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全反射しないようにすると一番早く光を伝えられるという意味がよくわからないのですが...。全反射を繰り返すのが光ファイバーではないのでしょうか?

A 回答 (2件)

面白い表現ですね。

確かに。でも厳密性は欠いているかもしれませんが、わかりやすいかもしれませんよ。

そもそも光ファイバーの中を全反射しながら進むというイメージ自体が厳密ではないのです。
もちろん中には非常にコア径の大きなファイバーもあり、それは全反射しながらという説明がよい場合もありますが。

もう少し厳密性のある説明をしてみましょうか。

通常光ファイバーでは「光を狭い空間に閉じ込める」形になります。たとえて言うのであれば、道があり、その両側に高いへいを築いているような形です。
このようになっているのでよほどのことがなければファイバーの外に出ることは出来ません。

で、光というのはこの塀のようなものがなければだらしなくかなり広がっています。これは波であるためです。
ところがファイバーの中に閉じ込められると無理やりその中に縮められて納まっている状態になります。

その状態で前に進むとどうなりますか?
一番自然なのはそのままその両脇の塀に沿って前に進むことですよね?
これがご質問の説明で全反射せずに進むという一番速度の速い進み方です。

さて、光は伸縮性がありますので、あまり小さくない口径のファイバーですと更に無理やり縮めて2つ並べてしまうことも出来ます。そうすると2つが並んで進むわけなのですが、この場合は二人三脚で進むように単独より遅くなります。
この状態が全反射で反射を繰り返しながら進むというはなしです。
詰め込むと3個、4個と沢山詰め込むことも出来ます。ただこの状態はあまりにもぎゅうぎゅうなのであまり遠くまでは進めません。

一番減衰が少なくかつ早いのは一つが塀にそってそのまま進む形です。

ちなみにファイバーの径をかなり小さくすると、もはや2つ以上並ぶことはできなくなります。こういうファイバーをシングルモードファイバーといいます。

モードとはいま話した並ぶ数による違いです。

多分光が並ぶという意味がわかりにくいと思いますが、これは物理的には電場振幅の山を表します。
ファイバーの中での電場の強度をみると、中心が高くて周辺が弱いだけの一山形状が、先に言った1個の状態です。
これがたとえばファイバーの中に4つの山が入っているような状態もあります。これが4つ並んでいる状態ですね。あるいは、中心に山、その次谷がありもう一度山が来て谷が来る、断面を見ると真ん中に●とそれの外側にドーナッツ状にもう一つあるという状態などです。

これらの状態は先のシングルモードに対してマルチモードといいます。

ちなみにファイバーの構造により屈折率がなだらかに変化してるグレーテッドインデックス(GI)、急激に変っているステップインデックス(SI)という種類に分けていたりしますが、本質的には全反射している/していないの話とは関係がありません。
GIの方がファイバー径が割と大きくてもシングルモードしか通れないので、光通信などシングルモードにしたい用途では通常こちらを使います。(径が大きい方が光の導入もしやすいなどメリットが大きい)


こんな説明で理解できましたでしょうか。
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この回答へのお礼

どんな本で調べるよりわかりやすい説明ありがとうございます。色々探してみたのですがあまりわかりやすいのがなくて困っていました。ありがとうございます。

お礼日時:2005/04/01 15:53

全反射を利用する光ファイバーと、全反射を利用しない光ファイバーがあります。


全反射を利用しないものは「グレーデッド・インデックス」と言います。
光ファイバーの厚み方向に屈折率を徐々に変えて中心に光が集まるように作られています。

またシングルモードという形式の光ファイバーも伝送部分が細く全反射しません。

参考URL:http://www.optigate.jp/basic/
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この回答へのお礼

わかりやすい資料ありがとうございます。検索しても専門的なものが多くて困っていました。

お礼日時:2005/01/13 15:21

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