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若干古いセリフですが、この「は」の使用法に繰り返し疑問が出されています。

>>言い回しとして、「フランスはパリの〜」みたいに、どこどこ「は」どこどこ っていう言い方、これすごい変な感じするんですけど、なぜ「は」を使うのですか?
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/questio …

現状は、「は」と「が」を未知(新情報)/既知(旧情報)、主語/主題などという機能の相違に解消するしかない非科学的な解釈論が横行しているのが現状です。

「は」と「が」の違いは、
「は」は その主語が「未知」で
「が」は その主語が「既知」である、という説明を本で読みました。
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/12383228.html

これについて下記内容で多くの理解、賛同を得ているので、今一度明示し諸賢のご賢察を賜りたいと考えます。

この「は」は、

我【は】海の子。
吾輩【は】猫である。
箱根の山【は】天下の嶮。
アメリカ【は】ニューヨークのマンハッタンに来ております。

のように使用される普遍性の認識を表す係助詞です。

科学は普遍的な法則の表現なので、普遍性を表す「は」が使われます。

月【は】地球の衛星である。
水【は】水素と酸素の化合物である。
物体【は】力によって状態を変えられない限り静止または直線上の等速運動を続ける。

のように、普遍性を表す「は」が使われます。

「東京は浅草にやってまいりました」の場合、唯一無二の「東京」という「東京」の普遍性の認識を表し、「東京」という場所を普遍的に捉え直し強調した表現です。

「東京の浅草にやってまいりました」」というのは、単に「東京」と「浅草」の所属関係の関係認識の表現でしかなく、「東京」に対する思い入れが表現されていません。

この普遍性を表わす係助詞の「は」は、憲法、法律などにも多用されます。

天皇【は】、日本国の象徴であり日本国民の統合の象徴であって、この地位【は】、主権の存する日本国民の総意に基く。(第一条)
日本国民【は】、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使【は】、国際際紛争を解決する手段として【は】これを放棄する。(第九条)

その理由は次の通り極めて簡単なことです。
支配者たちは、「かれらの意志に、国家的意志としての、すなわち法律としての普遍的な表現を与えなければならない。(allgemaine Ausdruck als Staatswillen geben als Gesetz)」(マルクス, エンゲルス『ドイツイデオロギー』)のです。それは、国民全体が従わなければならない普遍的な規範として公布されます。それで、普遍性を扱う「は」が使用されるわけです。

昔の軍人勅諭にしても、現在の政党にしても、あるいは会社の社規にしても、憲法や法律と違って国民全体が従わねばならない規範ではないので、その点では特殊な集団のための特殊的な規範でしかありません。しかしながら、それらの集団として見れば、そこに属する人間全体が従わねばならない規範であって、それなりに普遍的な規範でもあります。それゆえ、「一つ軍人【は】……」「第二条 党員の義務【は】……」「一つ社員【は】……」のように、いずれも普遍性の「は」が使用されています。これらにしても別に憲法や法律の表現を意識的に模倣したわけではなく、無自覚的に使われたものであり、人間の無自覚的な行為がそれなりに合理的なことの一例といえます。

この他に、「は」には特殊性の認識を表わす副助詞の「は」があります。

梅は咲いたか、桜はまだかいな。

の場合、梅と桜という花の特殊性の認識を表わしています。また、

このテーブルにはハンドルがついてて持ち運びやすい。

では、格助詞「に」が「このテーブル」の空間的な位置付けの認識を表わし、さらに副助詞「は」で、この位置付けの特殊性の認識を表わし、「このテーブル」の位置付けを強調しています。

このような、特殊性の認識を表す「は」は、

君がいくら探してもそこに【は】ない。
あの男だけ【は】信用できる。
博多まで【は】新幹線で行くことにする。

のようにも使用されます。

「は」が主題を表わすというのは、「水は酸素と水素の化合物である。」「月は地球の衛星である。」のような普遍性を表わす係助詞の「は」の場合、そのように解釈される文があるというに過ぎませんが、これらは主題ではなく直観的に現実を捉えただけのもので、主題とは何かが明らかにされなければなりませんが、それはなされておらず、同義反復の循環論に陥る他ありません。

このように、「は」には、特殊性の認識を表わす副助詞の「は」と、普遍性の認識を表わす係助詞の「は」の二種類があります。これを一纏めにして混同し、主題を表わす、新情報を表わす、取立てを表わすなどと個別の文での機能を取り上げても混乱するばかりです。

この普遍性を表す係助詞の「は」と特殊性の認識を表す「は」の違いと区別をきちんと捉えないとこのような適確な分析はできません。

また、

「は」の普遍と特殊の関係については、

日本舞踊 長唄《京鹿子娘道成寺》の歌詞に次のような文があります。

鐘に恨み【は】数々ござる、初夜の鐘を撞く時【は】諸行無常と響くなり、後夜の鐘を撞く時【は】是生滅法と響くなり、晨朝の響き【は】生滅滅巳、入相【は】寂滅為楽と響くなり聞て驚く人もなし………

この、最初の「は」は普遍性の判断を表わすものであり、つぎの四つの「は」はそれぞれの鐘の響きの特殊性を意識したもので、この区別を明確に理解しないと内容に即した理解はできません。

最初の普遍性の認識があとの文の特殊性の把握をつらぬくような認識構造の文章なら、次の次の次の文にも関係付けられても何の不思議もありません。■

A 回答 (3件)

アメリカ【は】ニューヨークのマンハッタンに来ております。


の【は】は 普遍性の認識 なんですか?
江戸【は】神田、お玉ヶ池の赤胴鈴之助だ。
と同じ、言い回しに思えますけど?

江戸のどこかと言えば神田のお玉が池の赤胴鈴之助だ。
この長ったらしい名乗りを当世の若者風にカッコよく縮めて言ったのでしょう。
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この回答へのお礼

アメリカ【は】ニューヨークのマンハッタンに来ております。
の【は】は 普遍性の認識 を表します。

江戸【は】神田、お玉ヶ池の赤胴鈴之助だ。
の【は】も同じ、 普遍性の認識 を表す用法です。

それが、質問で解説した内容です。

アメリカ【の】ニューヨーク
江戸【の】神田

の場合は、単にアメリカとニューヨーク、江戸と神田の所属関係の関係認識を表すだけで、アメリカ、江戸という場所の普遍的な捉え直しの認識が示されていません。良く知られた例で言えば、

1.吾が輩【が】(夏目家に飼われている)猫である。
2.吾が輩【は】(犬ではなくて)猫である。
3.吾が輩【は】猫(猫続の動物)である。

というように、1.の「が」は個別性の認識を表す格助詞、2.の「は」は特殊性の認識を表す副助詞、3.の「は」は普遍性の認識を表す係助詞です。

助詞「は」にはこのような二つの異なった意義があり使い分けています。■

お礼日時:2022/02/16 18:27

#1です。



>「主題」とは何なのでしょうか???
そして、主語との相違は???

一言で定義するのは難しいので若干曖昧な表現になるかもしれませんが、
・主題=それについて話者が取り上げたいと認識しているもの。
・主語=一つの文が語る事態の中で認識の中核として存在するもの。
といったところですかね。

アス坊の見解は如何に?

>当方が提起したのは、助詞「は」の規範としての意義であり、文の中の意味ではありません。

普遍性や特殊性、または個別性を表わす、ということですな?
当方としては、規範としての意義は「主題を表わす」と捉えている、と申し上げた次第です。

>語の意義を媒介として意味が伝達されるのであり逆ではありません。この点で根本的な誤解をされているということです。

別に逆とは考えておりませんが?

>(シチュエーション)は、話者の置かれた立場、場面で、文の解釈には必要な要素ですが、規範としての語の意義の問題ではありません。

それはそうでしょうな。
別に規範としてシチュエーションが必要だとは申しておりませんが?
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まず最初に申し上げると、普遍性の係助詞であれ特殊性の副助詞であれ「は」の本質的意義は「主題を表わす」でしょうね。


その上でいくつかオブジェクションを。

1.
>「東京は浅草にやってまいりました」

これは特殊性の認識、つまり副助詞と解釈するのが妥当でしょう。

いきなり小さい地名を出すのも何なので、まずみなさん方がよくご存じの、他のどこでもない「東京」という地を主題として取り上げさせてもらいますが、その東京は浅草という土地を抱えており、私は、今、そこにやってまいりました。

といったニュアンス。
「(他のどこでもない)東京」という意図がこの文型には込められている、と捉えるのが妥当。

・東京は日本の首都だ。

といった普遍性の係助詞とは別です。
むろん、どちらの場合も「主題を表わす」という本質的意義が変わらないことは文意からも明らか。
《唯一無二の「東京」という「東京」の普遍性の認識》とは見解、あるいは感覚を異にするようです。

2.
さて、今、

・東京は日本の首都だ。

を係助詞と言いましたが、厳密にはこれも違います。
これ単独の文として判断するのは好ましくない、ということ。
たとえば、

・ソウルは韓国の首都であり、東京は日本の首都だ。

といった文脈で使われるなら副助詞であるはずですから。
同様に、

・タイタンは土星の衛星であり、月【は】地球の衛星である。

といった文脈の場合も副助詞になるはず。

このように、シチュエーション、すなわち、それが話される背景に十分留意した上で判断されるべきものと思う。
まさに、この意味においても、

「は」の本質的意義は「主題を表わす」

とするのが妥当と言えるかと。

3.
>それは、国民全体が従わなければならない普遍的な規範として公布されます。それで、普遍性を扱う「は」が使用されるわけです。

憲法について部分だが、ここは大きな勘違いをしていますな。

・天皇【は】、日本国の象徴であり日本国民の統合の象徴であって、

という記述は憲法の起草者が天皇を普遍性として認識していた、というだけの話です。
そもそも、この「は」が普遍性であるかどうかまで記されないわけだから、《それで、普遍性を扱う「は」が使用されるわけです。》という筋立ては違うんじゃないですかね?

>それゆえ、「一つ軍人【は】……」「第二条 党員の義務【は】……」「一つ社員【は】……」のように、いずれも普遍性の「は」が使用されています。これらにしても別に憲法や法律の表現を意識的に模倣したわけではなく、無自覚的に使われたものであり、人間の無自覚的な行為がそれなりに合理的なことの一例といえます。

これも同様で、実に摩訶不思議な論理だと思いますがね。
この「は」は、起案者が、軍人、党員、社員を主題として提示するために使っただけです。
むろん、軍人、党員、社員は普遍性として《無自覚的》に認識されているわけですが、それは、あくまで勅諭だったり党則だったり社則だったりというシチュエーション(背景)があるからなのであって、《憲法や法律の表現を意識的に模倣》云々などまったく何の関係もないことですよね?
《人間の無自覚的な行為がそれなりに合理的なことの一例》などというトンデモ論理は勘弁していただきたいものです。

4.
>このような、特殊性の認識を表す「は」は、

君がいくら探してもそこに【は】ない。
~~。

のようにも使用されます。

シチュエーションに留意しないと、こういった形式論的な決めつけに陥ってしまいます。

これが副助詞となるのは、別の場所にはある場合だと思いますがね。
(別の場所にある)という認識があって「そこにはない」と言う場合は確かに特殊性の副助詞になる。
しかし、(君の探しているようなものは元々どこにも無いのだ)というシチュエーションの場合は普遍性の認識を表わす係助詞です。

5.
>この普遍性を表す係助詞の「は」と特殊性の認識を表す「は」の違いと区別をきちんと捉えないとこのような適確な分析はできません。

ま、それはおっしゃるとおりですが、そもそも《適確な分析》がほとんどできてないのが痛いところですな。
基本的な考え方は別に間違っていないが、シチュエーションというものに、もう少し配慮しないと《適確な分析》はできないでしょうな。
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この回答へのお礼

早速の丁寧な応答をありがとうございます。

基本的な疑問を提起させていただきます。

「主題」とは何なのでしょうか???
そして、主語との相違は???

これが明示できないと単なるトートロジーでしかないといわなければなりません。当方が提起したのは、助詞「は」の規範としての意義であり、文の中の意味ではありません。語の意義を媒介として意味が伝達されるのであり逆ではありません。この点で根本的な誤解をされているということです。

言語は話者の認識の表現です。
言語表現の過程的な構造が全く理解されていません。

シチュエーション
〘名〙 (situation)
① (日常生活の中の)状況。場面。立場。
※学生時代(1918)〈久米正雄〉受験生の手記「会ふ機会が自然弟の方に多くなると云ふ、位置(シチュエーション)」
② 文学・演劇・映画などで、登場人物が作中に置かれている状況、境遇、局面。
※猫八(1918)〈岩野鳴〉二「ちょっと腹立たしくさへ思ったと云ふやうなシチュエイションに在る主人公」
【精選版 日本国語大辞典】

は、話者の置かれた立場、場面で、文の解釈には必要な要素ですが、規範としての語の意義の問題ではありません。前項同様に語の本質を理解できていないレベルを誤った誤認であり、実に摩訶不思議な、大きな勘違いをしているという他ありませんがどのようにお考えでしょうか。

この根本的な誤解、誤認に基づく誤った解釈を縷々展開されています。

この点が理解できないようであれば、個別に誤りを指摘致しますがまずは基本的な考えをお伺い致します。■

お礼日時:2022/02/15 10:54

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