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伝染病一変して鯖の中毒となり、再変して牡蛎の毒となる千変万化の世の中に候えば、いみじくも此多事の世の中にありて、学事の為には私情を棄て公情を取りもって我が国の医学を岐路に陥らしめざるよう注意すべき秋と存候。
 小生は右の主義を固く守りて動かず、我れ学の為には一身を犠牲に供するも尚、かつ之を辞さず、世人小生を呼んで頓狂と称し、恩少なく徳に背けりと云うも、そわ世人の評に放任せん。


北里柴三郎が森鷗外へ宛てた手紙の内容です。

日本語を勉強している外国人なんですが、この文章を解釈するのはなかなか難しいです。
お願いします、助けてください!!

A 回答 (2件)

伝染病かと思っていたら、突然サバの食中毒に変わり、更にカキの食中毒に変わるという具合に、世の中の出来事は目まぐるしく変わります。

様々な出来事が起きる世の中で、勉学のために、私情を捨て、公共心を抱いて、我が国の医学が脇道にそれることのないように注意すべき季節(秋)ですね。
私はその主義を固く守って揺るがず、勉学に一身を犠牲的に捧げ、引き下がるようなことはしない。世間の人は、私のことを、調子はずれ(頓狂)と呼んで、恩返しは少なく、不道徳だと言うけれども、それは言わせ放しにして置こう。
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ここで「秋」は季節(春夏秋冬)に関係ありません。

「とき」と読んで、時代・時節を表します。
「岐路に陥(おとしい)れ」は、間違った分かれ道に入らせてしまうこと。
「そわ」は「そは(それは)」の誤用です。
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