No.3ベストアンサー
- 回答日時:
poseidon さんが仰っているように、 A No.1 のご回答は「登録後の放棄」であり、「出願の放棄」とは異なります。
ちょっと乱暴な表現になるかもしれませんが、
「取下げ」とは、
「出願を撤回する」こと
「放棄」とは、
「特許を受ける権利を放棄すること」
です。
例えば、特許庁からの拒絶理由に対して意見書や補正書を提出しない(応答しない)、というのも、「拒絶査定となっても構わない」、言い換えれば、「特許を受ける権利を放棄する」という意思表示ですから、広い意味の放棄であると考えられています。
両者のそもそもの違いは何にあるかと申しますと、poseidon さんのご回答にヒントがあるのですが、
取下げの場合、出願を撤回したので、「出願がなかった」ことになります。このため、公開される前の出願を一旦取り下げた者は、後日、同じ内容で特許を再度出願することができました。
が、放棄の場合、先に説明したように、「特許を受ける権利を放棄する」という意思表示です。このため、「権利を一旦放棄した者が同じ内容で再度出願するというのは、たとえその出願が公開される前であっても、『放棄』の意味にそぐわない。かといって、そもそもの出願人が特許を受ける権利を放棄しているのに、後に出願した者が特許を受けることができるというのも不条理だ」ということで、放棄の場合には先願権を認め、一切の同一出願を排除するようにしていました。
とはいえ、「公開前に放棄された」出願も、「公開前に取り下げた」出願と同様、公開されることは決してありません。「そんな公開されない出願に先願の地位を与えることこそ不条理」ということで、poseidon さんがご回答されている通り、公開前に放棄された出願にも先願権を認めないようにしました。それが、現行の39条5項の規定です。
なので、現行制度上では、「取下げ」と「放棄」に効果としての差はありません。が、両者は概念的に異なるものなので、一応、現行法でも両方が残っています。
なお、出願人が自己の意思で出願を「放棄」または「取下げ」する場合、「出願放棄書」または「出願取下書」を提出することが必要です(特許法施行規則28条の2、28条の3)。とはいえ、表題が異なる程度の微差しかないのですが。。。
ご回答ありがとうございます。
お礼が遅れました。
現行制度では概念的に異なるだけということですね。
昔からの法律改正の流れを理解していないと、
法律というのは理解できないものですね。
ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
すみません、今ちょっと時間がないので回答できないんですけど、、、
> 一旦権利化した特許を、特許登録料金を払わないなどして、
>自らの意志で無効にしてしまうのが、放棄ですから・・・
それは違います。登録される前でも、放棄はできますよ。
登録後の放棄は「特許権の放棄」と言い、出願係属中の放棄は「出願の放棄」と言います。
(登録になった後はもう「出願」とは言いません。「特許」と言います。)
特許法の条文中には、「出願の放棄」という言葉がちゃんと出てきます。
以前は取り下げの場合には先願権がないのに対し、放棄の場合には先願権がある(再出願はできない)という違いがあったんですけど、近年の法改正で放棄の場合にも先願権がなくなりました。(特許法第39条第5項)
一応、特許庁の法規便覧のサイトをご紹介しておきます。過去の条文も見られますので、ご参照下さい。
参考URL:http://www.ipdl.jpo.go.jp/PDF/Sonota/hobin/index …
ご回答ありがとうございます。
法規便覧を参照させていただきました。
これ(特許法第39条第5項)を見ると、
平成10年改正以降は、どちらも先願権がなくなっているんですね。
結局現行の法律では「出願の放棄」と「出願の取り下げ」とは、
何も変わらないということなのでしょうか?
法律はようわからん!!!
No.1
- 回答日時:
特許は、特許庁に出願した後、審査請求をし、問題なければ
(特許庁の登録原簿に)登録になります。
この審査請求前なら、取り下げることが出来ます。
この状態だと、特許として権利化されていませんので、
同じ内容の発明を実施している人を見つけても、
文句は言えません。
一旦権利化した特許を、特許登録料金を払わないなどして、
自らの意志で無効にしてしまうのが、放棄ですから、
無効になるまでの間に同じ発明の内容を実施していた人からは、
特許使用料が取れます。
たぶんこんな感じかと。
ご回答ありがとうございます。
結局、特許になってしまっても、
「見捨てる」ことができるのが「放棄」で
審査請求してしまうと「見捨てる」ことができないのが
「取り下げ」ということなのでしょうか?
法律用語の言葉の使い分けがよくわからないんですよね。
どうもありがとうございます。
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