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お世話になります。

現在、著作権、特にベルヌ条約について調べているところです。いろいろと文献を読んでいるのですが、はたしてこういう解釈でよいのか? と疑問がでてきました。以下自分自身で立てた問題と回答を記載しましたので、あっているのか、間違っているのかを教えていただければうれしいです。
実際には他の条約もあり、一概には言えないことはわかっておりますが、今回はベルヌ条約のみに焦点をあてたものとしてご回答いただければ幸いです。

1.台湾(ベルヌ条約非加盟)で発行したものを日本(ベルヌ条約加盟)にて無断で発行した。保護義務なしゆえ、おとがめなし。

2.日本で発行したものを台湾にて無断で発行した。
保護義務が生じるので、クレームをつけることができる。

3.台湾で書かれたものを許可を得て日本で発行、その後タイ(ベルヌ条約加盟)で無断に発行した。
保護義務が生じるので、クレームをつけることができる。

4.原則的保護期間が死後25年の国の本を日本で保護する場合、何年保護するべきか?
死後25年だけの保護のみ

5.原則的保護期間が死後70年の国の本を日本で保護する場合、何年保護するべきか?
日本の保護期間と同じ50年? (自信ありません…)

A 回答 (1件)

条約の適用の問題は、必ずしも得手ではないですが…。



1.△
ベルヌ条約に限らず、国際的な著作権の保護を考えるときには、「国籍主義」と「発行地主義」の2つの考え方をおさえる必要があります。
1.については、第一発行国が非加盟国であり、しかも加盟国で同時発行されていないという条件であると考えると、「発行地主義」の観点からは、加盟国には保護義務が生じないこととなります。
しかし、当該著作物が加盟国の国民によって創作されたものであるならば、「国籍主義」により、1.のような場合であっても加盟国での保護対象となります。(第3条(1)(a))
よって、この問いの答えは、その著作物の著作者が加盟国の国民か否かで分かれることになります。

2.×
加盟国で第一発行されたものはベルヌ条約の保護対象となりますが、それにより保護の義務を負うのはベルヌ条約の加盟国だけです。
その著作物が非加盟国でいかに複製されたり、翻訳されたりしようと、非加盟国内では、ベルヌ条約に定める保護を受けることはできません。ベルヌ条約に定める保護の範囲にかかわりなく、その非加盟国の著作権法令が定める範囲で対処することになります。

3.○
これは、最初に発行されたのが加盟国であるということでよろしいでしょうか。
そうであれば、「発行地主義」により、ベルヌ条約により保護すべき著作物となります。(第3条(1)(b))
他の加盟国でも、ベルヌ条約に定める権利は保障されますが、それは他の加盟国の国内法を通じて実現されることとなります。

4.○
これは、そのとおりです。(第7条(8))
この場合、「~の国の本」という考え方について、ベルヌ条約では何をその「国の本」とするかを定めていますので、その点もおさえておくとよいでしょう。(第5条(4))

5.○
これも、そのとおりです。(第7条(8))
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この回答へのお礼

先日もご回答くださりありがとうございました。
また今回もご丁寧に教えてくださり感謝しております。

「国籍主義」については私の知識から抜けていました。
まだまだ精進が足りないようです。もう少し勉強してみます。

お礼日時:2002/10/09 05:22

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