![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/pc/qa/question_title.png?e8efa67)
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
176は意思主義を規定しています。
意思主義とは、物権変動は意思表示のみによって生ぜしめることができ、それ以外になんら形式も必要ないとする主義のことです。
それに対して、形式主義というのもあります。物権変動の効力は、当事者間の意思表示以外に法定の形式(登記、引渡し)を具備しなければ生じないとする主義です。
ドイツ民法なんかは形式主義です。
そして、177で不動産物権変動を第三者に対抗するための要件は「登記」であるとしています。公示の原則を取っているわけですね。
すなわち、意思表示だけで物権が変動できてしまうんだったら、同じ物を何人にも多重的に売ることができてしまう!だから登記しなきゃ第三者に対抗できないことにしようってことで対抗要件主義を取ったわけです。
そこで、たとえばAが、BとCに同じ不動産の二重譲渡を行った場合でも、Cが先に登記を具備したらBに対抗できるから、所有権を取得することができるわけです。あれ、でも一回Bに売ってるんだからそこで物権変動が生じてもうAはCに同じものを売ることはできないんじゃないの?っていうところをどう説明するかで学説は争ってます。
この点、かつての通説は否認説でした。すなわちCが登記の不存在の積極主張ないし否認権を行使したときは、その物権変動は生じない。というものです。しかし、Cが不動産はすでにBに売られていることを知らなかった場合が説明できないのがこの説のだめなところです。
で、結構使いやすいのが不完全物権変動説です。登記がなくても物権変動は生じるんだけども、それは不完全で、登記を具備したときに初めて完全になるんですよ、というものです。(だからAは完全な無権利者にならず第二譲渡ができるんですよ、というもの。)
そのほかにも公信力説、段階的物権変動論、などがあり、学説もかなり対立しています。
なお、判例はどうかというと、登記が具備されるまでは外部からそれがわかないので確定的でないのです、だから第二譲渡はできるんですよ、としています。でもこれではその実質的な内容が不明確なので、これをどう考えるかで学説は争っているのです。
ふう。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 運転免許・教習所 本免学科練習問題について質問です。 路面に↓のような標示があるときは、その前方に交差点がある事を示し 1 2022/08/06 23:19
- Excel(エクセル) 【Excel】指定した文字列に該当する行を重複しないようにリスト 3 2022/03/30 12:27
- その他(法律) お金で友達契約する際の、注意点だけ教えてください 25才ニート!話し相手現在ゼロ!!なのにお金はたま 2 2023/01/01 20:08
- 経済学 マクロ経済学の問題で「均衡所得」の求め方が分かりません。 1 2022/11/20 13:31
- 統計学 直線の傾き(回帰係数)から相関係数を計算できるのでしょうか? 2 2022/09/16 19:28
- 数学 同値関係の問題です。わかる方教えてください。 実数の集合Rにおいて関係Rを、 xRy⇦⇨x-yは整数 3 2022/07/28 00:12
- ストレス 人間関係で強いストレスを抱えました。 何か良いストレス発散方法が合ったら 教えてください。 よろしく 7 2023/06/23 13:01
- 政治学 平等の意義に関する次の記述のうち,適当でないものを一つ選びなさい。 ①現在の日本国憲法における平等の 2 2022/12/25 13:39
- システム科学 SDGs目標の13 気候変動に具体的な対策を について考えたいです。 この問題の解決策を理科(科学) 1 2022/09/04 18:48
- 政治 天皇機関説の否定が日本敗戦の原因ですね? 1 2023/02/25 23:11
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
民法176・177条の関係
-
民法94条2●虚偽無効の制限で、...
-
権利保護要件としての登記
-
民法で二重譲渡が認められてい...
-
後付の鏡は建物の一部とみなさ...
-
宅建業者が自ら買主となる契約...
-
口約束の効力とその取り消しに...
-
駐車場の貸借の仲介は宅建の資...
-
一軒家に建物に名前を付けるこ...
-
契約した賃貸マンションの床が...
-
「上階」と「上層階」の違いは...
-
売渡証明書とはなんでしょうか...
-
消滅時効と同時履行の抗弁権の関係
-
賃貸契約時の町内会費徴収
-
代理商について
-
料亭の一般的な間取りについて
-
宅建 組合方式参加者への売買...
-
売却価格0円の場合の仲介手数料
-
瑕疵担保責任について
-
土地の契約後、境界確定→地籍校...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
水道管埋設の地役権について
-
民法で二重譲渡が認められてい...
-
横領罪の既遂時期は、一般に不...
-
民法176・177条の関係
-
177条の第三者に「賃借人」が含...
-
二重売買について。(民法総則)
-
事例問題の答案作成法
-
民法545条1項但書の保護があろ...
-
民法94条2●虚偽無効の制限で、...
-
登記の欠けつを主張するに付き...
-
民法94条2項
-
動産物権変動と不動産物権変動
-
民法177条について。
-
民法177条における第三者の定義...
-
民法の詐欺と第三者の関係につ...
-
民法
-
通謀虚偽表示について
-
会社法750条2項、752条2項
-
不動産登記においての立木法の立木
-
通謀虚偽表示と不動産の売買
おすすめ情報