サリチル酸の製法の過程での「高温・高圧」など
上記内容について、確認させてください。
「サリチル酸の製法の過程で、ナトリウムフェノキシドに、高温・高圧下で
二酸化炭素を作用させる。「高温・高圧下」でなければ、単にフェノールが遊離する。」
というのは流れの一部として、暗記しているに過ぎず理解していません。
私が確認したいのは、
1.なぜ、「高温・高圧下で」という条件をつける必要があるのか
(「そうしないとフェノールが遊離するから」ということではなく)
2.大学受験レベル(線引きが曖昧ですが)で、この「高温・高圧下で」という条件
のある反応とその必要性について(分かる範囲で結構です)
大学受験を考えると、「そこまで必要なし」と言われる方もいらっしゃるかと思いますが、
大学受験化学の範囲の物質の反応の中に、この「高温・高圧下で」という条件が、他にも
あると思うのですが、正直、理屈抜きで「そういうものなんだ」として済ませているので
気持ち悪く、結構記憶から落ちてしまいます。
お忙しいとは存じますが、大学受験生でも分かるレベルでお力を頂けないでしょうか。
よろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
高校生に「超臨界状態」「超臨界流体」と言っても何のことかわからないでしょうね。
実際の圧力、温度はどれくらいでやるのでしょうか。
1気圧の二酸化炭素中では駄目なんでしょうか。
質問者様が知りたかったのは「高温・高圧」というのが「どの程度の高温・高圧」かということだろうと思います。
CO2の臨界温度Tc、臨界圧力Pcを調べてみました。
Tc=304.2K
Pc=73.8bar≒74気圧
この数字からすると確かに高圧ですが高温と言うほどではないですね。31℃ですから。
温度がTcを超えていれば圧力はPcを超えていなくても超臨界流体です。
気体と液体の区別がつかない状態になっています。
今年の夏は普通に二酸化炭素を超臨界流体に置くことができる条件になっていたということになります。
でもそういう二酸化炭素をわざわざ「超臨界流体」とは呼ばないでしょう。たいていは「気体」と呼んでいます。
常温の水素も酸素も「気体」と呼んでいます。「超臨界流体」とは呼んでいません。
htms42さん
大変ご丁寧に回答いただきありがとうございます。(涙)
回答いただいた内容をもう少し考えてみたいと思います。
本当に助かりました。
No.3
- 回答日時:
#2です。
化学辞典(東京化学同人)で調べてみました。
「サリチル酸」で引くと「コルべ・シュミット反応」というのが出てきます。
「コルべ・シュミット反応」で引くと
コルべ(1860年)
「フェノールのアルカリ金属塩を無水の条件で180~200℃に加熱し、二酸化炭素を通じるとサリチル酸の塩が得られる。」
シュミット(1885年)
「125℃で4~7気圧に加圧し、収率が向上することを報告した。」
これからするとコルべは1気圧付近の二酸化炭素を使っていたようです。
シュミットは二酸化炭素の圧力を上げることで反応温度を下げることと収率を上げることの2つを実現したようです。
これが「高温、高圧」の具体的なイメージです。
臨界圧力のイメージを持ってしまうとかえって困ったことになるでしょうね。
高圧と言っても常圧かそれよりもちょっと高いというぐらいです。
それでも装置から空気を抜いて二酸化炭素を充満させる必要があるのですから大変です。
5気圧と言えば装置の設計がかなり大がかりになるでしょう。
wikiの「サリチル酸」も見てみましたが内容に「?」がつきます。
No.1
- 回答日時:
高温高圧の二酸化炭素は「超臨界」状態になり非常に反応性が上がります。
この状態でのみフェノキシドの2-位(-O^-の付いている炭素の隣の炭素)が「エノール」性を表します。
それによりC-C結合が生じ、ナトリウムイオンはフェノール酸素からサリチル酸のカルボキシル基の炭素に移動します。
doc_sundayさん
ご回答いただきありがとうございました。
せっかくご回答いただいたのですが、私の勉強不足といいますか・・・、ちょっと
理解するのが大変なようです。
これを機会にもう少し調べてみたいと思います。
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