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大学受験をひかえている高校生です。

格差についての小論文を書いてみました。
厳しい評価で結構です。
アドバイスください。宜しくお願いします。


問:今後の日本に視点を転じ、格差問題の動向と対策方法について、具体例を挙げながら、あなたの意見を1000字で述べなさい。


 日本では今、格差が広がりつつある。根源は経済格差だが、それが他の格差をも生み出す原因となっている。それらの格差は価値観や考え方へ多大な影響を及ぼす。この「格差社会」に歯止めをかめるため、「自律した個人」の育成を提案したい。

 義務教育があり、ひとりひとりが平等な機会を与えられる日本の教育においても格差は生じている。親に余裕がある家庭の子供だけが塾に通え、進学も考えることができる。他方で生活に余裕がない家庭の子供は、義務教育が終われば家計の担い手となることを余儀なくされる場合が多い。それにとどまらず、またその子供は親と同じような道をたどるという循環が成立してしまっている。このような状況では、全員が進学しない高校の授業料無償化は差別を助長してはないだろうかという意見もあるだろう。しかし、高校無償化は格差撤廃の大事な一歩であり、ただそれを生かすためにはさらなる改革が必要であると私は考える。そもそもの根源である、固定化された経済格差による教育への影響を無くさねばならない。それには、「自律した個人」の育成が重要である。

 この「自律した個人」の育成が目指すのは、子供が自分の置かれた環境で将来を判断せずに済む社会の形成である。まずは、家庭と教育を切り離して考えなければならない。日本では、子供の進学にかかる費用を親が負担するのが一般的であるのに対し、西洋の国々では子供が自ら負担することが当たり前だと考えられている。これにより、教育を家庭のせいにすることができないため、子供の責任感は高まり、自律した個人の形成につながる。これを日本でも実現するために、政府は学生ローンの充実を検討するべきだ。学びたい者は自分の力だけでも進学できるという意識が広がるだろう。さらに、高校無償化に対抗して、進学しない者にも同等の保障を施すべきだ。たとえば、就職サポートや技術や資格取得の援助が挙げられる。

 最近では、放射能の危険性を危惧して裕福層による買い占めや移動などが記憶に新しい。これは、彼らの価値観や考え方が自分たちのおける環境に留まっているために起きてしまったのだと思う。教育の改革で、進学する子供のおける環境がより多様化すれば、教育を家庭と離して考えられるようになるだろう。そして各々の視野はひろまり、価値観も多様化するに違いない。それは自分勝手な行動を減らし、経済格差が他の格差に広がるのも防ぐことになるに違いない。

A 回答 (3件)

まず、


> 日本では今、格差が広がりつつある。

ほんとかよ?と。
そうだろうな、とは思いますが、ほんとか?とも思うわけです。
一言で済ませて良いんですかね。

内容にケチを付けると、
塾に行けるかどうかで進学の可否が決まるわけではありません。
そりゃ東大が横国、京大が神戸になるようなことならあるかもしれませんが、塾に行けないから横国や神戸に行けない、私立に行く金はないから進学は無理、なんてことはないわけです。
塾になんぞ行かなくても受かるところはいくらでもあります。
そこが弱いんで、他方で~以降も、何だかなぁとなってしまいます。

> それにとどまらず、またその子供は親と同じような道をたどるという循環が成立してしまっている。

ここも、一言で済ませて良いのかな、と。

> 全員が進学しない高校の授業料無償化は差別を助長してはないだろうかという意見もあるだろう。

そんな話は寡聞にして知りませんが、他の話に比べてそれほど重要でしょうか?
高校進学率はどれくらいでしょう。つまり、進学できない人はどれくらいでしょう。
そのうち、本当に経済的な理由で進学できない人がどれくらいでしょう。
そういう人達は、高校が有償なら進学できたんでしょうか。
私なら全面カットしますけど。

> 「自律した個人」

面白いお話だとは思いましたが、
三段落目の頭辺りに、自律した個人とは何か、と書いてくれないと、読み辛いです。
あなたはどう定義しているのか。
その定義がないのに、三段落目にいきなり、
> 『この』「自律した個人」
と来ています。
この、ってどの?
また、自立か自律か、私はお話の内容から前者だと思うんですが、如何でしょう。
自分を律するかどうかの話では無く、経済的な自立というお話ですよね。
自律について書きたいなら、自立から自律へ話を繋いだ方が、と思います。
経済的に自立しているが自律できない大人がいないでしょうか。
自立→自律とは限らないと思いますが。

という辺り、小論文の各教材に何か書かれていないでしょうか。
論理の飛躍とか、自分が作った言葉の定義とか、どこまでを自明のこととして良いのか、など。

この回答への補足

ご回答ありがとうございました。

補足日時:2012/08/24 19:24
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この回答へのお礼

小論文の教材がないので、今独学でやっています。
でも、東大や京大も親の年収が多いのは事実ではないですか?

お礼日時:2012/08/24 19:24

高校生としてはよく書けている小論文です。

特に問題意識をしっかり持ち、解決策などを考え書いている感は受けます。文章の書き方そのものは他の方が書かれているので割愛しますが、入試としての「小論文」というものはどのようなものなのか?、それを知った上でこの文章はどうしたらいいかを少し書きます。

 (1)まず、課題が「日本の格差」ということでした。実はこれも出題者の意図があります。日本における格差というのは「貧富」は勿論「教育」、「情報」等多く存在します。
 難関校の入試に見られる傾向なのですが、問題文を「格差」などと幾通りの解釈ができるものにし、主題を生徒によって変えられるものにすることはあります。つまり、「格差」という言葉から自分が書きやすい事柄を考えて書いてもらうようにするためです。これを「情報格差」にすると書く内容が狭まり、知識の羅列で合否が決まってしまうために難関校では細かい指定がないのです。
 今後練習する際、「自分が考えたこと以外の内容」もないかを考えましょう。今回の問題を友人にやってもらうと何人かに1人は経済格差とはほとんど関係ない文書もあるでしょう。話のネタを増やせます。

 (2)あなたの場合、根源は経済格差と書かれていますが、文章の大半は教育格差について書かれています。勿論、根本は経済格差で解決策として教育格差の解消を書かれるのは間違いではないですが、小論文という字数の制約などを考えると書くのはかなり難しいです。今回は1,2段落のつなぎはうまいな感じましたが最終段落の内容(具体例)が経済格差の問題を大したことのない問題のような印象を与えてしまっています。具体的でほとんどの人が知っている内容なので書きたい気持ちは分かりますが、伝えたいことと少しズレが生じています。伝えたい内容・事柄をしっかり考え、そのことに直結する内容だけ書きましょう。教育と経済の格差にリンクする内容として、私なら「東大生の親の年収が平均を大きく上回っている現状」を書きます。親の収入が子供の学力に大きな影響を与えている確固たる証拠で、教育者なら知っているべき内容だからです。またあなたの文章は貧困層を多く書いているのでバランスも取れます。
 もし経済が最初と最後にあり、内側の段落で教育を書くのであればその意識を強く持ち(特に)最終段落のまとめを他の段落とどのような関係になるかを考えながら書きましょう。

 (3)よく書けている文章ということで書きますが、あなたの文章では「子供の教育環境を良くして格差をなくす」ことになりますよね?ここで疑問に思うのは「じゃあ、短期間での解決策はないのか?」、「現状の大人の経済格差は解消不可能なの?」という点です。できれば問題というのは早く、簡単に、安く解決したいものです。あなたの文章は「長くかかる」とは暗に示されていますが「短期ではできない」、「他の方法は無理」という記述がありません。解決策の1つを示すだけでは説得力は弱いです。「他の方法はなくてこれしかだめなんだよ」という記述はあったほうがいいです。特に反対意見の人はそのようなことを考え、あなたの意見を受け入れないようにしますから。採点者はそこまで見る場合もあり、かなり大学入試としては高いレベルですが書いておきます。

まとめると
(1)題材から何を基本に書くか決める
(2)内容のブレを減らす、例も自分が知っていること・書きたいことを書くのではなく、文章にマッチしたものを書く
(3)反対意見の人の意見を書き、それではだめで自分の意見しかないという文書になるように書く

正直真ん中の段落の書き方は申し分ないです。細かいテクニックではなく、小論文とはどんなものかを感じていただけたら幸いです。
ご参考までに。
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この回答へのお礼

書く前にもっと詳しくまとめてみようと思います。
丁寧に語指導ありがとうございました。

お礼日時:2012/08/24 19:26

高校生としてはよく書けていると思いますし,実際こういうことをいう(自称)専門家もいるでしょう。


あなたの言っていることは,どれ一つとっても間違いではありません。
しかし,議論の仕方としてはスマートでなく(論理のつながりに必然性が感じられない),飛躍があり(前提と結論の関係が論証できていない),大き過ぎるテーマを扱っている(要するに生の社会問題を知らない)という,高校生にありがちなパターンです。

以下では,(細かい文章表現についての問題は省いて)大きめの問題に絞ってコメントします。

>日本では今、格差が広がりつつある。
「格差」が言われはじめて10数年,君が生まれた頃から存在していた問題ですから,「今後の日本」の問題としては,切り口が甘い。
要するに,目新しさが無いです。

>「自律した個人」の育成
キータームに違和感があります。
「個人の自律」は散々論じられてきたテーマですが,そこで言われるのは,「当人に自律する気が無い(他律主義的な)若者の意識改革」の問題です。
対して,あなたが問題としているのは,「自律的に生きようと思った時にそれが叶う社会構造の構築」の問題です。
前者は人の問題,後者はシステムの問題です(もちろん,両者は密接に関連しますが)。
『「自律した個人」の育成』というタームは,主に前者の問題を想起させ,後者を指し示す言葉としてはやや不適切かと思います。

>それらの格差は価値観や考え方へ多大な影響を及ぼす。
ここがまたミスリーディング。
あなたが論じているのは人の意識の問題ではなく,社会のシステムの問題ではないのですか?

>親に余裕がある家庭の子供だけが塾に通え、進学も考えることができる。
>他方で生活に余裕がない家庭の子供は、義務教育が終われば家計の担い手となることを余儀なくされる場合が多い。
間違っていないですが,話の流れとの関係ではおかしいです。
大事なデータとして,大学進学率は基本的に上昇傾向にあります。
もちろん,経済格差が理由で進学を諦めざるを得ない子どもたちの救済は重要な課題でしょうが,それは
「改善されつつあるとはいえ,今なお格差が残っている問題」なのであって,
「広がりつつある格差が原因の問題」ではありません。
経済格差が広がりつつあり,学習機会格差の原因がそこにあると見るのなら,経済格差の広がりに合わせて進学率も減少,ないしは増加幅が減少するはずでしょう(もっとも本来はより詳細な分析が必要ですが)。
「格差が広がりつつある」という書き出しではじめた議論なら,それによって現に進行しつつある問題(就職率とか)にスポットを当てた方がスマートです。

>さらに、高校無償化に対抗して、進学しない者にも同等の保障を施すべきだ。
>たとえば、就職サポートや技術や資格取得の援助が挙げられる。
理由が分かりません。平等の観点からですか?それとも自律の観点からですか?

>最近では、放射能の危険性を危惧して裕福層による買い占めや移動などが記憶に新しい。
>これは、彼らの価値観や考え方が自分たちのおける環境に留まっているために起きてしまったのだと思う。
唐突で,抽象的です。教育問題と何の関係があるのかよく分かりません。
教育を受ける機会の充実→価値観の多様化→自分勝手な行動の減少ということかもしれませんが,それは飛躍し過ぎです。

大きくまとめると,あなたの小論文の問題は,テーマが大風呂敷過ぎて一貫した議論ができていないところにあります。
テーマの中に複数の問題が含まれているから,話があっちこっちにいくのです。

他にも論文構築・文章表現上のテクニック的な問題点も多々ありますが,取り急ぎ内容面についてだけ。
>厳しい評価で結構です。
とのことなので,辛口目の評価ですが,まァよく書けてると思いますよ。
参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
焦点絞ることを気を付けたいと思います。

お礼日時:2012/08/24 19:27

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