No.3ベストアンサー
- 回答日時:
Wikipediaをみたら、定義が空白で笑ってしまいました。
同ページ冒頭の「人が機能不全家庭で育ったことにより、成人してもなお内心的なトラウマを持つ、という考え方・現象、または人のこと」、または「発展」の項にある「子供の成育に悪影響を与える親のもとで育ち、成長してもなお精神的影響を受けつづける人々」を仮の定義としましょう。
ここでのポイントは「悪い家庭(または親)が原因で」「精神的な悪影響がでる」ことの2つです。
このうち、後者は研究の余地があります。
ただし、それは問題行動として顕在化してからのことになります。
これは、トラウマがあろうと機能の異常があろうと、社会生活を営む上で支障がなければ、それを疾患や問題とはみなさないという風潮によるものです(というか、問題が生じて初めてトラウマがあるとみなされます)。
そして、具体的な問題行動自体は既に心理学の研究対象になっていると思われます。
ACが研究対象として扱われていない理由は、主に前者によるのではないかと思います。
原因としてアバウトすぎて、現代の科学的な心理学にはそぐわないのでしょう。
家族心理学のように現在介入可能な家族に原因を求めるのではなく、過去にあった家庭環境を問題にしても、検証のしようもなく生産的ではありません。
なお、精神分析においては、特定の患者群としてカテゴライズする際にACという区分を設けることはありえるかも知れません。
No.8
- 回答日時:
「アダルトチルドレン(AC)」は、交流分析(TA:Transactional Analysis)の一要素ですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E6%B5%81% …
その判定法である「エニアグラム」は、2000年前のアフガニスタンでのイスラム教が起源だとか。
http://blog.goo.ne.jp/shijyukara/c/112136bd6152f …
お礼が遅くなり済みません。
>交流分析(TA:Transactional Analysis)の一要素ですね。
これは初めて知りました。また「エニアグラム」の起源がイスラム教だなんて!
No.7
- 回答日時:
>心理学に「AC」という概念がないのは何故でしょう。
心理学から生まれた概念ではないからなのではないでしょうか。
>一般的な概念としてはよく知られていますし、(中略)逆に概念として認めてもよいとも思います。
血液型による性格分析はよく知られていますが、「よく知られている」という理由だけで「性格心理学」で「血液型による性格分析」を「正しいもの」として取り扱うべきだと思いますか?(貴方が万が一「血液型別性格判断信者」であったら「血液型」を「生まれ年」にでも変えておいて下さい)
要するに、心理学界では「AC」は「血液型別性格判断」と同程度の「非科学的で・曖昧で・研究対象たりえない」という扱いをされているのでしょう。
>何かの理由があるのでしょうか?
私も心理学者ではないので推定ですが、私が疑問を感じるのは「機能不全家族」という概念そのものです。
「機能不全」家族って何でしょう。母子家庭は機能不全? 父子家庭は? それは母子家庭や父子家庭に対する差別にはならないの? 「機能完全家族」ってあるの? 父が公務員で母が専業主婦で兄弟がいて経済的にも恵まれていて、でも母に「いい子」であることをいつも求められて本当は辛かった、AC関係の本を読んだりするとこんなのも「機能不全家族」扱いされています。ここまでいくと「機能不全家族」でない家族なんて存在するの? 大体子どもに「いい子」であることを求めたり「勉強しなさい」って言ったりしない親なんているのか? まあいるのかもしれないけど、それ(子どもに勉強しなさいって言ったりすること)ってそんなに極悪なことなの?
ぶっちゃけ「機能不全」家族なんて定義できないし、だから「機能不全家族で育ったことによる心的外傷の結果である性格特性をもつAC」というものの定義もできない、と思っています。
勿論ね、ある一個人がいて、その人が自分の性格特性や子どもの頃の家庭環境に不満をもっていて、それで自分はACだと納得して、それでその人が救われるのならそれはそれでいいとは思いますよ。
ただ「学問」の対象には向いていないんです。先ほど述べたように定義があいまいすぎて検証が困難だから。
しかしウィキペディアの「アダルトチルドレン」の説明はひどいですね。「批判」の項目が全然「批判」になっておらず、「批判者=悪」とされてしまっています。賛同者の意見と批判者の意見は公平に扱われるべきだと思うのですが。
お礼が遅くなり済みません。ご回答ありがとうございます。
確かに血液型は心理学ではまったく根拠なし、占い的なものだといわれてますよね。ですがACとそれとを同義にしてしまうのはどうかなと。
>私が疑問を感じるのは「機能不全家族」という概念そのものです。
「機能不全家族」は母子家庭であるとかの形態のことではありません。
「子供にとっての、「安全な基地」であること、その中で子供が自らの「自己」を十分に発達させることが出来ること、これが健康な家族の機能です。ですから、機能している家族では子供を脅かしたり、子供に責任を感じさせてしまったりする親や親代理がいません」
http://dissociation.xrea.jp/disorder/trauma/kino …
ここでもACがでてきますが(笑)
http://hwm5.gyao.ne.jp/seed/nanakusa/kinoufuzen0 …
たとえば家族にスケープゴートにされた子供の心理的な影響など、つまり結果のことです。「病気」は実は家族の側にあります。
個人的な意見ですが、客観的に見て不健全な家族であってもそれが普通の一般家庭がとして営まれ、誰かが影響を被らないのないとしても(つまり主訴がない)、それは機能不全家族であるともいえます。
>子どもに勉強しなさいって言ったりすること)ってそんなに極悪なことなの?
それが過ぎると虐待になります。私自身が経験してきたのですが、勉強や学校でいい点をとることばかりが親の人生の価値観でした。そのためイジメがあっても無理に行かされ、私は心身に以上をきたし、心の病をもつに至りました。
>ここまでいくと「機能不全家族」でない家族なんて存在するの?
完全ではない人間がさらにそれぞれの個性を持ちあわせているのですから「1つもないとは」いえまえせんよね。
同様、上であげたリンク先に定義があがっているのですが、1でも該当すれば機能不全家族という定義は狭量になりすぎて逆説になっていると思います。1つ1つの定義に深く該当する場合でもそれは否ということになってしまいますから。
>「機能不全家族で育ったことによる心的外傷の結果である性格特性をもつAC」
ACが不適切でも
機能不全家族で育ったことによる心的外傷の結果である性格特性をもったり後遺症になることは当然の結果です。
>ある一個人がいて、その人が自分の性格特性や子どもの頃の家庭環境に不満をもっていて、それで自分はACだと納得して、それでその人が救われるのならそれはそれでいいとは思いますよ。
私もACであるという思い込みがプラシーボ効果となり、救われるなら素晴らしいことです。そのとき初めてACという定義は意味のないものになるでしょう。
>ウィキペディアの「アダルトチルドレン」の説明はひどいですね。「批判」の項目が全然「批判」になっておらず、「批判者=悪」とされてしまっています。
私は一般人も書けるウィキを信頼しておりません。確かに逆の意見も反映させることは必要でしょう。
ACがそのように曖昧な定義でしたら、モラルハラスメント被害の方が適切だと思います。
No.6
- 回答日時:
学術語ではないからですね。
専門ではないですが、
精神科医・カウンセラさんとさんざん議論しました。
結果、
アダルトチルドレンの概念は、
・精神科領域では、発想そのものは、「だから何?ていうか...ね。」的なところがある。
・狭義の、というかもともとは、アルコール中毒の家庭(機能不全家族の一つ)で生まれ育ち、問題を抱えている人をアダルトチルドレンといった。
・アルコール中毒の家庭で育った人たちが、"自助的な"ワークショップの実践のために、アダルトチルドレンという言葉を作った。
・そのワークショップの場は、
1. アルコール中毒の家庭で育った、という枠組み
2. 共通で強固な宗教的・文化的背景、という枠組み
などなどを背景に、非常に限定的な枠組みで試みられ、故に限定的だが成立、成功し得た。
・つまり、ACという言葉は、飽くまで、生育歴・文化・宗教的背景を一つにする、一部の当事者だけのものであり、さらにACという言葉は、そのワークショップのありようも規定している。
・が、そこから先、言葉のみが一人歩きするものの、実際には応用が利かず、一般化できなかった。その場でのACという言葉は、非専門家による、曖昧模糊としたものであった。ACを提唱した・持ち込んだ人たちも既にACという言葉を捨てている(らしい)
ということです。
さらに、端的に言うなら、私の所感としては、
・そもそもの発想としては、機能不全家族およびそれに付随する考え方のごく一部である。機能不全家族そのものは、学術用語として定着している。
・しかし、クライアントの実際は、ACの考え方で話が片づけられるものではなく、"また片づけていいものではなく"、ACという言葉が過度に一人歩きしすぎている。
・機能不全家族という事実は、飽くまでクライアントの背景の一部分であり、クライアントの背景はそれだけではない。それ故、ACという言葉にとらわれるのは、クライアントの実際を見失ってしまうことになる。ACという言葉は、多くを切り捨ててしまう。
・ACを治療的な場に活用しようとしても、治療のプロトコルとしては、成立しにくく、有用ではない。もっと一般的に使える考え方・方法論である必要があるが、そう考えてしまうと、それは最早ACという言葉で語ることのできる考え方ではなく、既に大きな基盤・実績のある精神科領域の概念・実際に飲み込まれてしまう(←ここ重要)。
・ACは発展性のある考えではないばかりか、ACという言葉が立脚するところが限定的で、さらに"そこから発展したACという言葉"で語られるものは、(精神科領域としても)背景が曖昧すぎて、また議論できるものの視野が狭くて、お話しにならない。
以上から、科学でも、学術用語でもなく、有用な概念でもない、
みたいです。
すくなくとも、専門家が無関心であった、ということはありません。
ちゃんと背景やいろんな事実考え方を把握した上で、実際や経験と照らし合わせて、
"何故かそろいもそろって"、ACを棄却しているだけです。
ACっぽい考え方はあちこちにでてきますが、
それはACという考え方に立脚するものではなく、別の精神科領域の実績に基づくものです。
故にACという言葉は使うことができません。
No.5
- 回答日時:
素人で本を読んだだけですが、
心理カウンセラーなどでアダルトチルドレンの考え方を活用している
人もいるようです。
子供の頃の記憶にアクセスして、現在の症状を改善するのに利用して
いるようでした。
これが本当なら心理学でも取り上げてもよさそうな気がします。
一人のカウンセラーだけの話でもなさそうですので。
単なる前世や来世の話ではなさそうに思えます。
ご回答ありがとうございます。
現在の症状か過去の原因か、そのどちらに線引きを引くことは乱暴ですし、それとの関わりも必要だと思います。しかし専門家側のアプローチの仕方が違うし、素人はそれを該当する者として扱っているのだとしても、症状を呈している素人側の訴えもひとつの心的現実からみれば、真実である、とするのなら主訴として取り上げられてもよいと思います。
私なども今の症状や問題は、確実に過去と繋がりがあることと認識してますから。それは日記やフラッシュバックでいつも対応させることができます。それは「インナーチャイルド」の未解決からくる問題の表れだと十分納得できるとも感じています。
No.4
- 回答日時:
No.2です。
No.3の方がご指摘になっていましたので、ウィキペディアを見てみました。
これまでの経過がよくまとめられています。
もともとは、ケースワーカーの方達が使い始めた用語のようです。
心理学や精神医学では、他のきちんとした概念で、十分に説明可能ですから、改めて、定義が曖昧で、しかもそれが時を経るにつれて揺れているような概念を持ち込むということはしません。
はっきり言ってしまえば、科学的な心理学としては、敢えて取り上げる積極的な意味がないと判断されています。
したがって、ACに関する理論も存在しないのです。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%80% …
ご回答ありがとうございます。
ウィキみました。
「未だ一般社会による認知度は低い。」とありますが、境界例などよりも認知度はある、と思います。
「ACと診断する医師もいる」そうですが、臨床家などが「インナーチャイルド・クリニック」と称して専門としているとろもあります。
精神科は社会性や適応性があるかどうかで病気の線引きをつけますから、No.3の方のいうように原因ではなく現在の症状を重視するのでしたら、ACは研究対象となりえないのでしょう。どちらかというと原因を探っていく臨床心理士やセラピストに用いられているのかなと想像してますが。
No.2
- 回答日時:
定義が明確には行われていませんし、学問的に、1つの概念として確立させ、学問の対象として取り上げる意義がないと考えられているのです。
要するに、No.1の方がおっしゃるように、単なる流行語という位置づけです。
お話しとしては面白いのでしょうし、また、アルコール依存症の親に育てられた子どもの物語として、当事者が自分に当てはめて、カミングアウトしたり、物語を作ったりする、さらにそれによって、救われたような気分になれるという点では、それなりの意義はあるのでしょう。
ご回答ありがとうございます。
>当事者が自分に当てはめて、カミングアウトしたり
それはあらゆる精神疾患にあてはめることができるともいえます。定義は確立されていますから。ACだけではありません。
ACは専門家側ではなく、一般的な方が確立したと思っているのですが、それが認められないということであっても、その根拠や理由が必ずあるはずです。対象とするその理論を知りたかったのですが。それとも専門家はまったく無関心で、ひとつのケースすら知らないのでしょうか!?
すみませんが、私が求める回答ではないようです。
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