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Its trade surplus rises toward an astonishing 0.5 percent of world GDP. Foreign-currency reserves surge, making it the largest holder of reserves in history, which it uses to fund the trade deficits of its export customers. Then suddenly, a global banking crisis interrupts the flow of funding, and exports fade.

中国の経済についての記事ですが、最後のほうの

which it uses to fund the trade deficits of its export customers

の部分が理解できません。

"その輸出先の顧客国の貿易赤字に投資する貯めに使われている"
という意味だと思うのですが、貿易赤字に投資するってのは変ですよね?(´_`。)

教えてください

A 回答 (3件)

この記事の背景に起こっていることは、現在経済の本や記事でよく出る内容です。

ちょっと長いですがおつきあいください。

Foreign-currency reserves surge, making it the largest holder of reserves in history, which it uses to fund the trade deficits of its export customers.

ぱっと見私も中国の現状を述べた文だと最初思いました。
しかしこの文章は、ここでは一切中国の話を持ち出して(主語を特定して)いないですよね?何かを匂わす書き方をしています。

その文の前段で貿易余剰が溢れ(製品の作りすぎ)ていることをのべ、ここでは外貨準備高が史上最高になったことを述べています。
そしてその金を

to fund the trade deficits of its export customers.

itsのitとは、まだ文章で述べられていない主体(ある国)のことで、
「その輸出取引相手の貿易赤字(相手国の赤字や借金)を埋めるため」に使われていることが述べられています。
これは1920年代から30年代にかけておこった、世界大恐慌のときのアメリカの話です。

この文章は、現在の中国は昔のアメリカと同じことをしていると述べています。


今度は、視点を現在に戻します。

過去中国は、通貨の人民元がドルと乖離しないよう(人民元を安く抑えるため)、ドルを大量に買うという行為を何年も(現在も)日常的に行ってきており、日本を抜いて世界最大の外貨準備国(ドルを抱えた国)になってしまいました。

そして、中国の輸出先にアメリカがいますが、アメリカは中国の輸出の「額」の割合としては20%くらいしか締めていませんが、貿易収支的には中国の「貿易黒字」の7~80%をアメリカに負っています(日本からは先端技術や部品を輸入して組み立てるため、中国は対日では赤字)

アメリカはここ数年(長い目でみるとこの10~15年)、生産拠点のほとんどを海外に移し、またドル高政策を維持してきたため、収入源となる輸出はまったくふるわず、輸入と内需にたよってきました。海外には、ドル国債などを借金として買ってもらい(外国に引き取ってもらい)、国内市場がしぼまないよう、景気をもり立ててきました。
海外各国にドル債権を買いつづけてもらうためにも、アメリカの景気は上昇基調であると思ってもらわないといけません。

しかし2001年あたりの米国ネットバブル崩壊で、国内市場がしぼむと、今度は金利を操作し活性化を試みました。金利に敏感なのはどの業界も同じですが、いくら大きな市場であるアメリカも金利が下がったからといって企業投資や住宅市場が思ったほどは活性化しなくなりました。
そこで今まで金を貸さなかった移民などへも、無審査でローンを貸し出すようになりました。
これが問題になっているサブプライム住宅ローンです。おかげで雨リア市場は好景気になりました。

お金の貸し手は、貸し倒れが起きることを知っているので(というより返せない人に貸していることがわかっているので)、債権を証券化し、世界にばらまきました。
つまり、アメリカは国債だけではなく、証券化され誰の持ち物かわからなくなった「アメリカの借金」を世界にばらまきだしました。

中国にとっては、アメリカは黒字維持と経済発展のためになくてはならない存在にまでなってしまっており、かつ人民元をドルに連動させるため、莫大なドルおよびドル建ての金融商品を買い続けています。

この状況は
to fund the trade deficits of its export customers.
「輸出相手国の貿易赤字を(中国が代わりになって)埋めている」

状況であり、昔のアメリカと同じわけです。

trade deficitsは、貿易赤字ですが、この文は1920年代の時代を描いているため、貿易赤字そのものでよいですが、現代では電子金融取引、電子商取引もあるため、単なる物品貿易のやりとりだけを指した赤字ではないと思います。

現在中国は過剰な工場(生産設備)をかかえる国になってしまい、衣服、IT製品、家電製品などは、中国の消費を大きく越える数量の工業品を生み出せる国になってしまいました。これは親中派、左翼系が多い日本では、大きく報道されません。

このことをその記事は
The resulting productivity boom makes this nation the factory of the world, producing far more goods than it can consume.

と、世界恐慌の時代の例をもちだし、(現在の中国も同じだと)皮肉っています。

買い手のアメリカがサブプライム危機で傾きはじめると、中国はヨーロッパの購買力に期待しましたが、結局世界全体の金融危機になってしまい、打つ手がなくなってしまいました。
これから工業製品はだぶつくが、資源と食料が高騰するスタグフレーションの時代に中国は入ろうとしています。
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この回答へのお礼

とても丁寧な説明ありがとうございます。
世界ではすごいことが起きてたんですね 汗
特に、サブプライムローンに踏み切るまでの段階を非常に興味深く読ませてもらいました。
それと、これまでの円安がアメリカのドル高政策によるものだと初めて知りまして かなりの勉強不足でした 汗
ありがとうございました(´_`。)

お礼日時:2009/01/05 16:44

kochouran6さん、こんにちは!



Everyone knows the story. For a decade a rising superpower has drawn huge investments in new manufacturing plants, which draw millions of migrants from the countryside. The resulting productivity boom makes this nation the factory of the world, producing far more goods than it can consume. Its trade surplus rises toward an astonishing 0.5 percent of world GDP. Foreign-currency reserves surge, making it the largest holder of reserves in history, which it uses to fund the trade deficits of its export customers. Then suddenly, a global banking crisis interrupts the flow of funding, and exports fade.

This is not China in 2008. It's the United States in 1929. During the 1920s the United States exported its massive industrial overcapacity, mainly to Europe, until the stock-market and banking crashes of 1929 to 1931 undercut consumption, at home and abroad.


これは、標題が Chinese overcapacity についてですので、お示しの第一段落を読むと、読者は、a rising superpower や the nationや、それを受ける itや its が、中国かな、と思うのですが、もしそうなら、a rising superpowerというのはよそよそしい言い方ですので何となく違和感を持つのですが、第2段落でアメリカの話しだと種明かしがされます。

著者の意図は、今の中国と1920年代のアメリカを重ねることですので、ちょっと機知に富んだ構成をしているわけです。

この点、No. 1 の回答者の方のおっしゃる通りです。

さて、which it uses to fund the trade deficits of its export customers

ですが、which は貿易黒字の備蓄金を指し、関係詞節の目的語になっているのは理解されていると思います。

export customers =輸出で貿易黒字を稼がせてもらった相手国(アメリカの場合、第一次大戦で疲弊したヨーロッパの国々がメインでしょうか)

fundは資金供与することです。貿易赤字国は、とにかく支払わなければなりませんので、国内のいろいろなことに使う金が不足します。そこにお金を供与する(もちろん利子を取って)ことです。

しかし金融機関が破綻し始めますと、このお金の流れが止まります。貸したって、返ってこないなら、もう貸さないからです。そうすると赤字国は購買力を失い、アメリカの輸出も衰退していくということになるわけです。

 以上、ご参考になれば幸いです!
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この回答へのお礼

GO_URNさん こんにちは。
いつもありがとうございます。

なるほど・・・過去にそんなことがあったんですね。

この "Everyone knows the story."ってことば 耳がいたいです 汗

ありがとうございました(´_`。)

お礼日時:2009/01/05 17:09

1. which の前にカンマがあることに注目します。

これは which 以降が (それ以前の文章の内容よりも) やや重要度が劣る、副次的内容ということを意味します。従ってやや気楽に読んでよいと気持ちを落ち着けて取り組みます。

2. it = China, export customers = 主に US。中国は米国に輸出してドルを稼ぎますが、そのドルをどう使うかが中国のテーマです。(日本も同様の課題を抱えています)一部は石油などの輸入に使いますが、他にあまり使い道がないので、米国(政府の国債)に貸し付けて利子を得るというやり方をします。米国から見れば貿易は赤字ですが、フローとしてはお金は戻って来て、貿易赤字を打ち消し、米国の成長に使われます。

3. これらのことは良く知られているので、副次的内容ということです。
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この回答へのお礼

丁寧な説明をいただき、ありがとうございます。

借金(国債)を増やしながら 貿易赤字を見かけだけ打ち消すってのは恐ろしい政策ですね 汗

ありがとうございました(´_`。)

お礼日時:2009/01/05 16:49

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