)やボランティア(相談)をしている者で、


私自身も若い頃に「ASD傾向あり」と診断され、現在は「障害ではなく単なる気質」と判断された元当事者です。
(年齢的に療育を受けたような世代ではありません)

その漫画については存じませんが、
愛着障害等といわれる後天的にASDと似た状態になる方は確かにいらっしゃいますが、
日本の研究者の間では、誤診でない限りそれをASDと呼ぶことはないと思います。


ただ、そもそも実はまだ「ASDは先天的なもの」という明確な証明されているわけではありません。

一部の自閉症については、単一で強力な遺伝子が原因で起こっていることが分かっていますが、
他のほとんどの自閉スペクトラム症については、目の色や爪の形と同様に単なる複数の遺伝子の組み合わせに過ぎず、「絶対的な障害・病」とは言い切れないということしか、
遺伝的な要因はまだ判明していません。

また、遺伝だけでなく環境との組み合わせによって、その特性が形成されると言われています。
「先天的」の捉え方によっても「先天的か否か」は変わりますが、
胚の形成段階や胎児期の環境によっても異なる可能性が指摘されています。
(これは母親の飲酒・喫煙・農薬・環境ホルモン等による環境を指しているのではなく、親の非や胎教を意味しない。)


ここまでは、ASD的特性が形成されるまでの話ですが、
そもそも現在の考え方として、気質・特性だけではdisorder(ASDのD)とは判断されません。
それが日常生活・学業・労働等にまで支障を来して初めて、社会的なバリアとなり、障害者(公的支援を必要とする者)となります。
気質はそのままであっても、後天的に「単なる特性(健常)⇔障害」が変わる障害とも言えるので、
そういった意味では後天的な障害となる場合も、後天的に健常になる場合もあります。

能力の凹凸や感覚過敏等から、環境がフィットすればその気質は社会的に優れたものと評価され、逆であれば障害になる人は多いため、
(私自身も環境調整により、特性は障害から武器に変わりました)
幼少期の重要な時期の環境を作る「育て方」は当然重要であるという考えではないでしょうか。

現在の発達障害の疑いがある小児・児童については、
知的障害を伴わない、かつ極軽度な子については、臨床心理士・医師共に「グレーゾーン」や「発達障害疑い」という言葉は使用しない所が増えています。
周囲・本人にとって支障のない場合、それを障害疑いや障害予備軍と位置付けることに疑問の声があるためです。
(本来は、早期発見により、子どもたちにより良い環境をという趣旨だったが、その意図どおりにはいかず、親の不安は増大、誤解・偏見も広がった)


ちなみに、発達障害(特に言語能力の高い高機能ASDである以前のアスペルガー症候群)に関する差別的な漫画も、
偏見を抱かせるような描き方をしている作品も存在していますが、
ノンフィクションと明記されていれば、訴えられない限り特に問題にはなりません。
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この回答へのお礼

専門ではないとのことですが、私から見たら充分です。大変詳しくありがとうございました。
そもそも「自閉症」自体が症状もさまざまであり一言で「先天的」と断ずるのも不十分なのですね。
私自身も質問するにあたって知識が少なすぎたと反省しております。まだ診断がつくような月齢ではない乳児がいるものでちょっとした疑問で質問させていただいたのですが、この質問で不快になられた方がいたら申し訳ありません。

>知的障害を伴わない、かつ極軽度な子については、臨床心理士・医師共に「グレーゾーン」や「発達障害疑い」という言葉は使用しない所が増えています

こちらは知りませんでした。私の周囲にもグレーゾーンと言われている子がいたため、普通に使われているものだと思っておりましたが今後留意したいと思います。

>環境がフィットすればその気質は社会的に優れたものと評価され、逆であれば障害になる人は多いため、幼少期の重要な時期の環境を作る「育て方」は当然重要であるという考えではないでしょうか

なるほどとても腑に落ちました。
漫画の内容だとネグレクトが原因で…という表現だったので具体的に何をすれば、何を怠ればそうなるのかという点が気になっていたのですが、環境の作り方という大きなくくりで対応していく必要がありそうですね。

お礼日時:2019/08/08 16:13

漫画ですからフィクションでも問題はないんですよ?



自閉症は先天的な機能の障害だけど、療育環境によっては発症しないこともあるって程度の話でしょう
つまり、比較的軽い場合は、その後の療育によって「障害の有無が判らない」レベルにはなれる可能性があります

ちょっと変な表現ですが、病気の素養があっても、その後の環境次第で発症しないこともあるし
既に発症しているものでも、その素養の程度が低ければ環境次第で劇的に改善することもある

こう考えておいてよいでしょうね
これらを判りやすく表現しただけと解釈する方が良いと思います
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

>漫画ですからフィクションでも問題はないんですよ?

確かにそうなのですが作風的に何か根拠があって描いてるのかなと思ったもので

「正しい療育に出会えれば日常生活に支障がない程度になる場合もある」とはよく言われていますが、そういう事なのでしょうかね。

お礼日時:2019/08/08 16:16

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