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ルターは北ドイツの人なのになぜ聖書を新高地ドイツ語に訳したの?

A 回答 (3件)

#1の方が既に答えられておられますが、私の思っていることを一寸付け加えたいと思います。

ルッターは北の低地ドイツ語を知っては居りましたが、母語ではないはずです。高地と低地の中間の言葉を使うマイセン地域の出身です。ルッター以前に既に幾つかのドイツ語訳の聖書は存在して居ましたが、それらは地方語の色がかなり強いものであったり、ラテン語、ギリシャ語で書かれた聖書の正確な翻訳であるか、ルッターが考える神学的解釈でない可能性もあったかと考えられます。
ルッターは低地ドイツ語地域と高地ドイツ語地域どちらにも理解してもらえるであろうと考えた、自分の出身地域のマイセン方言を中心に、旧約/新約聖書をドイツ語へ翻訳したのです。当時は統一的な正書法が存在したわけではありませんので、ルッター自身が身に付けた言葉を採用したと思います。版を重ねる度に、綴りが変わっています。綴りは
著者ではなく印刷屋の活字を並べる職人が適当に決めたようです。
彼が訳に使ったドイツ語がそのまま、現代の高地ドイツ語(標準ドイツ語)になった訳ではないと思います。この辺はドイツ語史の専門家の取り扱う分野ですから、この辺で終わりにします。その事情に付いては
”ドイツ語史”小島公一郎著 (大学書林)に詳しく記述があります。
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イギリスの歴史学者「アーノルド.トインビー」が言っています。



「ドイツは地方によって多くの方言があった。
英語の元となった言葉も、北ドイツ(低地ドイツ)の海岸地帯の
1つの方言が元となっている・・・」

日本でも、明治時代に国が、政策として、読本や、唱歌などで言葉を標準化しました。
ルターの時代は、教会が行政であり、学校であり、出版社であったわけですから、
より多くの、人に読まれるような形式が必要だったのかも知れませんし、
出版自体が大変な事業ですから、1種類でいいや?と思ったかも知れませんね。
ちなみに、昔のドイツ語の飾り文字は大変で、簡素化されたのも近世になったからのことですね。
以上
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私の個人的意見ですが、



ドイツは元々地方によって方言の差が激しい地域でした。
そのため高地ドイツ語を中心に、大多数の民衆に通じるようなドイツ語が次第に形成されていきました。
ルターの時代には「初期新高ドイツ語」というものが形成されていました。

ルターが聖書を翻訳した目的は
今までラテン語でしか書かれていなかった聖書を翻訳して一般民衆が読めるようにする
→免罪符の販売などを行い、腐敗していたカトリックから、民衆の信仰を引き離す
ということです。
(当時は聖職者しか聖書が読めない状態でした。
教会ではなく、聖書のみに従うことを主張していたルターにとっては、民衆が聖書を読めるようになり、教会が聖書の教義とはかけ離れていると理解することが重要だったのでしょう)

そのためには、自身の方言である北ドイツ(低地ドイツ)語より多くの民衆に広まっている高地ドイツ語の方が都合が良かったのだと思います。

長文・乱文失礼しました。
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