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建築で、ドアのレバーハンドルについてです。
最近の室内ドア用のレバーハンドルは、ほとんどが亜鉛ダイキャスト製になっています。他にも真鍮ダイキャスト製、アルミダイキャスト製、ステンレス製とあります。
なぜ、最近亜鉛ダイキャスト製が増えたのか。また、その長所・短所もご存知でしたら御教示ください。よろしく御願い申しあげます。

A 回答 (1件)

 亜鉛という金属は、比較的低温で溶けるうえに、湯流れが良く金型に忠実な鋳造が出来るといった点でことにダイカスト鋳造に適した素材です。


 このため、シンプルなデザインから複雑な唐草模様のものまで、デザインの再現性の良い、精密な鋳造が出来るというなによりの特徴があります。

 また、その分だけ、バリ取りや研磨などの後加工も少なくて済みますし、しかも、軽金属のわりには機械加工性が高く、部品を組み合わせたカシメ加工などにもかなり耐えるという都合の良い特長もありますので、原材料としては特に安価ではないものの、加工費の面でコストダウンを図りながら非常に綺麗な製品を作り出せるということにもなります。

 こうしたことから、主に一般住宅用など比較的軽い用途の建築金物として亜鉛ダイカスト製品は広く使われています。

 ただ、亜鉛という素材そのものには美しい金属光沢といったものは期待できませんので、ほとんどは仕上げとして塗装かメッキ、あるいは化学発色仕上げなどを施しています。

 また、レバーハンドルなどでしたらあまり影響はありませんが摩擦を繰り返す錠機構部分などに亜鉛ダイカスト製の部品を用いますと、滑り具合がとても滑らかで好ましいといった反面、磨耗には弱いといった長短ニ面の特性もあります。

 また、亜鉛は急激に錆びるというほどのことはないものの、それ自体自壊作用があり、時とともに自身で変質するという特性があります。これによって塗装やメッキの下からブツブツが生じてきたり、メッキ層が剥離したり、デザインによっては捩じれや反りなども生じることがあります。

 このような得失を持つ亜鉛ダイカスト製品ですが、亜鉛ダイカストの良い面は持ち、悪い面は現れないといった理由から、最近では、モノによっては次第に樹脂成型品に塗装やメッキを施す方向に変わってきているようにも感じます。
 

この回答への補足

早速の、分かりやすく、また詳細に、ご回答ありがとうございました。
自壊作用という面が気になっています。ごく普通の使用において、どの程度の年数で起こるものなのでしょうか?10年とか20年とか。もしご存知でしたら、御教示ください。

補足日時:2006/01/10 06:18
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