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冷戦時代ソ連はアメリカの機動艦隊に対して、ミサイルの飽和攻撃を考えていた、とは有名な話です。もしイージス艦を含む機動部隊にソ連海軍が飽和攻撃しかけたら、アメリカ海軍はミサイルを完璧に防げたのでしょうか。僕はいくらイージス艦でも全ては無理で、かなりの被害を受けると思うのですが。

A 回答 (7件)

現在のロシア海軍を見れば、1980年代のにピークを迎えていた旧ソ連海軍の勢力には足元にも及ばない状況ですが、ちょっとシチュエーションを変えてシュミレーションをしてみたいと思います。


長くなるかと思いますが、スペックの羅列はなるべく避けようと思います。ちょっと乱暴な設定になりますがお付き合いのほどを(^_^;)

まず海戦の場所の設定ですが、艦隊同士の戦いということで太平洋にします。米ソ両艦隊にはそれぞれ空母が存在しますが(旧ソ連はついに空母を実用化させることは出来ませんでしたが、ここは眼をつぶるとして(笑))、航空機が存在すると艦隊同士の海戦の様相が複雑になりますので、両海軍とも空母はなしにします。ということでここでは艦隊同士の戦いに限定します。つまり艦対艦ミサイルだけの使用で、空対艦ミサイルはなしになります。

同じようにどちらも通常なら攻撃型原子力潜水艦を従えていますが、これもなしにします。それから戦闘状況はソ連側の奇襲によるSSM(艦対艦ミサイル)攻撃を、アメリカ側がひたすら防戦に徹するという設定にします。その方がご質問の回答に沿ったものになると思います。
また使用するSSMやSAM(対空ミサイル)は現在存在する最新型ミサイルを双方が使用すると考えてください。同じように両海軍が持ち出してくる戦闘艦も当時と現在で考えうる代表的な最強艦を使用します。

さて双方の戦力ですが、当時のソ連海軍太平洋艦隊は原潜及び空母を除く主力艦は、原子力ミサイル巡洋艦(キーロフ級)×1・ミサイル巡洋艦(クレスタ級・スラバ級・カーラ級)×11・ミサイル駆逐艦(ソブレメンヌイ級)×10などがその主なものです。他にミサイル艇やミサイルフリゲイトなどもありますが、太平洋という戦場を考えれば、以上の艦船を使用することがベストだと考えます。そこで今回はひとつ豪勢にこの22隻すべてに出動してもらうことにします(笑)
一方の迎え撃つ米海軍側は、イージス艦ということですので、タイコンデロガ級巡洋艦とアーレイ・バーク級駆逐艦の2種類の艦船に尽きますので、この二つクラスの艦船それぞれ11隻計22隻に防空を一手に担ってもらいます。

隻数は公平にするためそれぞれの艦隊の定数というものを無視して、前述のソ連太平洋艦隊すべてと、それと同数の艦船をアメリカも用意しているとします。

搭載するSSMの数量ですが次発装填はなしで、キーロフ級がSS-N-19×20。クレスタ級、SS-N-14×8。スラバ級、同×16。カーラ級、SS-N-14×8。ソブレメンヌイ級、SS-N-22×8となります。総数はミサイル巡洋艦の搭載ミサイル数を平均10発と計算させてもらい、原子力ミサイル巡洋艦の20、通常型ミサイル巡洋艦の110発、ミサイル駆逐艦の80で合計210発のSSMがアメリカ艦隊を襲います。

迎え撃つアメリカ艦隊は、タイコンデロガ級が122セルのVLSを艦体の前後に持っていますが、SAMであるスタンダードミサイル(シースパローやRAMは装備していません)だけではなく、トマホークやアスロックも混合して装填していますが、防空に徹する場合は100発前後のSAMを装填していますので、これで1100発になります。
アーレイ・バーク級は最新型で96セルのVLSを持っていますので、これも9割をSAMにあてて86発になりますので、946発となり合計でSAMは2046発になります。
さらに最後の砦として、近接防空と個艦防御用に127ミリ砲とファランクス20ミリCIWSをタイコンデロガ級が各2門、アーレ・バーク級が1門と2門を装備していると考えてください。
最後に攻撃側のミサイル誘導の諸問題や、防御側のECM(電子的防御)も詳細に書くことは不可能ですので省かせてもらいます。
SSMの命中率はこれまでの実戦、つまり第3,4次中東戦争、フォークランド紛争、イラン・イラク戦争などから30~40パーセントの確率を示していましたが、現在では電子技術や誘導技術、さらにはステルス化及び高速化により命中率は80パーセントほどに伸びていると評価されています。

さて、以上のことを踏まえてやっと戦闘です(^_^;)
アメリカ側のSAMですが、イージスシステムの存在意義は多目標の探査、追尾、そして迎撃能力です。タイコンデロガ級では18発の同時多目標迎撃能力があり、アーレイ・バーク級もその軽量簡易タイプとはいえ、同等の迎撃能力があると考えてもいいと思います。
つまりアメリカ側の第一段階でのミサイル防御能力は22隻×18で396発の対処が可能ということになります。発射可能な迎撃ミサイルが2046発ですから単純に4度迎撃が可能ですが、音速を超えるSSMはそこまで時間的余裕は与えてはくれないでしょうから、SAMの迎撃は一回限りとします。

とはいえ現在のSSMは前述のように非常に高性能になっていますが、正直これだけで210発のミサイルが生き残る可能性は少ないのですが、ヒューマンエラーやシステムの突然の故障なども考慮して、アメリカ側が発射した迎撃ミサイルの半分が迎撃に成功できたとします。しかしそれでも198発が撃ち墜とされ、残り12発(たったこれだけ!(-_-;))がSAM迎撃網をくぐりぬけ次の近接防御網と個艦防御網に立ち向かいます。ここで残り時間30秒とします。

127ミリ砲は最大毎分20発の砲弾を発射しますので、残り時間30秒として33門×10発で330発の近接信管付の砲弾、それに最大発射速度毎分1000発のCIWSが44門×500発で、22000発
の20ミリ弾を12発のSSMに襲い掛かります。

結果として、残念ながらアメリカ艦隊はほとんど無傷のまま、ミサイルを撃ちつくしたソビエト艦隊に、トマホークやハープーンを振りかざしてじっくりと襲いかかることになります。

もちろんソビエト側も黙っては攻撃を受けないでしょうが、それはまた
別のお話しということで(^_^;)

はしょりにはしょったシミュレーションでしたが、何かのご参考になれば幸いです。(本当は私自身が楽しんでしまいました(笑))
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この回答へのお礼

丁寧な回答ありがとうございます。参考になりました。ところでミサイルの迎撃では396発のいすれも目標が重複しないように制御するのは難しいのではないでしょうか。22隻もあると、どの艦にどのミサイルを迎撃させるかの選択も大変そうですね。

お礼日時:2007/05/25 03:56

NO5です。

まずお礼のメッセージありがとうございました。
ちょっと補足させていただきます。
あれだけ大量の迎撃ミサイルが重複しないのだろうかという疑問ですが、たしかにそう思われのは当然だと思います。
もともとイージスという発想の前に、海軍(主に米軍ですが)ではシステム艦、そしてシステム艦隊という発想が起きました。つまり簡単に言えば、それまで敵の脅威の探知、判定、対処などの一連の動きをほとんど人間に頼っていたほとんどをデジタルコンピュータで処理対応しようという考えです。

これですとリアクションタイムの短縮や、単純なヒューマンエラーが避けられ、正確な対処が出来ます。これをさらに進歩させたものがイージスシステムです。そしてこれら個艦の能力を有機的かつ機能的に運用させるLINK・リンクシステム(最近ではDDSというさらに高速大容量のデータリンクシステムが実用化されつつあります)で、システム艦隊ともいうべき一つの大きなシステムを形成させているわけです。
つまり艦隊のネットワーク化ということで、これは現在CEC・共同交戦能力という言葉が使われています。

イージスは異方向同時多目標対処能力が高く、CECはさらに同時多目標に多プラットホーム(イージス艦)で対処することを目指して構築されたものです。イージスは脅威度の判定と兵器配分を自動的に行うのは言うまでもありませんが、CECはそれを艦隊全体に拡大させることが出来ということです。

今回のご質問の場合、22隻を擁するイージス米艦隊は攻撃を探知した時点でお互いが情報を共有させます。
向かってくるミサイルや航空機にはすべてコードが割り振られて、それを22隻で分担するわけです。迎撃ミサイルの発射も当然重複のないように迎撃する目標を割り振られます。逆に緊急を要する脅威度の高い目標には、確実性を求めてあえて複数の迎撃ミサイルを向かわせるという芸当も出来ます。またイージスシステムは迎撃に向かったミサイルの目標を途中で変更させることも出来ます。何らかの事情で脅威度のなくなった対艦ミサイルに無駄弾を撃つことが避けられるので、ある意味経済的だともいえます。 
これらのことから、先に回答しましたシミュレーションも、シチュエーションを制限すればある意味成り立つのではないかと思った次第です。

最後に現在の海戦はミサイルや大砲、航空機のハード面より、高度な指揮系統や情報処理システム、通信システムなどが重要なファクターになりつつあると考えても良いのではないかと思います。

ちょっとだけがまた長くなってしまいました、お許しください。
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この回答へのお礼

またまた丁寧な回答ありがとうございます。最新のイージスシステムはすごいですね。驚きました。まさに、システムとして艦隊が一丸となるといえますね。AWACSといいこれからの戦場は情報処理が勝敗を分けそうですね。

お礼日時:2007/05/26 16:12

冷戦時代のソ連となると、ソ連が崩壊したのは1991年ですから、1990年の戦力になると・・・ソ連も米国も太平洋や大西洋、地中海や他の海域に艦隊を分けていた訳で、その戦力がどのように衝突したのかという問題や、当時の兵器で未だ性能が不明な物もある訳で、一概には言えないのですが・・・とりあえず・・・。



この年、米国にイージス艦は、まだタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の11隻しかありませんでした。ちなみにアーレイ・バーグ級ミサイル駆逐艦の一隻目が就役するのが翌年の91年です。
まだ、当時の米ソは全艦艇がミサイル巡洋艦やミサイル駆逐艦、ミサイルフリゲート艦という訳ではありませんでしたし、米国ではイージスシステムを積んだイージス艦は少なかった時代です。
また、アメリカの保有する巡洋艦41隻の全てはミサイル巡洋艦でしたが、駆逐艦では68隻のうち37隻がミサイル駆逐艦で、フリゲート艦102隻のうち51隻がミサイルフリゲート艦でした。ちなみに攻撃型潜水艦は96隻です。空母は12隻です。

ソ連の戦力としては、攻撃型潜水艦が280隻ありました。これに加え戦時に使用される為に保管してある旧式潜水艦も55隻ありました。
航空兵力としては、ソ連海軍航空隊には大型の対艦ミサイルを発射する機体として、バックファイアが180機、それより旧式のブラインダーが40機、さらに旧式のバジャーが135機ありました。
ただし戦略ロケット軍所属で、転用可能な機体があり、バックファイア175機、ブラインダー120機、バジャー140機、プロペラ機であるベアが175機あります。状況によっては投入可能でしょう。
水上艦艇としては航空巡洋艦3隻、ミサイル巡洋艦33隻、巡洋艦4隻、ミサイル駆逐艦31隻、駆逐艦21隻、ミサイルフリゲート艦33隻、フリゲート艦26隻がありました。このうち対艦ミサイルを搭載していた艦艇は78隻です。

洋上での戦いでは、ソ連の攻撃としては、潜水艦による魚雷攻撃及び水中発射ミサイルによる攻撃と、空からの対艦ミサイル攻撃を連動させたいところでしょう。
そもそもソ連の対艦ミサイルは、できるだけ米空母の艦載機の制空範囲の外から攻撃しようと長距離用で大型です。これは米側もわかっており、その為に空母の艦載機のトムキャットに長距離ミサイルを積んでいました。ソ連の戦闘機部隊が攻撃部隊をどこまで援護できるかが、鍵になるでしょう。
潜水艦攻撃により米艦隊に打撃を加え混乱させたところで、航空兵力により打撃を与えるか、その逆に航空攻撃で打撃を与えたところで、潜水艦によりさらなる打撃を与えるか、最高なのは海空同時攻撃でしょう。航空機にしても、潜水艦にしても数があるので波状攻撃できます。旧式機、旧式潜水艦を全滅覚悟で第一波として攻撃させ、米艦隊にミサイルを消耗させ、また損害も与え、時を移さず米艦隊に態勢を立て直す暇も与えず、新鋭機、新鋭艦で第二波、第三波と波状攻撃すれば、面白い事になったと思います。
ちなみにソ連の水上艦隊は艦隊航空戦力が弱小すぎるので、地上基地からの航空援護の期待できない海洋での作戦行動はとりません。無謀ですから。

ソ連近海では、さすがに米空母ももたないと思います。近海ならソ連は空軍の攻撃機も投入できるし、水上艦艇も戦闘に投入できます。また、上記の戦力の他に対艦ミサイル搭載のミサイル艇やコルベット艦といった小型艦艇も150隻ありますし、地域によっては沿岸防衛部隊が置かれ地上発射の対艦ミサイルを配備しています。

結局はどのような状況で戦闘に入るかでしょう。
米空母戦闘群も一隻あたりのトムキャットは24機しかおらず、空母を集中したとしても制空するには限りがあります。それに艦隊防空システムがあるとはいえ、あまりに敵の数が多いと対応仕切れません。ましてや当時はまだ、イージス艦は少なかったのです。米軍としても、大事な空母をそうそう危険にさらす訳にもいかないでしょう。完全に戦力で敵を上回るか、敵戦力を沈黙させる事ができない限りは米艦隊といえども、うかつな行動はとれず、味方空軍の援護の受けれる海域を行動するでしょう。そうなっては、今度は逆にソ連の方が手出しできなくなります。

戦闘に入る状況と、作戦しだいでは、当時はイージス艦も少ない事もあって、米艦隊は大きな損害を受けたと思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。結局戦場に航空機の援護が受けられるかどうかで
結果が大きく変わるのですね。納得しました。

お礼日時:2007/05/25 03:59

大西洋上の米海軍の空母機動部隊に対して


長距離戦略爆撃機バックファイアから
遠距離から対艦ミサイルの攻撃をかけ
それに対応するものとしてイージス護衛艦による多数目標迎撃システムを構築した
そういう感じではなかったかと思うのですが・・・
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。ということは両軍がぶつかるとしたら、戦場は大西洋だったのでしょうか。

お礼日時:2007/05/25 03:53

NO.1です。


ソ連軍には確かに数的優位はありましたが、それほど極端な差ではありません。
海軍を取ってみれば、北海、太平洋、黒海、バルト海に艦隊を分ける必要があり、各方面の勢力はそれほど多い訳ではありません。
他の陸軍や空軍にしても広大な担当正面に分散されているため同じ事が言えます。
数的な優位が100対1もあったら、それは勝てると思いますが、実際には倍にも届きません。それは日米戦にも言える事です。日米戦では別に物量だけで負けた訳ではなく色々な要因があります。脱線になるのでそれについては触れませんが。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。確かにソ連は数は多いが国境も長大なので、戦力が分散されますね。

お礼日時:2007/05/25 03:52

こんにちは。


私は、ソ連が国家として機能していた当時ならば可能であったのではないかと思います。
確かに技術力ではアメリカより劣っていたでしょうけど、数は質を駆逐する事が可能だと思うからです。

もし数では質に勝てないのであれば、太平洋戦争だって日本が負けているはずはないのですから。(もちろんこれは他にも度重なる作戦ミスや判断ミスなど緒因がありますけど)

それに、当時のソ連にしても、アメリカに対して本当にどうしようもない程低レベルであったとは思えません。

私が座右の銘にしてる「東郷平八郎のウソ」(私の意見です)をご紹介しておきます。

海軍軍縮条約で酷い数字に押さえられてしまった全権代表が帰国して元連合艦隊司令長官だった東郷平八郎に泣きながら詫びたそうです。
その時、東郷は「百発百中の一門の大砲は百発一中の大砲百門に勝る」と言って慰めたそうです。
それから「月月火水木金金」と言われる猛特訓が始まり、日本の海軍は世界でトップクラスの力を持つに至りました。
#現実に真珠湾奇襲当時、日本の海軍力、飛行機などの性能、兵の錬度などは世界中どこも比較にならないダントツ、世界一の巨大な大砲を持つビッグ7という7隻の戦艦の2隻を持っていました。#

さて何がウソかですが「百発百中の一門の大砲は百発一中の大砲百門に」勝つ事は出来ないのです。

理由は、両方同時に打ち合えば判ります。
百発百中の大砲一門から発射された弾は百発一中の大砲一門に命中し、確実に破壊します。
一方、百発一中の百門の大砲から出た弾は、一つにつき百分の一の確率で命中するので、それが百個で、ほぼ間違えなく百発百中の一門の大砲を破壊します。
では二回目の射撃は…百発百中の一門は破壊されていて砲撃不可能。
百発一中の方は99門が生き残っており、99%の確率で次の目標を破壊できます。
統計的に計算しても23門程度としか渡り合う事は不可能です。
それでも運が悪ければ一撃でオシマイです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。結局はソ連のミサイルの数次第ということでしょうか。

お礼日時:2007/05/25 03:49

ミサイルの飽和攻撃云々というのは、ソ連側にはそれしか攻撃方法が存在しなかっただけの話であって、当時でさえ艦隊防空戦闘機等の防御手段を持つアメリカ艦隊に有効な攻撃を掛けられるだけのミサイルプラットフォームを射程内に送り込めたのかは極めて疑問です。


ましてや今の防空体制は当時とは比較にならないほどの能力を持っているので尚更不可能でしょう。
ミサイルと言っても、当時のソ連のそれは鈍足で大型でシースキミング能力もない極めて原始的なミサイルです。極めて発見しやすくかつ対応しやすい目標であると言っていいでしょう。
ミサイル迎撃は発射ポイントに目標が到達する前にプラットフォームを排除するのがベストですが、この場合は例えミサイルを発射されても対応は比較的容易だと思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。当時のソ連のミサイルの能力は低かったのですね。

お礼日時:2007/05/25 03:48

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