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趣味で、市販のパターンブックや手芸雑誌を買っては自分の服をよく作っています。
このような書籍・雑誌には必ず「掲載している作品を複製して販売(店頭オークションなど)する事は禁じられています・・個人的に楽しむためのみ・・云々」と言う意味の記載があります。
恐らく著作権の問題だと思うのですが、この「複製」ってどこまでの話なんでしょうか?

ここからは手芸・裁縫をしない人にはわかりづらい説明かもしれませんがご了承下さい。
例えば、本の記載(オリジナルパターン)ではタッグだったものをギャザーに変える、角襟だったものを丸襟に変える、そもそも襟がないデザインだったものに襟付けちゃう又は逆、ワンピース丈だったものをチュニック丈に変える又はその逆、そもそも生地の色柄・素材まで変える、夏物として紹介されていたものを秋冬生地に変え、半そでを長袖にするまたは逆。
などなど・・・全部やったらおよそ、オリジナルパターンとは似ても似つかぬモノになります。
だいたい、服のパターンなんて元々似通ったものだし、作り方だって基本は同じです。

それでも作り手が最初に何を参考にして作ったか?を問われると誰でもどこかでオリジナルパターンに行き着くはずです。
オリジナルパターンを作った作家さんでさえ気付かないだろうけど。

オークションやネットショップでハンドメイド品を出品している人は多数いますが、みなさん著作権の問題はクリアしているものでしょうか?

A 回答 (3件)

意匠権とは工業デザインなどを排他的独占的に専用実施する権利を登録し、模倣類似品の出現に対抗するためのものです。



市販のパターンブック掲載デザインが意匠権の問題になると、パターンブックは「模倣してはいけないデザインリスト」になってしまい、パターンブックとしての商品価値がありません。
ですから、法律的なポイントは意匠権ではなく、質問にある「著作権」で正解です。

さて、複製とは、ですが、明確な線引きはありません。
「一般人の常識的な判断」のレベルと「裁判官が考える基準」に照らして、模倣した元との同一性を維持している程度に類似している場合に、「複製行為がある」と判断されます。
つまり、著作権者の主観で「複製行為の侵害である」と考えたとしても、裁判官が違うと判断すれば該当しないことになります。
類似性が明白である程度が高いほど、裁判を待たなくても「これは複製権侵害だ」と判断できしやすくはなりますが、それでも「確定」ではありません。
最終的には、裁判で決着をつけないとわからない、というのが結論です。

「オリジナルパターンとは似ても似つかぬモノ」になればなるほど、独創性が付与され、複製とはいえなくなってきます。
「誰でもどこかでオリジナルパターンに行き着くはず」というのもそのとおりです。

著作権法第1条に「文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。 」とあります。

模倣自体が悪なのではなく、他人の創意工夫や創作表現にまるごと便乗して、自分の創作工夫をほとんど加えないような行為は、文化の発展には寄与しない、他人の成果の便乗行為だと非難されるのです。
逆に、オリジナルパターンを参考にしていても、独自の創意工夫を加えて、元となるものと異なる特性を付加しているのであれば、独自の創作として「正当な参照による新たな創作」だと認められます。

そういった努力を払っている人なら、その努力によって著作権の問題はクリアしていることになると思いますし、そうでない人は他人の権利に便乗しただけで不当な利益を手にしていることになり、非難を受けます。
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この回答へのお礼

大変、判りやすくて詳しいご説明、ありがとうございました。
なるほど、著作権の問題の「オリジナルからどこまで離れたか?」に関しては明確な線引きはないんですね。
確かに、どこをどんな風に変えたか?なんて工夫次第で無限に出てくる条件ですからね。明言化するほうが無理というものでしょう。

また、文化的発展に寄与・・という意味合いのご説明がわかりやすかったです。つまり著作権の根本的な意義がそういうことなんですね。


余談ですが、私だけじゃないと思いますが、ハンドメイドが好きな人間は「市販の既成品に色柄・デザイン・サイズなど思い通りの好みがない」と言う理由で、じゃあ、つくっちゃおう・的な発想の人間が多いんですね。
だから、私なんかもパターンブックを見ても、「ここがこうだったらもっといいのに」(←あくまでも自身の個人的好みの問題)など、結局いじりまくってかなり違うものに完成する事が多いです。
自分の服で個人的楽しみの為のみの作成ですからそれでいいんですけどね。
いまのところ、販売までは考えていませんが、もしそれを考えた時、私自身のオリジナリティーの部分が多ければOK,ということですね。

お礼日時:2009/08/13 09:07

「まなぶ(学ぶ)」という言葉の語源は「まねる(真似る)」だそうです。


赤子が成長するのも、親のしぐさを真似て覚えていくものです。
学問でも、芸術でも、「師」にあたる人が「弟子」に自分の技を真似させて教えますよね。
日本がかつて戦後のミラクル復興を遂げたのも、欧米先進国を真似ることで産業の近代化がかつてない速さで実現できたからです。
かつては「モノマネ日本」といわれた日本産業が、独自の進化発展を遂げ、「Japan as No.1」や、「技術立国日本」と言われるほどに進化してきました。
真似ることは、進化のプロセスでは不可欠なことです。

さて、「いまのところ、販売までは考えていませんが、もしそれを考えた時、私自身のオリジナリティーの部分が多ければOK,ということですね。」というのは、まさにそのとおりです。
オリジナリティが認められれば「販売」しても問題ありません。

また、仮に模倣の域をでない程度の変更に留まる場合でも、個人として楽しむ用途が主であれば、著作権法第30条により、規制対象外になります。
私的に使用した古着をバザーで売る程度のことであれば、私的利用を逸脱しているとまでは判断されないと思います。
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この回答へのお礼

ご丁寧に追加説明ありがとうございます。

確かに80年代の日本にはそんな勢いがありましたね。
最初はモノマネだったけど、明らかにオリジナルを大きく上回る品を作り出し、世界で認められることになったのですから。

ま、私の場合、作るのは好きだけど売るのは色々と面倒・・というズボラな性格なのでなかなかそこまでいかないです。
また、作ったものには独特の愛着がわいて手放したくなくなるもので、結局販売出来ないですね~(笑)

お礼日時:2009/08/13 11:33

著作権ではなく意匠権ですね。


意匠権は登録しないと権利になりませんから、意匠登録しているか
どうか問い合わせればいいと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

「意匠権」というものが別にあるというのは勉強になりました。

お礼日時:2009/08/13 08:57

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