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よくこのカテで、抜髄後に痛みが引かない場合は
神経の取り残しが原因という投稿を見るのですが、
神経って目には見えないものなんですよね?
確かレントゲンにもうつらないんですよね?

それなら、どうやって取り残しを判断するのでしょうか?
ひたすら、根管をゴシゴシする掃除をするしかないのでしょうか?

わかるかた、教えてください。

A 回答 (1件)

単に術後の痛みの場合は様々な原因が考えられますので確認作業が必要です。


ところが残念なことに、あまり原因を特定しようとする歯医者が少ないのです。「根治を続けて痛みが消えればよし」ということです。

「神経(歯髄)の取り残し」という表現にはいくつかの種類があります。
ひとつは本当に取り残している場合。たとえば20mmの根において18mmのところまでしか抜髄しなければ2mm取り残しになります。
この場合は20mmまで治療すれば痛みは消えます。が、実は術後痛は処理が正しければ痛みは出ないのです。この場合は次回治療時に器具が入ると痛むのです。
抜髄というのは掻爬術です。昔は(今でも私を含めてやっている人も居ます)クレンザーという返しのたくさん着いた針で絡めとり、その後に掻爬をしていましたが、近年では大学でも多くが掻爬のみになっています。要するにむしりとっているようなものですから、取り残しがある可能性もあるわけです。
通常は薬品などで処理をして痛まないようにしていますけど、時折痛む場合があります。
でもこの場合は長さを図って処置すれば痛みは消えます。
但し、痛みを我慢して何日も放置すると歯の外の神経まで興奮してしまい、痛みが消えにくくなる場合もあります。

もうひとつの取り残しは側枝(そくし)です。これは根の先の方で根がいくつかに分かれている場合と、メインの神経から大根のひげ根のように出ているものとがあります。
これもどちらかといえば治療時の痛み、つまり器具でこすったときに痛みが走る場合がほとんどですが、上記の取り残しよりは自発痛も出易くなります。
側枝は器具での処置は困難なので、薬剤などにより不活性化させ組織を凝固させる治療が多いです。

もうひとつは神経を切断する場所の問題。明確な根拠は示す事ができませんが、神経細胞の切れる場所が中途半端だと痛覚を伝える物質が出たままになり痛みが出るようです。これはまさに自発痛が特徴的なもので、逆に器具で痛みに変化を起こすことはありません。

抜髄は生きている神経を切断するのですから痛んで当たり前です。だから痛まないように麻酔をし、抜髄後に痛覚の信号を出さないように処理をするわけです。

神経の取り残しに関してはおおむね以上ですが、このほかにも術後痛を出す原因があります。
一番多いのが「掘り過ぎ」歯の根の先と顎の骨(歯槽骨)の間には0.5mm程度の間があります。
通常は指の感触や器具を使って根の長さを確認するのですが、器具を使わなかったりすると器具が寝の先を突き抜けて顎の骨を傷つけることがあります。手の感覚も熟練が必要なので、特に器具を使って勉強した人では無理かもしれませんね。
顎の骨を傷つけると当然痛みます。この場合は消炎剤、或いは抗生物質を根の中に入れて2-3週間安静にしておきます。もし感染すれば更に治療期間は延びます。

但し感染はこの場合だけではなく適切な処置をしても可能性は否定で気ないし、治療とは別の経路からの感染もあるので治療に目を奪われると誤診します。

痛みは我慢すると炎症が慢性化して治りにくくなります。
どんなに長くても1週間、痛みに変化が無かったり、軽くならずに酷くなる様ならすぐに処置すべきです。
2-3日で軽減してくるようなら心配は要らないでしょう。生きている神経を引きちぎるのですから痛みがあって当然。多少の疼きは1-2日で消えます。
ですから3日以上痛みが消えない場合は医師に連絡を取り指示を仰ぐことが大切です。

原因によって治療したほうが良い場合と、逆に治療することで痛みが消えない場合がありますから、必ず原因を見つけて対処する必要があります。
とはいっても目に見えない場所のことですから可能性をつぶしていくという方法しか取れない場合もあります。

痛いからと歯医者を転々とすると状況のわからない医者にかかっているわけですから痛みは消えない。
でもそのうちに痛みを出している部分が壊死して痛みが消えることがある。すると患者は「この歯医者で痛みが消えた。この歯医者は名医だ」と勘違いすることも多いのです。
ですから、痛みがある場合、原因の説明無く治療だけが続くなど対応のひどい場合以外は最初に医者に任せたほうがいいでしょう。
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