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つらい、とからい、はどちらも同じ漢字 辛い と書きます。これは、昔に何か意味のつながり、用途の共通点があったからでしょうか?友人に聞いても、からい物を沢山食べるとツライからじゃない?と言われてしまいます。だったら、痛い、でもいいと思うのです。教えて下さい。

A 回答 (4件)

 万葉集の3695に「昔より言ひけることの韓国のからくもここに別れするかも」といううたがあります。

ここの「からく」とはどんな意味でしょうか。あきらかに今の意味でいうところの「つらい」「せつない」といような語感です。このような用例は1600年頃の日葡辞書にもあることから、少なくとも近世までは「つらい」「せつない」という意味で使われていたことがわかります。受験古文でも「からし」は「つらい」と訳することがほとんどです。
 このほか形容詞の「からし」には
1.下を刺激する味--「辛い」ではありませんよ。酸味も塩辛さも「からし」なのですから。またこの頃は唐辛子や山椒などは食されていません。今で言う「からい」にあたるのは生姜や山葵くらいでしょう。
2.むごい、残酷だ
3.いやだ、気にそまない
4.あぶない
などといった意味があります。それぞれ全部あわせて「からし」です。
 平安時代の人が今のことばで「あぁ、これはからいなぁ」とつぶやいたとしたら、それは、つらい、せつない+上記1から5全部のこころでそういっているのです。また、この「からし」は副詞化して「必死に」や「懸命に」といった意味の「からく」、またここから「からくして」→「かろうじて(やっとのことで)」という語もありました。この語はこのように本来「つらい」「ピリピリ痛い」という感覚なのです。
 そしてその和語である「からい」に漢字を当てようとした人がきっといたでしょう。しかし、そのさいに漢字の成り立ちから研究して調べたりはしません。お坊さんなりインテリ貴族なりが中国の漢文を読んで、前述のような意味に「辛」という字があてはまるということを見つけ、それなら「からい」を「辛い」と書こうか、と考えるわけです。字音語じゃあるまいし、当てた漢字から調べたら、それこそ、ことの本末が逆というものです。

 また、遅くとも平安時代には「つらし」という形容詞もありました。
 この語は、
1.冷淡だ、薄情だ
2.耐え難い、難儀だ、心苦しい
というような意味になります。
 この2.のところが今でいう「つらい」で、これまた漢文をあたると「辛」という文字が見つかるわけです。あくまでも漢語の「辛」を訳して「からし」「つらし」という和語ができたわけではありません(日本語がないのに訳できるわけもありませんが)。意読した結果なのです。つまり、漢語でも「辛」は味覚の「からい(ピリリと痛い)」、「つらい(心が痛い)」の両方の意があったということです。

 このことと、常用漢字で「辛い」の訓に「からい」だけがあてられ、「つらい」が慣用として区別されているのがなぜかということとはまた別の話でしょう。こっちの方はわたしにはわかりません。審議会の性格からいって、ダブル・ミーニングによる誤読や教育上の難しさを忖度したのではないかと推測します。
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漢字の成り立ちや意味の変遷についての説は漢和辞典の数だけ(その編者である学者の数だけ)ある、といえるぐらいで、定説はないに等しいのですが。

とりあえず手元の漢和辞典を調べてみました。以下、各辞典を要約したもので、内容はなるべく客観的に記しましたが、私個人の考えを完全に排除するものではありません。
(1)常用字解(平凡社)
 「辛」は、とってのついた針を象った象形文字。その針は入れ墨を彫るもので、そこから「つらい」の意味を表すようになった。そのい身を更に味の上に移して「からい」の意味になる。
(2)大漢語林(大修館)
 甲骨文でわかるように、入れ墨をするためのはりの象形で、つらい・罪の意味を表す。(「からい」の意味の起源には触れず。)
(3)新漢和辞典(大修館)
 「一」と「〓(カンと読み、罪の意味)」をあわせた会意文字。「罪人」の意という。一説に、罪人に入れ墨する針にかたどった象形文字ともいう。(「からい」の意味の起源には触れず。)
(4)「旺文社 漢和辞典」
(5)「チャレンジ漢和辞典」(ベネッセ)
以上(4)(5)は、ほぼ(2)(3)に同じ。

このように、「針」→「つらい」ということはほぼ共通していますが、そこからなぜ「からい」の意味ができたのかについて述べているのは(1)だけです。(他に「針」ではなく「小刀(で彫る)」→「つらい」という説もあるようです。)
ただここで不思議なのは、すべての辞典で、語義の第一に「からい」を挙げ、「つらい」の意は二つ目行こうに掲げられている点です。しかも日本の現在の常用漢字表では、「辛」には「から(い)」の訓しか掲げられておらず、「から(い)」という読みは常用外とされていることです。
なぜ、そのような辞典の語義配置、また、常用漢字表における訓の選択になったのかは、当事者ないしは専門家でもない限りわかりません。
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「辛い」と言う字には、「カライ」と「ツライ」の二通りの読みがあります。


両者は全く違う意味なのに、何故同じ漢字が使用されているのでしょうか。
まずそもそも、「辛」とはどう言う意味の漢字なのでしょうか。
「辛」は、「象形文字」と言って、ある物の形を表す漢字です。
「辛」が表す物は、「入れ墨用の針」。
この針は、罪人に対する「入れ墨刑」のための針。比較的軽い罪に適用されていました。
そのため、「辛」と言う字の本来の意味は、「罪」と言う意味でした。
余談ですが、この「罪」と言う字も、元々「自」の下に「辛」と書いていました。
この「自」は鼻を表し、「鼻に入れ墨を入れる」と言う刑罰を表しています。
話を戻しましょう。
この入れ墨刑。入れる時に痛みを覚えるため、かなりつらい刑だったのです。
そこで、この「辛」と言う文字は、「入れ墨用の(痛い)針」転じて「つらい」と言う意味になったのです。
また、入れ墨をする時の痛みの事も「辛」と言いました。
つまり、「辛」には、「つらい」と言う意味が先に込められたのです。
では何故これが「カライ」になったのでしょうか。
肝心なところなのに詳しくはわからなかったのですが、どうやら昔の人は、この「つらい」と言う感情を、味覚の上に移転。
「つらい味=からい」としてしまったのです。
もしかしたら、「針で刺すような味=からい」としたのかも知れません(詳しい経緯不明。知っている方、教えてください)。
そのため、「辛い」には「つらい」と「からい」の二通りの読みが出来てしまったのです。
ちなみに、この「辛」から生まれた言葉は、「罪」以外には「言」や「妾(めかけ)」があります。
「サイ」と呼ばれる、祝詞(のりと/神への祈りの文)を入れる器に、この「辛」を載せると、
「神へ誓いをたてることば」と言う意味の「言」になります(下の四角が器で、上の4本が「辛」)。
また、女の額にこの「辛=入れ墨」をすると、「神の生け贄になる女」と言う意味の「妾(女性の一人称。又は男性にとっての浮気相手)」になります。
とにかく、「辛」の元々の意味は「入れ墨用の針」。針で刺されるような痛みを受けて、初めて「辛い」と言えるのです。
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これは専門の大学教授とかじゃないとわからないレベルではないでしょうか?



参考URL:http://www.tokyodoshoten.co.jp/t_shuppan/gogen/g …
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