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6月2日は、東京証券取引所6月新規一部昇格銘柄にとってはTOPIXにも採用され、これに連動するファンド(?)に買われることが予想されます。

某株式掲示板を見ると出来高がこれだけあるから、もうファンドの買いは終わったとか、まだまだ・・・とか、そういう類のことを言う人がいます。


ファンドで買われる株数はどのようにしたら知ることができるのですか?

A 回答 (3件)

まずファンドに買われる株数を知る前に知っておかなければいけないことがあります。



◆機関投資家の運用方法の変化について
機関投資家が大量の資金を運用する際、通常大きく分けて
1.パッシブ(インデックス)運用
2.アクティブ運用
の2つがあります。

1.パッシブ(インデックス)運用
インデックスに連動する運用のことです。インデックスとは指数という意味で日本で言うと基本的にTOPIX(東証株価指数)がそれに当たります。通常年金や投資信託は運用する際に目標を決めます。その目標のことをベンチマークといいます。年金や投資信託はベンチマークを通常TOPIXと
しており、そのTOPIXに連動させるように運用することをパッシブ(インデックス)運用といいます。

2.アクティブ運用
パッシブ運用が指数に連動させた運用を目指すのに対して、アナリストやファンドマネージャーが企業訪問をおこない、調査分析をして銘柄の判断を決定して運用する方法です。

◆重要なポイント
パッシブ運用:アクティブ運用の比率
米国 8:2
日本 2:8
なぜ米国でパッシブ運用の比率が高いかというと、パッシブ運用の方がパフォーマンスがいいからです。長い期間NYダウが上昇しましたから当たり前と言えば当たり前なのですが・・・。

加えてパッシブ運用は企業調査等を行いませんから、ファンドのコストが安いのです。投資信託をすでに買ったことがある方は受益証券や目論見書というものを見ていただければわかるのですが、投資信託の手数料には買付手数料、信託報酬等があります。この信託報酬というのが運用会社の投資信託の運用コストになります。ですからパッシブ運用のファンドよりもアクティブ運用の手数料が格段に高いのです。

またリサーチしている割りにはあまりファンドの成績が良くないということで日本においてもパッシブ運用の比率が徐々に増えてきています。

次にジャスダックや東証2部の銘柄が東証1部に昇格するとどうなるのか?パッシブ運用のファンドはTOPIXに完全連動するように新たに昇格銘柄を組入れなければいけなくなります。

◆TOPIXとは
東証一部の時価総額をもとに計算されます。
TOPIX = (東証市場第一部の時価総額 ÷ 基準時価総額) × 100
基準時価総額とは、昭和43年1月4日における東証市場第一部全体の時価総額ですが上場廃止、新規上場などの市況変動以外の要因で時価総額が変動する場合には、連続性を維持するために、その都度修正されます。


■■■ ここからが本題です ■■■■■■■■■■■■
東証1部に新規上場する銘柄のTOPIX採用(その該当銘柄が買われるタイミングおよび株数は、どうなっているのか?

★タイミングについて
他市場に上場されている銘柄
→採用は上場日の翌営業日
→基準時価総額の修正には、上場日の終値が使われます。

未上場の会社が、いきなり東証一部に上場する場合
→採用は1ヶ月後の応答日の翌営業日に採用されます。


★★どのぐらいの株数、金額が買われるのか?
インデックス投信はパッシブ運用の増加傾向と不良債権を抱えた銀行が保有株の処分のためにETFを利用することによってその規模は一説では5兆円以上と言われています。

☆東証1部昇格に伴うインデックス投信の買い規模の計算

<例>ABCマートの場合
東証1部上場日・・・2002/11/22 
インデックス投信規模・・・5兆円
ABCマート東証上場前日終値・・・1,340円
ABCマート発行済み株式数・・・46,977,164株
東証1部株式時価総額・・・250兆円

5兆円×(1,340円×46,977,164株/250兆円)=約12億円
12億円/1,340円=約94万株

したがって約94万株程度のインデックス買いが1日または2日で期待できることになります。

ABCマート・・・ジャスダックから東証1部までの株価と出来高推移
◆当日出来高 180万100株
        始値   高値  安値 終値 出来高
2002/11/26 1,394 1,395 1,370 1,375     214,400
2002/11/25 1,390 1,422 1,365 1,405    453,100
2002/11/22 1,280 1,422 1,246 1,400 ◆1,800,100
(東証1部上場)
2002/11/21 1,330 1,360 1,320 1,340   120,100
(ジャスダック売買最終日)

11月22日および25日に出来高が異常に多かったのは「TOPIX採用にともなうインデックス投信の買い」によるものです。

ただしインデックス投信規模5兆円というのは正確な数字ではなく、また今後インデックス運用が増えると市場に対してはもっと大きなインパクトとなる可能性があります。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答ありがとうございます。
私なりに調べて、30日がTOPIX買いの日だったと知りました。
失礼ですが他市場に上場されている銘柄の採用の日が変更されたような気がしますが・・・。
要は東証二部やマザーズからの昇格のTOPIX買いの日は、昇格日前日で、他市場から東証一部指定替え又は直接東証一部上場の場合のTOPIX買いの日は、新規上場日の翌月の応答日のような気がしますが・・・?
質問ですが、インデックス投信の規模5兆円はどのようなサイトで知ることができますか?

お礼日時:2003/06/01 09:32

そうですね。

インデックス投信の規模を述べている記事はみつからないと思います。あえて参考にするサイトがあるとすれば、

■社団法人投資信託協会
■モーニングスター
があります。

モーニングスターというファンド分析会社は、分析評価を専門としている会社ですので、ファンドの環境・動向について勉強できると思います。

よろしくお願いします。

参考URL:http://www.morningstar.co.jp/
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この回答へのお礼

参考URLを見てもやっぱり見つかりませんね。

インデックス投信の規模5兆円というところが確認できなかったことが少し不安ですが、TOPIX買いの日と買い付けられる株数の計算方法を教えていただき大変勉強になりました。

後は記事が見つかれば何とかなりそうです。
親切な回答をしていただきありがとうございました。

お礼日時:2003/06/01 22:20

>私なりに調べて、30日がTOPIX買いの日だったと知り>ました。


>失礼ですが他市場に上場されている銘柄の採用の日が変更
>されたような気がしますが・・・。
>要は東証二部やマザーズからの昇格のTOPIX買いの日
>は、昇格日前日で、他市場から東証一部指定替え又は直接
>東証一部上場の場合のTOPIX買いの日は、新規上場日
>の翌月の応答日のような気がしますが・・・?

説明が不足しましたが、応答日というのは確実に決まっていますが、TOPIX買いの日というのはその日でなければいけないということはありません。

流動性が低い銘柄に関しては1日に集中して買ってしまうと自らの買いで株価を変動させてしまいますから、複数日に分けて買うということが実際に多くあります。

それでは本質は何かというとインデックス投信の評価は連動率で決定されるということです。これをトラッキングといいますが、応答日に組入れればトラッキングが少なくなるということに意味があるわけです。

TOPIX買いをするファンドは、組入れる行為で儲けることが目的ではありません。自らのファンドがTOPIXに連動するような状態にすることが本来の目的です。

>質問ですが、インデックス投信の規模5兆円はどのような
>サイトで知ることができますか?

これは銀行のETFも絡んできますので正確なデータはありませんが、新聞紙上(日経、日経金融)でたびたび報道されることと思います。
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この回答へのお礼

よくわかりました。
ありがとうございました。

これで終わろうと思ったのですが、うちでは日経新聞も日経金融新聞もとってないので、”インデックス投信の規模”を検索エンジンで探してみたのですが、1つもそれらしいのがでてきませんでした。
すいません、それらしい記事の書いてあるサイトはご存知ありませんか?

お礼日時:2003/06/01 20:24

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