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回折格子の図を見ていて思ったのですが、なぜ溝が必要なのでしょうか?
色々な図を見ても、そのことに触れてある文はなく、特に溝の中での光の
様子を描いてある図もないんです。まぁ、確かに溝がなければ全部反射
なんですが・・・

よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

もっとも単純な考え方は、反射型の回折格子であれば、


反射する部分-反射しない部分-反射する部分-反射しない部分
が繰り返されていることになります。
透過型であれば「反射」を「透過」と読み替えて下さい。
つまり、溝の部分は光が反射/透過しない部分となります。

反射/透過しない部分がないときは、既にお気づきのようにただのミラーかただのガラスになってしまいます。
反射/透過しない部分があることで、残りの光の進行方向に変化が現れるわけです。

このようにして一連の続いている波に対して一部を遮るようなことをすると、光の進む向きに変化が現れるわけです。
同じような考え方にフレネルゾーンプレートというのがあります。
これは、同心円上にいくつも光を通さない帯をもうけてあげると、そこを通った光は集光し、レンズのように働きます。

光の進行方向はそもそもその波面に対して垂直な方向に進みます。しかし、途中でそういう光を遮る物がある場合、通過した後の波面はぶつ切りにされてしまうわけで、それから新たに生成された波面はもはやもとの波面と異なる物になります。
つまり、波面で決まる進行方向も変わるわけです。

では。
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この回答へのお礼

基本的な概念はわかった気がします。
計算式とかはわかっていても、そもそも何で溝であのような現象が
起きるかは、なかなか理解できなかったので質問しました。

ありがとうざいました。

お礼日時:2002/08/22 08:26

 


反射型の「回折格子 grating」の原理の説明をします。屈折型も基本的な原理は同じです。

光は、波長があることから分かるように、波になっていて、暗い部分と明るい部分があります。回折格子で分光が可能になるのは、光の波の干渉によって可能になります。

仰っておられるように、溝がないと、単なる平面の鏡になって、光を一定方向に反射するだけで何も起こりません。ところが溝を造ると、実は、回折格子の本当の機能部分は、この溝部分なのですが、参考URLの回折格子のモデル図をもっと大きくして、絵を描いて考えると、より分かり易くなります。

光は、波束として、平行光線として、回折格子の溝に入って来るのですが、入射光は、溝に対し、一般に垂直入射ではありません。また回折格子板に対しても、斜めから光が入射するのが普通です。

すると、ある溝で反射が起こるのですが、その横の次の溝に入る光は、回折格子に対する斜め入射角度によって、光の波の強い部分・弱い部分というパターンで、光の先端が、仮に最初の溝では、「強い部分」が溝で反射する位置に来たとしても、次の溝では、斜めに進む距離分、光の波の強弱パターンで、必ずしも同じ「強い部分」で反射しません。

つまり、二つの溝から反射される光は、強弱部分で一定分ずれが出てきます。溝の刻まれている間隔が同じで、また溝の構造が同じだと、こういう強弱のずれが、溝全体で規則的に起こります。

反射した光をまとめて見てみると、強弱パターンが重なっている場合、光は強め合って見えます。しかし、強弱パターンが溝ごとで反転していると、打ち消し合って光が見えません。つまり、光の干渉が起こるのです。

可視光だと、色によって振動数従って波長が異なります。つまり、どういう角度で入射して反射するか、回折格子の設計次第で、ある角度からの光の入射で、干渉によって、特定の色が見えたり見えなくなったりします。このため、回折格子を回転させると(入射角を変化させると)、プリズムと同じことになって、光が分光されるのです。

溝が入っていない、ただの鏡の場合、反射光のなかで、強め合うことや強弱相殺することが、均等に起こり、こういう現象自体を相殺するので、全体としては、元の光が、そのまま反射されている結果になるのです。

>回折格子(Grating)
http://centaurs.mtk.nao.ac.jp/~avell/study/SPECT …
 
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この回答へのお礼

HPを見て、しっかり勉強させていただきます。

ありがとうございました。

お礼日時:2002/08/22 08:26

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