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経済学に明るいわけではありませんが、日本の財政破綻が問題になっていますが1000兆円の国債残高があるということは、1000兆円のマネーが出回っててもなおかつこれだけのデフレになっているわけで、通貨量が増えたらインフレになるという経済学の定説自体がもう通用しない経済になっているのではとも思います。
いちいち国債なんか発行して複雑にしなくても単純に毎年日銀に100兆円発行してもらってそれを原資に国をまわしていけば良いのでは?と考えてしまいますが、法で制限されているからという以外に、そうしてはいけない理由は何になるのでしょうか。

A 回答 (10件)

>国債の金利については、もし国債が売れなくなったら金利を高くするしかないということと、現在はほ


>ぼ国内で消化されているという点、また金融機関の投資先として企業へ貸し出すよりは国債の方がまだ
>安全という見方が大勢だという点で、現在の低い金利は特殊事情のような気もします。

う~ん・・・というよりも、日本の国債がずっと低い金利のままで維持されているのにはちゃんとした理
由があるんです。

このところ、TVでよく見かけるようになったのでご存じの方も増えたかと思いますが、日本の国債を支
えているのは「個人」のストックマネー。現金預金残高です。その額が803兆円。2010年3月25日に公表
されたデータで(ニュースソースは全部消えてます(ノ´ω`・。))、前年度より11兆円増。その他、株式
・出資金=96兆円(13兆円増)、投資信託=53兆円(5兆円増)で、その他合わせると総額で1456
兆円と、前年に比べて35兆円も増加しています。

これは、決して喜ばしいことではない(家計のストックマネーこそ、デフレの主犯格だから)のですが、
この金額が日本の国債を支えているのです。(実際に支えているのはこの内現金預金の803兆円)

で、別のサイトでこんな突っ込みが入りました。「毎年800兆も国債を購入してたら、あっという間に
そこをついてしまうやん」と。別に全額国債に充てられているわけではないんですが。

実際に国債を購入しているのは国民ではなく、金融機関なので、その金融機関の資産の内訳を見てみまし
ょう。

現金預金          192兆円、
財政投融資預託金      7.3兆円、
民間の金融機関への貸し出し 702兆円、
公的機関への貸し出し    302兆円、
短期国債          119兆円、
中・長期国債        512兆円、
金融債           14.6兆円、
事業債           59.8兆円、
投資信託受益証券      19.1兆円、
信託受益権         2.9兆円、
債権流動化関連商品     20.6兆円、
株式・出資金        120兆円
金融派生商品        60.8兆円、
預け金等          59.8兆円
企業間貿易信用       6.1兆円、
対外債権等        222.2兆円

金融機関には総額2738.5兆円の金融資産があることになります。国債の運用に630兆ほど充てられている
ことになります。もちろん、ここには国民の預金金額だけでなく、企業や同業の金融機関、政府などから
の預け入れも含まれています。

これほど莫大な金額が底を突く日がいつになるかは私には想像も尽きませんが、たとえそうなったとして
も、「日銀が国債を市場から引き揚げる」ことにより、国債の金利の上昇を防ぐことができます。

そして、それでも尚、国債の国内での消化が事実上不可能となった場合。その時こそ「日本銀行券の増
刷」という伝家の宝刀が切られるわけです。といっても何の根拠もなく刷ることが可能なわけではなく、
裏付けとなる国債が必要になります。

形式的には、「国債を日銀が直接買い受ける」とういことになります。そして最終的にそれでも金利が
上昇するようであれば、日銀が保有する国債を連結決算により(日銀は国の100%子会社ですから)、
国の負債と日銀の債務をお互いに相殺し、チャラにすることが可能です。

こうすることによって、国債の金利を維持し、外貨の国内への流入を防ぐ手段が日本には存在するので
す。ですが、実際には日本銀行券の増刷は国会の承認なしには禁止されているため、この伝家の宝刀を
使うためには、「国会承認」が必要となります。

文字数が足りなくなりそうなので、外需依存の話や中国の裏付けの話、日本の格差社会と中国の格差社会
の大きな違いは、また別の回答でコメントいたします。

時間もなくなってきましたので。m(*-ω-)m
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この回答へのお礼

皆さんさすがに凄くお詳しいのですね。非常に参考になります。ありがとうございます。
素人でトンチンカンな見方なのかもしれないのですが、教えて頂いた個人と金融機関の数字を見ると、1456兆円の個人資産が金融機関に入っていて、その中で金融機関が国債の消化に向けられる分は最大でも192兆円?(あとは使おうとしてもすぐには動かせない金)というように見えるのですがどうなのでしょう。毎年40~50兆円なんて国債を発行していたら、あと数年でOUTのように見えます。
対外債権というのも金額が大きいので気になりますね。

お礼日時:2010/05/31 22:03

>ただ本当に日本が1.02%なのかなぁと不思議な感じは残っています



まあ、確かに2008年16%、2009年11%と、「輸出率」が高いことは事実ですからね。
とはいえ、この数字でさえ、私は初めて見たとき、とても以外に思いました。「輸出依存」というくらい
だから、実際50%とか、それ以上の数字が出てくるのかと思っていましたので。

ニュースでは、なぜか「輸入率」が報道されることはありませんしね。

参考URLで日本の輸出総額と輸入総額を年別に見ることができる資料を添付しておきます。
2009年のGDPが475兆円、2008年が493兆円ですから、それぞれを「輸出率」「輸入率」「純輸出率」
でそれぞれ比較してみてください^^

マルサスの罠、とは、「全てを平均化させようとすると、必ず低い数値で平均化されてしまう」という
言葉です。男女の給与水準を平均化させようとしたとき、その数値は男性の給与ではなく、女性の給与
で平均化されてしまいました。その結果、これまで女性が担っていた分野に男性が侵出することになり、
「派遣問題」が生まれたのです。

そして、今度はその水準が、日本よりも物価の低い、ドルペッグを採用している国々で行われようと
しています。物価は日本の生活水準ではなく、物価の安い発展途上国で平均化されてしまいますから、
日本にもたらされる利益は激減してしまうんです。

日本の失業率って、結局就職する側が職を選ぶようになったことも関係しているんですよ。
確かに職が無く、孤独死をしたり、餓死をしたり、というニュースも見かけることがありますが、中韓
に比べると、よっぽどましです。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2009/1 …
韓国の上限金利は、2007年の66%に比べると随分さがったものの、現在でも49%もあるんだそうです。

中韓は、一部富裕層にのみ儲けが行き渡り、富の再配分がなされていないので、郊外地の苦しみは、
日本とは比較にならないほど酷いようですよ。

参考URL:http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/nenbet …
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この回答へのお礼

遅くなってしまいました。すみませんでした。
丁寧な回答をありがとうございます。
2009年でいくと純輸出額は3兆円弱になるのですね。GDPが475兆円でるなら純輸出は0.56%。相変わらず本当なのかなぁという感じです。2009年の輸出額が54兆円とありました。輸出額でみても11%ちょっとなのですね。
「マルサスの罠」は何となく理解できてきました。農業生産にかけた「リカードの罠」をいうのもあるようですね。テーマが違うので「女性の社会進出はなぜ必要だったのか」というテーマは別途の質問にしようかと思いますが、回答にある「女性が担っていた分野に男性が侵出することになり、「派遣問題」が生まれた」というのは逆で、「男性が担っていた分野に女性が進出することになり「派遣問題」が生まれた」のだと思っています。別に女性が悪いと言ってるわけではありませんし、進出することになり~生まれたの間はかなり省略してありますが、そういう認識を持っています。
低いほうに平均化されてしまうという意味では、派遣の問題は物価の安い途上国への平均化に対する、自然に表れた日本なりの対応なのかなという気もしますね。

お礼日時:2010/06/07 12:28

>1456兆円の個人資産が金融機関に入っていて、その中で金融機関が国債の消化に向けられる分は最大でも


>192兆円?(あとは使おうとしてもすぐには動かせない金)というように見えるのですがどうなのでしょ
>う。
>毎年40~50兆円なんて国債を発行していたら、あと数年でOUTのように見えます。

金融機関が192兆円を現金で保有しているのは、国民からの引き出し(=国民への借入金の返済)に耐える
為です。金融機関も国民(及び企業、同業他社、政府etc)からお金を預かっている以上は、きちんと利
息を支払わなければなりません。そのベースとなるのが日銀の政策金利。

これが国民に支払う利息の基準になるわけですから、日銀の政策金利よりも利回りの良い商品に日本銀行
券を換えて保有しておく必要があります。

国債が一瞬で売切れてしまう理由は間違いなくそれ。株や外債、その他債権よりも、それらに比べると破
綻するリスクが低い(と言うよりも国債の信用は日本円と連動していますから、国債が破綻するというこ
とは即ち日本円が破綻するということです)国債を保有したがるのです。

国債が発売される日にちは決まっていますから、金融機関は株式や外債などを売却して日本国債を購入す
る為の準備を行うことができます(そう考えると、国債を購入するための原資は、まだ1800兆円も余っ
ていると考えることができます)。

>対外債権というのも金額が大きいので気になりますね。
先述したように、米ドルは世界基軸通貨であり、FRBという米ドル発行機関がありますので、日本と
同様破綻するリスクが非常に低い通貨といえます。このため、日本の金融機関は日本国債同様、米国債
も魅力のある商品と考えているようです。為替相場変動のリスクはありますが。

んで、ちなみに外需依存について。
例えば、韓国の輸出総額は、2008年度でGDPの45%に上ります。また、同じく輸入総額はGDPの
47%に上ります。「外需依存」とは、こういう国の経済のことを指します。
また、中国は韓国ほどではありませんが、輸出総額は2009年の数値で24%に上ります。ちなみに純輸出
額はGDP換算で7.8%。(日本は1.02%)。日本より外需に依存した国である、といえます。

しかし、中国・韓国に関しては、その貿易構造が日本とは明らかに異なっています。
それは、「輸出する為の原料」や「加工品」を日本などから輸入して、それを中国は国内、韓国は国外
で組み立てて、韓国は更に再輸入し、これを再度輸出して利益を上げています。外需の儲けが、決して
国民の手元には届いていないのです。(一部富裕層を除き)

ちなみに、貿易収支の内、国内のGDPに加算されるのは「純輸出額」。輸入は日本円が国外に流出す
ることを意味しますから、GDPからは差し引かれます。なので、GDPが外需に依存している割合を
図る上では純輸出額を用います。

>もし日本国内の経済は直接的に為替相場の変動の影響は受けにくいと仮定したとしても、それは貿易上
>の話で、実際に安い労働力の海外に生産拠点が移って全体として日本人の所得が下降しているために、
>貯蓄率が下がる、安いものしか売れない、国内での設備投資がなくなる、という意味では経済的にも十
>分に影響は出るのかなと思います。

これは、その通りだと思います。日本のデフレを深刻にしている原因のひとつですよね。
ちなみに男女雇用機会均等法の設置も同じ理由で国内のデフレに貢献しています。マルサスの罠といい
ます。

ということで「格差社会」について。日本の失業率が、リーマンショック後、実は世界最低だというこ
とは余り知られていない事実。韓国や中国はデータの集計方法が異なる上、偽りのデータも含まれてい
るので余り当てになりません。
(参考URL1つ目参照:参考URLはカンマの前をコピペしてください)

格差社会と言うけれど、中国の貧困層と日本の貧困層を比べれば、それは雲泥の差です。TVで放映さ
れる中国ばかりを見ていてはいけません。中国では富裕層しか報道に映さないのですから。

政府が「達成しろ」と言うと本当に目標GDPを達成する国が中国です。参考URL2つ目(カンマの後
をコピペして)を見てください。
中国では、「29省中28省のGDP成長が全国平均上回る!」という怪現象が当たり前のように起こります。
計算上ありえないデータが普通に出てくるのです。つまり、28省の公表したGDPは捏造である可能性
が非常に高いと言うこと。

中国・韓国は日本の常識が通用しない国です。まともに比較してはいけません。

参考URL:http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2010/01 … , http://headlines.yahoo.co.jp/h
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この回答へのお礼

詳しい回答をありがとうございます。
GDPは輸入の額分は差し引かれているのですね。単純に生産の額だと思っていました。勉強不足でした。これで「純輸出額」とGDPの比較が理解できました。ただ本当に日本が1.02%なのかなぁと不思議な感じは残っています。日本のGPDは500兆円くらいでしたか、とすると、輸出-輸入=5兆円くらい、ということですよね。名目か実質かで違いがあるのかもしれないですけども。
「マルサスの罠」も調べてみましたがあまりよくわかりませんでした。人口と生産性に関するパラドックスのようなものでしょうか。
最近雑誌か何かで「バブル景気のときよりもいまのほうがよほど求人数は多い」と見た覚えがあります。大学の数、新卒者の数が激増して企業の求人数が追いついていないから求人倍率が下がり就職氷河期に見えていると・・・
視点が異なれば解釈も異なる。中国・韓国のお話と似たようなものを感じます。

お礼日時:2010/06/02 12:29

●国債の市中消化と日銀引き受け


 国債の消化には2種類あります。日本では法律で禁止されている「日銀引き受け」と、現在行われている「市中消化」です。市中消化は企業や個人や銀行などが国債を買います。そのためマネーストック(通貨流通量)は変化しません。日銀引き受けは、政府が国債を発行しこれを日銀が買います。これに関して民間の銀行は関与しないので、市場の現金は動きません。そのため、日銀が政府に金を貸したのと同じで、マネーストックは増えます。これは前の説明の、「●単純に毎年日銀に100兆円発行してもらう方法」の「(2)日銀が100兆円の発行し、これを政府に与え、国家予算として使ったり、あるいは個人や企業に給付する方法」と同じことです。
 つまり、「日銀に100兆円発行してもらってそれを原資に国をまわしていく」ということは、実際は戦前に行われていた、「国債の日銀引き受け」であります。この方法ではマネーストック(通貨流通量)は増えます。現在は法律で禁止されていますが、もし行ったらどうなるか?については前に書いた様にいろんな考えがあります。
●マネタリーベースとマネーストックの違い
 マネタリーベースとは「ベースマネー」とか「ハイパワードマネー」とか呼べれているもので通貨流通量とは違います。普通に「日本国内のマネー」とか「通貨流通量」とか「金余り」とか言われるのは「マネーストック」とか「マネーサプライ」とか「M2+CD」とか言われるものです。マネタリーベースとマネーストック(以前は「マネーサプライ」と呼んでいました)の違いは<ベースマネーとかマネーサプライとは何か?> 

 前に挙げた<主要時系列統計データ表(月次)>では「 マネーストック平均残高」が通貨流通量になります。以前「マネーサプライ」という言葉を使っていた頃は、単純に「M2+CD」を通貨流通量として扱っていたのですが、「マネーストック」という言葉を使うようになってからは、M3や広義流動性なども使うようになりました。
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この回答へのお礼

非常に詳しい情報をありがとうございます。
かなり勉強しないとまともにお話しできるのは難しいなぁと残念に思いました。
日銀の国債引き受けも、特例か何かでもうとうにやっているものだと認識してました。
不勉強で申し訳ありません。
教えて頂いたURLは非常に参考になりそうです。
じっくり読み込むようにしたいと思います。

お礼日時:2010/05/31 21:45

●国債残高が増えてもそれで通貨流通量(マネーストック)が増えるわけではありません。


 たとえば100兆円の国債を発行したとすれば、市場から(企業や個人や銀行から)100兆円を借り入れ国家予算として使います。民間市場から100兆円が減り、国家予算に100兆円増えたのであって、全体として通貨流通量(マネーストック)のプラスマイナスはありません。なお最近のマネーストックについては「主要時系列統計データ表(月次) 」 http://www.stat-search.boj.or.jp/ssi/mtshtml/m.h … を参照して下さい。
●単純に毎年日銀に100兆円発行してもらう方法
 (1)日銀が100兆円の発行し、これを民間銀行に無料で与え、これを銀行が無料で企業や個人に与える。==これは現実には無理ですね。
 (2)日銀が100兆円の発行し、これを政府に与え、国家予算として使ったり、あるいは個人や企業に給付する方法。
 これについてはいくつかの主張があります。
 A 景気の拡大以上に通貨流通量が増えるのだから物価が上昇し(インフレ=スタグフレーションになり)、その結果実質景気は変わらない、という考え方。経済が拡大すればそれに伴って通貨流通量も多くなる必要があります。これを「成長通貨」と言います。しかし経済が成長しないのに通貨流通量が増大すると、景気は良くならないのに物価が上昇するスタグフレーションになります。
 B ある時までは景気が良くなるが、「結局景気の拡大以上に通貨流通量が増えたのだから、これはバブルだ」と経済界や国民が悟り、元の不況に戻る、という考え方。
 C ある程度景気が良くなるが、歯止めが利かなくなり経済が混乱する、という考え方。戦前の高橋財政は一時的効果はあったけれども、それによって恩恵を受けていた軍部が、歯止めをかけようとした高橋是清を殺害してしまった。また、昭和17年から27年にかけては、金の価格や米ドルとの比較で日本は200倍のインフレになっていたので、たとえば200億円の国債があったとしても実質1億円の償却で済んでいたので大きな問題にはならなっかた。もしインフレにならなかったら高橋財政は大失敗と評価されていた。
 D 政治家は10年先、50年先に財政破綻するかも知れなくても、今景気をよくして手柄をたてようとするので、歯止めが利かなくなる。そのために法律で禁止しています。
 以上の様な理由で、「単純に毎年日銀に100兆円発行してもらってそれを原資に国をまわしていく方法」はあまりにもリスクが大きすぎます。
 なお、通貨は日銀が発行するのですが、発行量の増減は銀行が企業や個人に貸し出す量により増減します。日銀が直接増減させるのではなく、日銀は民間銀行が増減させる(企業や個人が借り入れを増減させる)環境を整える(政策金利を上げたり下げたりする)のであって、馬が水を飲むのに例えれば「日銀は馬が水を飲む(企業や個人が借金する)環境を整えるのであって、馬が水を飲むかどうか(企業や個人が借金するかどうか)は馬(企業や個人の借り入れ意欲)次第です」となります。
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この回答へのお礼

丁寧に説明していただけてありがとうございます。

たしかに100兆円国債を発行しても市中の銀行から国に資金が移動するだけですのでそれを支出しても量はかわらないということが理解できました。ちなみに日銀の引き受け分はプラス・オンになるのかなとも思いましたが、日銀が引き受けている分も市中銀行の預託金などから出ているのでしょうか。気になります。

「主要時系列統計データ表(月次) 」ありがとうございました。見てみました。
そうは思っていたのですが「マネタリーベース平均残高」という項目を見ると、単位はわからなかったのですが、先頭の1980年01月と最後の2010年04月を比べると5倍程度に膨らんでますね。ちなみに国債残高は6倍くらいに増えているようなのですが、これは通貨流通量の増え方と国債残高の増え方が「Near」だということではないのでしょうか。(勘違い?)

日本の財政問題に絡めていますので「(2)」になるかと思います。
いまの政府は年間100兆円使いますからその分をと思ったのですが、スタグフレーション、調べました。「不況下での物価上昇」なのですね。国債を発行する代わりに単純に日銀から金をもらうということになるので、景気は良くならないのに大幅な円安になったりすると資源価格が高騰して物価の上昇がありえますね。
それは避けたいところです。

お礼日時:2010/05/31 15:53

>「全世界的に見ても、米ドルに続いて安定的で、破綻するリスクが少ない」と思っているのでしょうか。


>問があります。95%は国内消化だといっても5%の40兆円くらいは外国が買っていることになるのでギ
>リシャ以上のリスクなのでは、とも思います。

国債のリスクは金額ではなく、国債の金利で見ます。

国債の格付けで見ると日本よりランクが上の国はいくつもあるのですが、国債の格付け機関は基本的に
公的な機関ではなく、いまいちその信憑性にかけるところがあります。

例えば先日発表されたスペインの格付け。格付け機関のS&Pが最高ランクであるAAAからAA+に
格下げした、というニュースがありましたが、既にニュース等で騒がれている通り、スペイン、ポル
トガルといえば、ギリシャ並みにその破綻リスクを背負っている国家であるにも関わらず、AAA。
最高ランクであったわけです。ちなみに日本の格付けはAA+。上から二番目です。

しかし、国債の利回りに関してみれば(参考URLを参照ください)、日本の国債金利はそれこそ10
年来、大きく上下することもなく、世界で最も安価な、安定した低金利で推移していることが見て取れ
ると思います。

もし、本当に外国人投資家たちが日本の国債金利に対して、そこまでの影響を及ぼせるほど介入できる
のであれば、こうはならないはずです。日本の国債を購入している外国人は、日本国内に拠点がある外
国人か、もしくは日本国内に進出している外国系企業だけです。しかも100%円建てですから。

ちなみに、米国は日本と異なる手法で国債の金利をコントロールする手段を持っていますから、故に
「アメリカに次ぐ」という表現をしました。その手段は日本のそれに比べるとよく似てはいるものの、
似て非なるもの。えげつないほどの手段ですから。
リスクが最も低い=金利利回りが最も低いということです。

>ちなみに外需依存度について2008年の値でGDP比1.04%とありましたが、これは伸び率の
>ことではないでしょうか?少なくとも15%はあったような覚えがあります。

15%は、過去、最も輸出量の多かった時期の、「輸出量」ですね。1.04%とか、4%とか言って
いるのは、その輸出量から輸入量を引いた、「純輸出量」のことです。中国や韓国であれば、輸入品目
もまた輸出する為に必要な品目を輸入していますから、単純に「純輸出量」でくらべることは適正では
ないかもしれませんが、日本の場合、輸入品目は殆ど国内で消費する為に輸入しています。

外国から一定の量を輸入しますから、代わりに外国もこれくらいの量はかってくださいね、って言うこ
とです。って、説明、きっとわかりにくいですよね。(;^_^A アセアセ・・・

簡単に言えば、外需依存とは、「輸出量」ではなく、「純輸出量」で見るんだということです。

ちなみにダブルカウントになっているのはGDPではなく、「マネーサプライ(通貨総量)」ですよね。
GDPを拡大しようとすれば、基本的に誰かが誰かから借金をして、そのお金を加算する必要がありま
すから(それを国が政策として行っているだけですよね)、仮に国が借金をせずにすむようになったら、
銀行だったり、個人だったり、企業だったり、銀行にかわる何かが借金をするだけの話です。

やはりそれもGDPに加算されますが、その金額が国民の、誰かの手元に届くということは間違いのない
事実です。

外資が日本国内に入ってくる、入りやすくなるということは、日本国内の経済をコントロールすること
が非常に難しくなる、ということです。株価の話はその例として出しました。

日本国内の経済が、外需に依存していないということは、同時に為替相場の変動の影響は受けにくい、と
言うことを意味しています。ですが、株価はそうは行きませんよね。株価が為替相場の影響を受けて、
価値を落とせば、国内の潜在的な経済力はやはり目減りします。(株価に関しては外需依存と言っても
いいのかもしれません)

国債を裏づけとせずに円の増刷を行うと、円の価値そのものが、ダイレクトに為替変動の影響を受ける
ようになる、と言うことです。中国が行っているように、それを増刷して、それを為替相場の維持に
まわす、つまり固定相場制に変える、と言うのであればそれもありかもしれません。

ですが、その場合、本来まわされるべきお金が、全て外国紙幣に代わってしまいますから、結果的に
国内は異常なほどの格差社会へと変貌してしまうでしょう。今の中国のように。

参考URL:http://www.sc.mufg.jp/products/learn/lrn_bond/pr …
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この回答へのお礼

何度も詳細に答えていただいて感謝します。

国債の金利については、もし国債が売れなくなったら金利を高くするしかないということと、現在はほぼ国内で消化されているという点、また金融機関の投資先として企業へ貸し出すよりは国債の方がまだ安全という見方が大勢だという点で、現在の低い金利は特殊事情のような気もします。
外国人は現在は数%かもしれませんが金融機関にある個人資産が尽きたら金利は自ずと上がらざるを得なくなるとも思います。

1.04%は輸出-輸入で求めた額なのですね。単純にそれをGDPと対比してその割合いで考えてよいものかいまひとつピンときていませんが、この額が極小であるということなら、それは限りなく輸出=輸入に近いという見方もできるのでは?とも思います。(加工貿易立国、という意味です)外需依存ではないということにすぐつながるのかいまひとつ理解ができずにおります。

経済学に明るくないのでGDPが具体的にどう積算されているのかは知らないのですが、生産額(出荷額?)から派生した給与(報酬)の貯蓄分から国債で吸い上げられた金額がまた市中に投下されて再び生産額を引き受けている面があると思いましたので、その意味でダブルカウントと書きました。(ダブルカウントの余剰分が財政赤字に表れている)

もし日本国内の経済は直接的に為替相場の変動の影響は受けにくいと仮定したとしても、それは貿易上の話で、実際に安い労働力の海外に生産拠点が移って全体として日本人の所得が下降しているために、貯蓄率が下がる、安いものしか売れない、国内での設備投資がなくなる、という意味では経済的にも十分に影響は出るのかなと思います。

中国は国債の裏づけはないのですか。知りませんでした。
たしかに中国の物価上昇は急激になってきますね。都市部と農村の格差も昔の日本のように大きなものがあるようです。ただ、いまの日本とどちらがマシかというと難しい選択のようにも思います。

お礼日時:2010/05/31 15:32

日本が発行する国債の良いところって、「外国人が購入できないこと」にあると思うんです。



通貨がインフレを起こさずに済んでいる最大の理由でもあります。

日本銀行券は、ドル紙幣を始めとする、「ハードガレンシー(ユーロ、オーストラリアドルなど)」
で簡単に購入することができますよね。

実は、このことを解りやすく見ることが出来る、1つの指標があります。
それは、「株価」。

日本円って、外国人投資家たちにとってみれば、非常に魅力的だと思うんです。
全世界的に見ても、米ドルに続いて(見方によっては米ドル以上に)安定的で、破綻するリスクが少
ないですから、のどから手が出るほどにほしがっていると思うのです。

日本円のリスクとは、=日本国債の安定性のことを意味します。
外国人投資家がほしがっているのは、「日本国債」。現在は円高で、ドルに対しても、ユーロに対し
ても価値が高い状態にありますから、これを国債として保有していれば、低利率ではありますが、
金利もつきますしより効率的な運用ができます。

ですが、そんな国債よりも、外国人投資家たちがもっとほしいのは、国債よりもリスクの少ないもの。
つまり、「日本円」そのものだと思うのです。

日本国内で流通している円紙幣の総量は限定的ですから、外国人投資家たちがドルに換金しようとし
てもある一定の流通量以上には購入することができません。当然買いすぎれば、円の価値はどんどん
上昇しますから、ここで先ず円紙幣のバブルがおきますよね。

これをコントロールしているのが「日銀」。国債を通貨の裏づけにしているからこそ日本円を外国人
投資家の魔の手から守ることが出来ているのです。

先ほど、「1つの指標」とういことで、株価がある、といいましたね。

このところ、「円高」が原因で「株価が下がる」という現状がありますよね。
どうしてでしょう。どうして円が高くなると株価が下がるんでしょう。

よく言われるのは、日本が外需に依存しており、円高になると利益が激減する為、人気がなくなる
からだ、なんていうデマです。

まあ、完全にデマというわけではないんですが、それは一面的なものをあらわしているに過ぎません。

なぜならば、日本の外需依存度など、2008年の値でGDP比1.04%。2008年はちょっと
状況が特殊なのですが、それでも多い時で4%程度なんです。

にもかかわらず、為替相場によって日本の株価が大幅に上下するのは、日本の株価に対する、「外国
人保有率」が高すぎることが原因なんです。調べてみると、2008年で27.8%。

そう。外国人は、円を円のまま保有しようと考えた時、国債では保有できないので、「日本株」として
保有しているのです。国債ほど安全ではありませんが、円を保有する上では一番有益だから。

外国人投資家が円を円のままで保有しなければならない時とは、ピーク時に比べて円の価値が低い
時に他なりません。だからこそ、円の価値が高くなったとき、彼らは日本株を手放し、為替相場を
利用して、その差額で儲けるのです。だから、株価が大きく下落する、と。

また、日本円は世界でも屈指の低金利国ですから、これは=世界でも指折りの「お金を借りやすい国」
ということにもなります。国内に流通する円の総量が増えれば増えるほど、そのお金は国外に持ち出
され、他のリスクの高い金融商品と交換されることになります。

お金を貸すのは日本国内の民間の金融機関ですから、仮に外国人投資家がこのリスクの高い金融商品
の運用に失敗した時(典型的なのがサブプライムショックですよね)、日本の銀行は大ダメージを受
けてしまうのです。

国債の増刷が直接のインフレにつながらない理由のひとつに、日本国内の低金利政策があるのです。
金利を上げれば日本経済に大打撃を与えるので仕方が無いとはいえ、金利を低いままで抑えておけば
英国やルクセンブルクなどの金融大国によって日本円は国外へ持ち出されてしまう。

参考URLは、5月26日、ゴールドマンサックスが「日本株は魅力的だ」と発表したと言うニュース
です。中国の次は日本がバブルの餌食にされるのか、と、非常に危機感を覚えるニュースです。

ちなみに国債を裏づけとせず、中央銀行に紙幣を刷らせている典型的な国が中国です。
でなければ、人民元の事実上の価値があがり続ける中、ドルペッグを維持する=アメリカドルを購入し
続けることなど不可能ですからね。

参考URL:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100527-00000 …
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この回答へのお礼

非常に丁寧な回答をありがとうございます。
何点か理解できない部分もありますが知らなかったことも多くありました。
「全世界的に見ても、米ドルに続いて安定的で、破綻するリスクが少ない」と思っているのでしょうか。疑問があります。95%は国内消化だといっても5%の40兆円くらいは外国が買っていることになるのでギリシャ以上のリスクなのでは、とも思います。
ちなみに外需依存度について2008年の値でGDP比1.04%とありましたが、これは伸び率のことではないでしょうか?少なくとも15%はあったような覚えがあります。
ただ日本は国民の貯蓄を国債で吸い上げてまた市中にまわして回っている経済ですので、日本のGDPはダブルカウントになっているのではと思います。そうするとGDPは1/2になりますので金額ベースではGDP比30%程度というのが実態のような気もします。
日銀が100兆円発行するとインフレになるかもしれませんが円安にもなりますよね。ただおっしゃる通り外国が日本円に対して「のどから手が出るほどにほしがっている」のであれば、円が買われる量が増えるわけでかえって円高になり、現在のようなデフレがそのぶん強まってインフレは相殺され、というようなことで、結局何も変わらない、ただ単に100兆円の原資ができたというだけにできるような気もします。
素人考えですが・・・

お礼日時:2010/05/31 09:46

国債の場合、発行額と同額のお金が政府に入り、それが政府支出されるので、通貨量はプラスマイナス0で増えないのではないかと思います。



日銀に100兆円発行してもらうなんて事をやると、日銀が通貨量をコントロールできません。
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この回答へのお礼

その通りですね。発行した分のお金が政府に入り、それが政府支出されますし、日銀買取りの分も市中銀行に預け入れさせたキャッシュから政府に資金として入り、後に政府から支出されるのであれば、通貨量は増えないと言えそうです。
そういう意味では、100兆円は言いすぎかもしれませんが、デフレ脱却のためには国債の発行ではなく日銀の政策として意図的にある程度通貨量を増やすということがあってもよいのではないかと思いますね。
回答をありがとうございました。

お礼日時:2010/05/31 07:06

>「法で制限されているからという以外に、そうしてはいけない理由は何になるの


でしょうか。」

簡単に言えばハイパーインフレになると言うことですよ。そうなればギリシャ問題どころじゃないですからねえ。
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この回答へのお礼

ハイパーインフレになるから、という答えがくるのは織り込んでました。
なので前もって「1000兆円のマネーが出回っててもなおかつこれだけのデフレになっているわけで、通貨量が増えたらインフレになるという経済学の定説自体がもう通用しない経済になっているのではとも思います。」と記載しました。
これを否定する説明を添えていただけるとそれが答えになると思われますので、おわかりになるようでしたらよろしくお願いします。
回答をありがとうございました。

お礼日時:2010/05/29 08:53

>いちいち国債なんか発行して複雑にしなくても単純に毎年日銀に100兆円発行してもらってそれを原資に国をまわしていけば良いのでは?と考えてしまいますが、法で制限されているからという以外に、そうしてはいけない理由は何になるのでしょうか。



日銀法という法律があり、それはできないんですよ。戦前の教訓ですね。


>通貨量が増えたらインフレになるという経済学の定説自体がもう通用しない経済になっているのではとも思います。

資産税導入した方が良いかもしれません。まあそれよりも日本人は節約志向が高いと言うのもあります。
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この回答へのお礼

「法で制限されているからという以外に、そうしてはいけない理由は何になるのでしょうか。」
と記載しています。そこがポイントなので、よろしくお願いします。
回答ありがとうございました。

お礼日時:2010/05/29 07:33

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