プロが教えるわが家の防犯対策術!

私、仕事で着付けをやっています。
時々、ホステスさんにも着付るのですが、今回、黒い訪問着に、赤の帯締めと帯揚げをコーディネートしました。
「まるで芸者さんみたいですね」
と申し上げたところ、
「何で芸者って赤なんでしょうね?」
と聞かれ、分からなくて答えられませんでした。

なぜ芸者さんは、赤いお腰で、赤い帯揚げをしたり、赤を使うのでしょうか。

黒い着物に赤い差し色って本当に美しいなと思います。
日本を感じさせる色の組み合わせだとも思いますが、一体どのように生まれてきたのでしょうか。

A 回答 (3件)

女性の色として日本では伝統的に「紅」が


使われていたようです。
お雛様の女びなや三人官女に代表される宮廷女性も
紅い長袴を穿いてますよね? これらは宮廷女性の
象徴であるとともに女性の体を保護するものでも
ありました。
紅い色の染料は体を温める効果があったんですよ。
ですから、紅い袴を穿くことには婦人病予防に
つながる効用もあったらしいです。

当時の色彩は当然植物染めですが、紅色に染める染料に
主に使われたのは「紅花」(ベニバナ)。しかし、高価な
ものだったので、平安時代くらいまでは貴族女性や
裕福な女性しか身につけられませんでした。
ちなみに口紅やほほ紅の原料もベニバナでした。

江戸時代くらいになると、相変わらず貴重なものでは
ありましたが、もう少し大衆化が進みます。
上流階級にくわえ、
ちょっと経済的に余裕があり、おしゃれな町人や
玄人女性達(芸者や遊女達)が着物や下着に
紅染めを使い始めます。
若い娘達も紅い布を髪飾りに使ったりし始めています。

あと、民俗学的には紅は「魔よけ」の要素が
あったようで、江戸時代火事が起こると
女性の紅い腰巻きを振ると火事がおさまる と
信じられていました。
玄人女性の間に紅い下着がいまだ用いられるのも
多くの男性を相手にすることで起こる様々な
「魔」を除ける意味もあったのかもしれません。

ただ、黒い着物に紅を用いるのは戦前は
素人女性にも行われていたようで、戦前までは
若い奥さんは黒留袖に紅い帯揚げ・帯締めを用いていた
こともあったことが、中谷比佐子さんか石川あきさんの
著書のどちらか(どちらだったかあやふやです・・)に
書かれていたのを読んだことがあります。

紅い下着を黒い着物に合わせるのは東京の芸者さんなど
全国区で行われていますね。
京都の芸妓さんは黒紋付きを含め、下着は常に薄紅色を
合わせています。舞妓さんは黒紋付き含め、下着は
常に紅です。そんな地域差もあるかも・・・。
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この回答へのお礼

なるほど!です。
確かに、お雛様の女官の袴は赤いですね。
ということは、平安時代くらい古い時代から、赤(紅)が使われていたんですね。
私も、この説明で思い出したのですが、時代小説で、何か忘れましたが伝染病にかかった病人に赤い布をつけさせていたという件を思い出しました。
魔除け、経済的なステータス、色彩美、いろんな意味があるということですね。さらに地域差もあるなんて知りませんでした。
本当に勉強になりました。ありがとうございます。

お礼日時:2010/03/06 19:50

こんにちは。



こちらのサイトをご覧ください。
http://www.daicolor.co.jp/color/color_02.html

こちらの色彩知識が、かなり専門的な内容です。

まず、「マンセル表色系」を見ると、「青」と「白」は空間を縦に見た時に中心と最上部。
「赤」と「黒」が中間と最下部の相対色にあたります。
立体の中央部にあるのが「白」:「黒」であることが分かると思います。

もう少し分かりやすく書くと、

全ての色は「白」と「黒」をベースとしています。
だから、「青」と「白」、「赤」と「黒」は相対色で目立つのです。

反対色はたとえばクリスマスカラーの「赤」と「緑」です。

この「赤」と「緑」は横の空間においての反対の位置にあり、「青」と「白」、「赤」と「黒」とは相対の種類が異なることが分かると思います。従って、「赤」と「緑」はどちらも主張しあう感じになりますが、「赤」と「黒」、「青」と「白」、は互いが同じ縦の系列にあるので視覚的に優しい色の対比になります。

「赤」と「黒」、「白」と「青」は、お互いの色を優しく引き立てあい、どちらの魅力も失わせない色使いなのだと思います。

もちろん、「赤」と「白」、「青」と「黒」みたいな、似たもの同士が優しく溶け込む感じも、「赤」と「緑」の全く反対だからこそバランスをとりあえる関係にあるのだと思います。

そういうバランスが絶妙なのが相対している色ともいえるのかもしれません。


>>なぜ芸者さんは、赤いお腰で、赤い帯揚げをしたり、赤を使うのでしょうか。

頭の中で想像しても、青や黒の腰巻やパンティーでは、何か「ガードが固い」感じがしますよね。
そこへいくと、白は「純潔」そうに見えますし、やはり、赤は、「色情」をそそる色です。また、「派手」にも見えます。
金銀も「派手」には見えますが、やや高価。
昔からの「芸者」や「遊女」は、「色気」が勝負でしたから、「赤系」を使用したのだと思います。
そして、相対色の「赤」と「黒」になったのではないでしょうか。
見た目のバランス?
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
感覚で、綺麗な色の組み合わせだと思うのが、色彩学的にはそのように説明できるのですね。
確かに、赤は色気があります。
なるほど、勝負する気持ちもあるでしょう。
私の着付けたホステスさんも、時々、「赤いものを身につけたい」と言います。無意識に、色気や勝負といった感覚が湧いてきているのかもしれないと思いました。
こちらも、私が思いつかないような考えを聞けたので良かったです。

お礼日時:2010/03/06 19:45

こんばんは



長襦袢が赤のイメージがある
赤襟(返し襟の)から
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn/1176/m0u/%E3 …

口紅の赤と目じりに入れる赤のイメージもあると思いますが

昔は照明が暗かったので
赤でアクセントをつけていたのではないかな・・と思いますが
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
赤襟という言葉を初めて知りました。
私が思いつかないような考えを聞けたので良かったです。

お礼日時:2010/03/06 19:41

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