A 回答 (5件)
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No.1
- 回答日時:
勢力を拡張したと言っても北アメリカ大陸内でのはなし。
フランス、スペイン、ロシアなどの勢力が侵出してくるよりは合衆国がこの地域を独占する方がイギリスには有利。
>英国はなぜアメリカのヘゲモニーを許し没落してしまったのでしょうか。
これは第一次欧州大戦以降の事でしょう。
No.2
- 回答日時:
アメリカの国土はイギリスよりかなり大きい、古い伝統に固執して
打ち負かされれば、悲惨な末路でしょう。
何世紀も存在していれば、どこで、折れないといけないかが、
わかるのでしょう。
人間に例えれば60歳のイギリスと、30歳のアメリカ、20歳超えたら
親であっても、こぶしは上げない。
体力的に負けてるし、それがわかってるから。
No.3
- 回答日時:
第一次大戦の時、ドイツの参謀本部の高官が、
「アメリカ軍はボーイスカウト」と、発言しており、
今日と違って、かりナメられた国だったようだ。
たぶん、海千山千の西洋の政治家や軍人から見たら、
国家と言うより、民間人団体
ぐらいにと、見られていたのではなかろうか?
このようなアメリカ軽視は、一部で第二次大戦初頭まで続いたらしく、
山本五十六が最終的には開戦に反対しなくなったのも、
「真珠湾の一撃でアメリカ人は戦意を低下する。」
と本気で信じていたかららしい。
経済力と人口ばかりで、集団行動が苦手で、苛烈な戦闘に絶えられない民間人団体
というイメージだったのだろう。
No.4
- 回答日時:
英国に取って重大な影響があったのは、欧州大陸であって、アメリカ大陸ではなかったんですね。
アメリカ大陸とは、大西洋で隔たれており、太平洋経由ならもっと遠い。そして、英国は長らく七つの海で軍事的に無敵の艦隊を保有していました。後になって、もっとうまい方法があったとしても、その時々では、それが最善なのかどうかは分かりません。英国としても最善の選択をしたつもりでしょう。
幸運なのか努力の結果なのか、産業革命を起こし、いち早く世界最大の近代工業国となったのは英国です。しかし、科学技術の常として、後進の国が追いついてきます。人件費は後進国のほうが安く、同じ技術レベルになった分野では不利になります。
すると、英国は広大な植民地を含めた経済圏を構成してブロック経済を行ったり、海外投資による金融での利益を得る方向に転じて行きます。しかし、いったん持ってしまった工業分野で、採算性が他国より劣るものについて、簡単に解体して捨てることはできません。労働争議も多く起こりました。
そして、海外で多くの富をもたらしていた植民地は、独立性を高めていきます。もともと、従順な植民地であった頃でも、管理費用は安くはなかったのです。他の競争国から常に狙われてもいましたし。それが、植民地の民衆からの自立運動も激しくなって来れば、それも対策せねばなりません。植民地支配の赤字化です。
そのため、植民地の独立を承認し、英連邦、さらにコモンウェルスに移行していきます。当然、英国の経済規模は低下しますし、政治的にも英国の発言力は低下します。
第2次大戦で顕著に表れた現象は、海軍力から空軍力への重要性の移行でしょうか。日本の戦艦大和の最期に見られるように、航空兵力の掩護のない戦艦は無力となりました。海上輸送も制空権を敵に持たれてしまっては、思うに任せません。こうしたところにも、発言力を持った海軍の地位を下げて、空軍重視に向かうことが難しかったと推測できます。
軍事面で言えば、イギリスには似たような前例があります。英仏戦争の一つ、百年戦争において、英国軍は英国産の木材を使った長射程の長弓がありました。大陸では、その材質の木材はなく、代わりに、新たに発明されたボウガンを使用していました。どちらも強力な飛び道具です。
ボウガン兵は養成が容易い代わり、最大射程が長弓の1/3程度でした。このため、フランス軍は射程外から英国軍長弓兵の猛攻を受け、惨敗を繰り返しました。しかし、フランス軍が当時の新兵器である長射程の大砲を導入して反撃を始めると、英国軍は逆に敗戦を重ねます。長弓兵は養成に時間がかかるため、騎士以上に大事にされていたことから、発言力があり、長弓兵の地位を下げる大砲の大量導入に困難があったようです。
そうした手痛い前例を教訓として持っていて、第2次大戦で航空兵力の重要性を認識しても、やはり改革を断行するのは難しかったようです。
英国は、いろいろな分野でチャンスを逃さず世界に先行して栄え、そしていろいろな部門で身動きが取れなくなって衰退していった観があります。自国内での工業化から、人件費の安い他国での生産への切り替え、金融による利潤追求といったことは、現在の先進国から新興国への流れとよく似ています。
戦後の過度とも言える福祉追求(「ゆりかごから墓場まで」の国民保護が目指された)から、後になって効果が出たサッチャー政権の改革も興味深い動きです。衰退した老大国という事態に陥らず、たとえば、イラク戦争では米国に次ぐ軍事的直接参加を行う力を持ち、現在に至っています。
こうしたことを概観してみて、英国は米国の台頭について、油断していたからそうなったとは言いにくいように思えます。英国は米国と競争的なことはあっても、真正面から厳しく対立したことはありません。米国の独立に際しても、激しい軍事行動があったとは言い難いようです。少なくとも、たとえば米国の最大の内戦である南北戦争とは比べ物になりません。旧植民地との関係でも、ある程度似ており、独立して反英ではなく、英連邦を経て、今もおおむね友好的関係です。単純な軍事力頼りではない、老獪さがあるようです。
英国の、こうした各面での過去の興亡や現在の動きは、国レベルの運営のための予測モデルとして、参考になるかもしれません。
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