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カルボン酸を塩化チオニルと反応させて酸塩化物を合成する反応の際、
生成してきた酸塩化物が系内に残存しているカルボン酸と反応して、
酸無水物が出来るのではないかと疑問に思う事があります。

基本的にDMFを触媒にして反応させれば、ほぼ問題なく酸塩化物に
変換される事は分かっているのですが、ふと上記のように
酸無水物が生成される事はないのかという考えもあります。


カルボン酸と塩化チオニル(DMF触媒)の反応と、酸塩化物とカルボン酸の反応が
協奏的に起こるものの、結果的に前者の反応が優先的に進行する理由について
何かご存知の方がおられれば、ご教授頂ければ幸いです。

A 回答 (1件)

 こんばんは、



> 結果的に前者の反応が優先的に進行する理由について
何かご存知の方がおられれば、ご教授頂ければ幸いです。

 ご参考になるかどうかは分かりませんが、反応機構を説明させていただきます。
 まず、以下のサイトをご参照くださいませ。
http://en.wikipedia.org/wiki/Acyl_chloride 

Laboratory methodsに、
「The reaction is catalysed by dimethylformamide (DMF), which reacts with oxalyl chloride in the first step to give the iminium intermediate.」との文章がございますが、この下に、反応中間体のイミニウム生成の反応機構が示されています。
なお、この例では、oxalyl chlorideを用いていますが、thionyl chlorideでも同様にイミニウムが生成されます。

 そして、「The iminium intermediate reacts with the carboxylic acid, abstracting an oxide, and regenerating the DMF catalyst.」以下におきまして、中間体イミニウムとカルボン酸との反応(機構)が示されています。

 まとめますと、いったん、thionyl chlorideとDMFにより、中間体イミニウムが生成され、このイミニウムがカルボン酸と反応し、目的のアシルクロライドが生成されるようでございます。

 ご参考になれば、幸いでございます。
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