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抗結核剤のイソニアジドの予防投与について教えてください。
免疫能が低下している患者さん(たとえばステロイド服用中)にINHを予防投与
することでINHに耐性が生ずることはないのでしょうか。
患者さんは結核に感染していないと考えられる場合ですが。
変な質問になってしまいましたがよろしくお願いいたします。

A 回答 (4件)

教科書的なことを書くと、結核の感染とは肺胞に定着した結核菌が肺胞マクロファージに貪食され、(菌のほうが優勢だと)殺菌を免れ増殖し肺内のリンパ節に運ばれます。


この段階で結核菌に特異的なTリンパ球が増え、マクロファージを活性化し菌より優勢なら終息し、菌が優勢ならさらに増殖を繰り返して、初感染巣から血行性や経気道的に広がり結核を発症します。

厳密にはどこまでが感染でどこからが発病なのか区別は難しいですが、臨床的に明らかな結核であれば、感染の段階に比較して菌の増殖は著しいはずです。

発病と相関関係ということでいえば、発病とそれにいたる過程での菌の増え方は指数関数的な相関関係があるのではないでしょうか。
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文献で確認しましたので補足します。



突然変異で耐性菌の発生する確率は、RFPで10のマイナス8乗、INHで10のマイナス6乗、だそうです。
要するに、INHでは100万の菌の内、一個の菌が耐性化する可能性があるということで、予防するレベルの菌数では問題にならないくらい耐性の確率は小さいということだと思います。
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この回答へのお礼

ご丁重な回答ありがとうございました。
厚かましついでにもう一つ質問があります。
結核発症と菌数の関係は相関するのでしょうか。(発症の基準?)
よろしくお願いいたします。

お礼日時:2002/05/23 12:30

抗結核薬に対する耐性の獲得は、突然変異で生まれた耐性菌が選択的に増殖することによります。

結核の治療に3剤もしくは4剤の併用投与を行うのは、1剤では耐性菌を生み出す可能性が高いからです。

はっきりした数字は覚えていないのですが、1剤の投与に対して耐性菌が突然変異で生じる確率は10のマイナス8乗から10乗程度であったとおもいます。結核を発症している場合は、この確率に菌数をかけると1剤だけではかなりの確率になってしまうのに対し、3剤併用するとその全てに耐性を獲得する確率はさらにその3乗になりますから実質的にはほとんど0になります。これが発症した結核に対して多剤併用療法を行う根拠です。

しかし、予防投与の場合は対象になる結核菌の数が桁違いに少ないため、1剤の投与でも耐性が生じる可能性はほとんどないと考えられています。
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以下の参考URLサイトは参考になりますでしょうか?


「初回治療肺結核症」「再治療肺結核症」に「耐性頻度」の表示がありますが、この内訳は記載がないようです。
従って、ステロイド投与患者での耐性頻度がどれ位かは論文検索した方が速いのではないでしょうか・・・?

ご参考まで。

参考URL:http://www.jata.or.jp/rit/rj/0008wada.html
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