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rotB=μJ+με(∂E/∂t)を磁束密度Bと磁界強度Hの関係式B=μHを用いて変形すると、

rotH=J+ε(∂E/∂t)

となりますが、このときの右辺について質問なんです。

第一項のJは、伝導電流だと思いますが、これは誘電体において誘電分極の影響を考慮しない導体を流れる電流である。

第二項のε(∂E/∂t)は電束電流密度だと思いますが、これは、誘電分極の影響を考えた導体を流れる電流である。

という風に考えるのでしょうか?
成書を見たのですがよくわかりません。
すみませんが、教えてはいただけないでしょうか?

A 回答 (3件)

マックスウェルの方程式は


rot(H)=j+∂D/∂t
rot(E)=-∂B/∂t
div(B)=0
div(D)=ρ
B=μ・H
D=ε・E
ですが
真空中のマックスウェルの方程式
rot(B)=μ0・j+ε0・μ0・∂E/∂t
rot(E)=-∂B/∂t
div(B)=0
ε0・div(E)=ρ
は真空中でなくても分極・磁化があろうがなかろうがどこでも成立します
ただしρは真電荷かどうかを区別しません
jも磁化電流か分極電流かを区別しません

DとHを定義して分極や磁化が起こった場合に方程式を解き易くしているのです
そのとき分極による電荷を電荷としないなどρの定義も変わってきてρは真電荷だけとなります
またjから分極電流や磁化電流が省かれます

ε0・∂E/∂tはマックスウェルが方程式を作るときに導入したものでマックスウェルの変位電流と呼ばれるものです

「マックスウェルの変位電流」は電流ではありません
方程式を正しくするために追加しなければならなかった補正項です

これにより電波が出ることが導かれ正当性があることは想像に難くないのです
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この回答へのお礼

わかりやすくどうもありがとうございます。

お礼日時:2005/08/14 11:49

>第二項のε(∂E/∂t)は電束電流密度だと思いますが、これは、誘電分極の影響を考えた導体を流れる電流である。


これはMaxwellが考えたことと同じですね! Maxwellは電場Eが加わると誘電体が分極するように、物質が存在しない真空中(←当時真空中にはエーテルが充満していると考えられていた)でもエーテルに電気変位ε0Eを発生させ、その変位より電流ε0(∂E/∂t)が流れるのだと考え、この電流を変位電流と名付けました。変位電流はエーテルの電気分極を生み出すものであるから通常の伝導電流と物理的に対等な量であると考えたのです。しかし、この考え方は誤りで(←現在ではエーテルの考え方は否定されていますね)、#1のshkwtaさんがご指摘されているように変位電流ε0(∂E/∂t)は真空中で電場が時間変化しているだけで電荷が流れているのではないということです。それではなぜrotHの源として変位電流の項があるのかということですが、それはguumanさんがご指摘されているように
>方程式を正しくするために追加しなければならなかった
ためなのです。Maxwellは変位電流の物理的解釈を誤ったのですね。Maxwellも誤るほどですから変位電流はイメージを掴むのに苦労します。この辺の議論は大田浩一著「電磁気学I」(丸善)に詳しく書かれていますので一度図書館等でご覧になられればいいでしょう。
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この回答へのお礼

歴史的な部分からわかりやすく辿って説明していただきありがとうございます

お礼日時:2005/08/14 11:50

>誘電分極の影響を考慮しない導体を流れる電流


>誘電分極の影響を考えた導体を流れる電流

これらの言葉の意味がわかりませんので、説明をお願いします。電流に、「誘電分極を考慮する電流」とか「誘電分極を考慮しない電流」といった種類があるのでしょうか?

>第一項のJ
これは、実際の電荷の移動を表わします。すなわち、「電荷の移動方向に垂直な単位面積を単位時間に通過する電気量」を大きさとし、電荷の移動方向を向きとするベクトルです。

>第二項のε(∂E/∂t)
これは変位電流と呼ばれますが、電流という名がついていても、実際に電荷が移動するわけではありません。電束密度(電気変位ともいう)の時間変化を表わします。典型例は、コンデンサーに交流電圧をかけたときの、極板間に生じる変位電流です。

この回答への補足

すみません。こっちがちゃんと理解していなかったので変なこと欠いて混乱させてしまって、無視してください。それと、説明どうもありがとうございました。

補足日時:2005/08/13 15:51
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