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映画「ディープインパクト」にこんなシーンがありました。
彗星の表面に太陽があたった瞬間地表から煙が噴出し、嵐のような場面になりました。
映画内での解説では、「表面温度が170度まであがり、高速のジェット噴出が起こる」といっていました。

この高速のジェット噴出とはどういう現象なのでしょうか?
太陽が当たっただけなのに、すさまじいエネルギーが噴出されているようです。
ここでの彗星は11キロの大きさの土の塊でした。

どなたかご存知のかた解説お願いします。

A 回答 (4件)

その映画では、氷の塊と言ってましたから、水分が蒸発した水蒸気ですね。

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この回答へのお礼

ありがとうございます。
噴射の正体は水蒸気でしたか。

氷から一気に蒸発するのであれだけすさまじい噴射が起こるのでしょうか?
しかしあれだけの噴射が起こるのですから、氷などはとっくの昔に蒸発してしまっていると思うのですが…。

またなぜ彗星に氷があるのかという疑問が生じました。
火星や金星にもない氷がどうして彗星に存在するのか?

お礼日時:2004/02/28 10:04

>氷から一気に蒸発するのであれだけすさまじい噴射が起こるのでしょうか?


はい、水蒸気爆発というのは知ってますか、かなりの爆発力ですよ。
加熱した天ぷら鍋に水掛けると火柱が上がりますよね、あれの強力版ですね。

>しかしあれだけの噴射が起こるのですから、氷などはとっくの昔に蒸発してしまっていると思うのですが…。
太陽が当たった表面の部分の氷が解けているだけなので、全部はなくならないものです。

>またなぜ彗星に氷があるのかという疑問が生じました。
ハレー彗星も氷の塊ですよ。
あの尾も、その氷のかけらが光って見えるのです。
ものすごい長い期間でも無くならずにまだありますよね。

>火星や金星にもない氷がどうして彗星に存在するのか?
それは知りません。
たまたま彗星として飛来している物の成分に氷が多いと言うことでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
加熱した天ぷら鍋に水をかけたときの火柱と同種のものだとは知りませんでした。
気圧が低いなどの関係で強力な爆発が生まれるのでしょう。
勉強になりました。

お礼日時:2004/02/28 22:14

こんばんは。



彗星というのは、氷と塵とから出来た小さな天体(大きさはせいぜい差し渡し数百mから数十km)です。氷がその重さの半分程度を占めるような天体ですが、その表面は実はかなり黒っぽいものです。
太陽に近づくと氷が溶けますが、宇宙空間では溶けた氷はいきなり気体になるので体積がものすごく大きくなります。氷は彗星の表面からまんべんなく蒸発するのではなく、スポット的に吹出す部分とそうでない部分が在ることがわかっています。
スポット的に1~数カ所から氷が溶けたガスが出て来るためジェット噴出することになるわけです。

彗星の尾は、残念ながら氷の粒ではなく、氷が溶けたガスや塵から出来ています(太陽より遠いところ、大体火星軌道より遠いところですと、氷粒も塵と変わらず放出されているかもしれませんが)。氷が溶けたガスと一緒に、彗星核に含まれる塵も出てきます。
ところで、ここで言う氷は冷蔵庫に在るような水の氷だけではありません。水の氷が8割程度、残りは二酸化炭素の氷(ドライアイス)やアンモニアの氷などなどです。ですので、ジェットの中身も(確かに水蒸気もたくさん含まれていますが)アンモニアや二酸化炭素、一酸化炭素などが含まれています。さらに、ガス分子が太陽の紫外線で壊されて出来た分子、例えばシアン(青酸ガス)なども含まれます。これらが彗星の核の回りに広がってコマと呼ばれる“大気”を作り、さらに太陽風(太陽から来る電気を帯びた粒子の流れ)でガス粒子が電気を帯びて太陽と反対方向にのびて尾を作ります(塵もまた太陽の光圧を受けて尾を作ります)。
前々回、ハレー彗星が太陽に近づいたときに、地球が彗星の尾の中を通過するので大騒ぎになりました。もっとも、彗星の尾やコマは地球大気に比べたら非常に希薄なので、彗星から出てきたガスが地球大気の中に入りこむことは出来ませんから何事も起きませんでしたけれど。

おっしゃるように、太陽に近づくと氷が溶けていきますから、彗星という天体はだんだん小さくなっていきます。ただ、彗星は、地球などの惑星と違ってかなり細長い軌道をしていますので、太陽に近づいている時期というのは意外と短いのです。

彗星がなぜ氷から出来ているか、ですが、これは彗星という天体がどうやって出来たかに拠ります。
太陽系ができてきた頃には、最初はガスと塵の円盤が原始太陽の周りを回っていました。このガスと塵の円盤の中で、だんだん塵がぶつかり合って大きくなり、数kmの小天体を作り、この小天体が更にぶつかり合って火星くらいの原始惑星を作り、更に原始惑星が成長して現在の惑星が出来たと考えられています。
彗星という天体は、この惑星を作る材料となった小さな天体が、惑星とならずに残ってしまったものと考えられています。このような小天体は他には例えば小惑星があります。小惑星というのは、大体が火星と木星の間を回ってる天体です(一部、火星より内側に入って来たり地球に近づくものもありますし、木星より遠くに行くものもあります)。これらはほとんど岩石質(岩の塊のようなもの)の天体です。これに対して、彗星は氷をたくさん含んでいます。これは、彗星(核)が作られた領域が、太陽から遠いところ(木星~海王星のような大きくてガスを含む惑星が作られた領域、もしくは海王星より更に遠くで、つまりガスが氷になる領域)だったからだと考えられています。
他に、海王星より遠いところには、TNOs(Trans-Neptunian Objects)とかEKBOs(Edgeworth-Kuiper Belt Objects)とよばれる彗星核のように氷をたくさん含むと思われる小天体が、ここ10年くらいでたくさん見つかっています。
これらと彗星との違いですが、彗星と呼ばれるのは、前述したコマが観測されたものを彗星と呼んでいます。ですので、たまに小惑星として見つかったものが、後からコマが観測されたため彗星としても名前をつけられるということが、最近では起きています。

参考URL:http://www.town.bisei.okayama.jp/stardb/sol/data …
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この回答へのお礼

ご丁寧な解説ありがとうございます。
氷は水以外にもあるのですね。
地球の水は彗星が運んできたという説があるのを知っていましたが、まったく信じることはできませんでした。
でも説明をきいて、可能性ありと納得しました。

木星などは表面の色から判断すると「熱い」気がしますが、よく考えれば太陽から遠いので「冷たい」のでしょう。
そして彗星はそのずっと外に存在しているわけです。
とてもクリアになりました。

ところで映画の話ですが、彗星の軌道を変えるのは難しいのでしょうか?
ちょっと押してやれば逸れてゆく気がします。
爆発しない大型ロケットを打ち込めばよかったのではないでしょうか?
また、最後に核を積んだ宇宙船が彗星に突っ込んで彗星をばらばらに粉砕する場面がありました。
しかしそれ以前に多くの核ミサイルを撃ち込んだときには何のダメージも与えることができませんでした。
これはシナリオが破綻しているのでしょうか?
それとも彗星が地球に近づいたから粉砕できたということなのでしょうか?
彗星が地球と衝突する可能性は十分にあり、心配です。

お礼日時:2004/02/28 22:34

こんにちは。



> ところで映画の話ですが、彗星の軌道を変えるのは難しいのでしょうか?
> ちょっと押してやれば逸れてゆく気がします。

ええと。私は映画を観ていないのですが...。

彗星がどのくらいの速度で宇宙空間を動いているかというと、地球軌道付近でだいたい3~40 [km/s]です(太陽を止めた系で考えています)。速度が秒速と言うところに注意してください。時速に換算するとざっくり十数万 [km/h]になります。これは空気中の音速のだいたい百倍に相当します。これだけの速度で動いているものの方向を変えさせるのは、結構大変です。また、与えたエネルギーが全て速度として与えられれば良いですが、これで彗星核が壊れたりすると破壊にエネルギーが消費されたりするなどして、その分速度を与えられないと言うこともあり得るかなと思います。そして、彗星核の構造と言うのは実はあまりよく判っていない点も多く有ります。
壊れたときに露出した面から噴出するガスで加速(減速)されることも、また有り得るとは思います。実際に彗星の中には、噴出するガスによる微小な軌道ずれが観測されることも有ります。しかし、これで地球衝突軌道から逸れることを期待するのは、あまりに楽観的だと思います。
現実に方向転換させる必要が有るとしたら、なるべく太陽や地球から遠くに有るうちにやらないといけないでしょう。太陽から遠くに有れば速度も小さいですし(太陽系の中の天体の軌道運動の速度は太陽からの距離と軌道の形で決まり、太陽から遠い程速度は小さくなります)、地球から遠ければちょっと軌道を変えてやるだけで地球を逸れる軌道になります。どのくらい前かというと数十年という試算が有るそうで、流石にこれは今の彗星発見の情况からすると非現実的ですねぇ...。

そういう意味では、彗星が地球に衝突して地球環境が大きく変って仕舞うと言う危険性はあります。1908年のシベリア・ツングースカに墜ちたのは小さな彗星だったとも言われています。
彗星にかぎらず、地球近傍小惑星と称される小惑星も衝突の危険性が有ります。これ等については、
http://www.spaceguard.or.jp/ja/index.html
に詳しい説明が有りますので参照してください。
なお、小さい天体程数は多いので、衝突頻度は高くなります。どの位の時間間隔で衝突する可能性が有るかをきちんと試算するためには、どの大きさのものが幾つくらい有るのかをきちんと知る必要が有りますが、小さいもの程暗くて発見されにくいため、その分の不確定性は未だに有ります。
そうは言っても、今判っている天体の中には、近い将来地球に衝突する、と言える程のものはなさそうです。

余談ですが、今後の探査計画にその名も Deep Impact というミッションが有ります。これは、彗星の核に人工のクレータを作り、内部構造を調べようと言うアメリカのミッションです。アメリカの独立記念日にテンペル第一彗星と言う彗星に弾丸を撃ち込むんだそうです。(^^;;;

#あーよかった、返信がまにあって。

参考URL:http://www.spaceguard.or.jp/ja/index.html
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>時速に換算するとざっくり十数万 [km/h]になります。

 ずいぶん速い速度ですね。映画での宇宙船が着陸するシーンははスピード感がありませんでした。
 もっとも速度は相対的なものですが。
 Deep Impact計画は夢がありますね。
 火星調査といい本格的な宇宙時代到来を思い起こさせます。
 「水のあるところに生命あり」といわれていますが、氷のあるところにも生命体がある可能性がありますね。

 そういえば数年前に木星に彗星?が突っ込んだということがありました。
 地球に落ちないことを祈るばかりです。
 ちなみに映画では、爆発できなかった彗星の一部が大西洋に落下し、千メートルの津波が都市を襲います。
 死者数百万人規模ですが、なぜか異常気象は起こってない様子でした。
 太陽が何年も見えなくなることが生命に多大な影響及ぼすようです。
 いまからそうなった場合の対策(空気清浄法)を考えておいたほうがよいかもしれません。
 恐竜絶滅の原因も隕石落下説が有力ですから。
 将来的には彗星監視宇宙衛星などが打ち上げられるかもしれませんね。

お礼日時:2004/03/01 05:43

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