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次の行列が定める線形写像の核と値域を求めよ。
|1 -1|
|     |
|2 -2|

核の方は
|1 -1||x| |0|
|     | |  |=| |
|2 -2||y| |0|

を計算して
y=xとなると分かったのですが、値域の方が分かりません。
かなり基本的な内容だとは思いますが、どなたか教えてください。

A 回答 (2件)

変換行列の各列を縦ベクトルとみなし、行列とは縦ベクトルを並べたものであると考えるのが有効です。


 n次正方行列の各列をv1, v2,…vnとします。ここでviはn次元縦ベクトルです。この行列で
|x1|
|x2|
| : |
|xn|

というベクトルを変換してみるとx1v1+x2v2+…+xnvn となります。すなわち、この行列の像(値域)はv1, v2,…vnの線形結合で表わされる空間です。ここでv1, v2,…vnが一次独立ならば値域はn次元空間になります。ところが、一次従属の場合は値域はn次元より小さくなります。
|1 -1|
|2 -2|

という行列の場合も二つの列が一次従属のため値域は2次元ではなく,
|1|
|2|
のスカラー倍という1次元空間になります。そのためv1, v2,…vnのうち一次独立なものだけを残す必要があるのです。例えばvnが他のベクトルに一次従属であれば他のベクトルの一つをスカラー倍してvnに加える操作を何回かすればvnは消去できる(0にできる)はずです。これを行列の形のまま行うのが列についての基本変形です。列についての基本変形は次の3種の操作からなります。
 (1) ある列に0でない数をかける。
 (2) ある列に別の列をスカラー倍したものを加える。
 (3) 二つの列を入れ替える
変換行列の列についての基本変形を繰り返して可能な限り多くの列を0にします。残った0にできない列を表わす縦ベクトルをv'1, v'2,…v'p とします。ここでv'1, v'2,…v'pは一次独立なので「線形写像の値域は?」という問いには「v'1, v'2,…v'pが張る空間」と答えれば良いのです。この数pを行列のrankと呼んでいます。いくつかの例をあげましょう。左側に元の行列,右側に列の基本変形で簡単にした行列とrankを示します。
|1 -1|   |1 0|  rank 1
|2 -2|   |2 0|

|1 2 3|    |1 0 0|  rank 1
|1 2 3|    |1 0 0|   
|1 2 3|    |1 0 0|

|1 0 1|    |1 0 0|  rank 2
|1 1 2|    |1 1 0|   
|0 1 1|    |0 1 0|

|1 0 0|    |1 0 0|  rank 3
|1 1 0|    |0 1 0|   
|1 1 1|    |0 0 1|

n次正方行列が逆行列を持つための必要十分条件はrankがnとなることです。
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この回答へのお礼

ようやく分かりました。
丁寧な回答をありがとうございました。

お礼日時:2003/07/18 13:27

|1 -1||x|


|     | |  |
|2 -2||y|
を計算してみると値域は
|1|
| |
|2|
というベクトルの(x-y)倍、すなわち上記のベクトルで張られる部分空間であることがわかります。これをもとめるには変換行列の各列を縦ベクトルと看做したとき一次独立なベクトルを求めることにより得られます。それには
|1 -1|
|     |
|2 -2|
を列について基本変形して
|1 0|
|   |
|2 0|
とすれば求められます。
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この回答へのお礼

早速の回答、どうもありがとうございます☆
しかしながらまだよく分かりません。
もう少し教えてもらえないでしょうか。

お礼日時:2003/07/12 13:31

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