これ何て呼びますか

上方向に加速度aで上がってくエレベータの中で質量mのボールを高さhから初速度0で落としたとき、ボールが落下するまでにかかる時間は?

という問題についての質問です。
解答では等加速度運動でやっているんですが、E保存は使えないんでしょうか?
使えないとしたら使えない理由は何でしょうか?

学校では衝突と摩擦がなければE保存則が使えると教わったのですが。

A 回答 (3件)

 質問者さんは、自分でエネルギー保存則を使って解いてみたのですか? 解いてみようと努力して、どこかで挫折したのですか?


 何も努力しないで、あてずっぽうに聞くのではなく、いろいろとやってみて、わからない所を聞くようにしないと、いつまでたっても本当の理解はできませんよ。

 少し長くなりますが、整理してみます。

 エネルギー保存則は成立します。
 ただし、どこを基準にして、何のエネルギーを考えるか、によって変わりますので、注意が必要です。

(A)一番分かりやすいのは、あなたが「地球上に立って、外からエレベータを見ている場合」です。

 このときは、次の2つのエネルギーを考えなければいけません。

(1)ボールは、地球の重力で落下する。位置エネルギーが運動エネルギーに変化するが、その合計は保存される。
 ただし、これはエレベータの動きとは関係のない、「地球上に固定した座標から見たボールのエネルギー」です。

(2)エレベータは、重力に逆らって「上方向に加速度aで上がって行く」わけですから、外からエネルギーを加えられています。この結果、上方向の運動エネルギーと、高くなることによる位置エネルギーを得ているわけです。この合計値は、「外からのエネルギー」が加えられ続けていますから、時々刻々増加しています。(外から加えられたエネルギーを含めてのエネルギー保存則)
 (1)とは逆に、これはボールとは全く無関係に成立します。

 しかし、(1)と(2)の各々でエネルギー保存則が成り立っていうことを並べただけでは、「いつ衝突するのか」という答は出ません。(あるロケットの中でのエネルギー保存則と、地球上でのエネルギー保存則を別々に考えても、「衝突するか、衝突しないか」「いつ衝突するか」については、何もわからないということです。
 これだけでは「相互にどういう関係にあるのか」が分かっていないからです。これを知るには、結局は「等加速度運動」であることから導き出すしかないのです。

(B)それでは、あなたがエレベータの中に立っていて、エレベータと一緒に運動し、そこからボールの動きを見ている場合を考えましょう。
 このときには、エレベータに働く加速度aの分だけ、あなたは「体が重くなったな」と感じるでしょう。あなたが「体が重くなったな」と感じる分、高さに対する「位置エネルギー」は地球上よりも大きくなっています。つまり、地上で落下するよりも運動エネルギーが大きくなります。
 エネルギー保存則で考えれば、エレベータの中の座標系で、ボールの位置エネルギーと運動エネルギーの合計値は一定、ということです。この関係を用いて、エレベータの中の高さをH、物体のエレベータを基準にした速度をVとして、

   位置エネルギー=m・(g+a)・H     (A)
   運動エネルギー=(1/2)m・V^2    (B)

となります。エネルギー保存則は、

   m・(g+a)・H + (1/2)m・V^2 = 一定    (C)

ということですね。

 それでは、これをどうやって解くか、考えてみてください。
 (A)式の高さ「H」はどうやって求めますか?
 (B)式の速度「V」はどうやって求めますか?
 結局、やはり「等加速度運動」で解くしかないのですよ!

 ということで、ちょっと愚直にやってみましょう。上向きをプラス、下向きをマイナスで表します。

    加速度=-(g+a)   ←下向きなので (D)
    速度 =-(g+a)・t + V0  
       =-(g+a)・t  ←問題文より初速度ゼロなので。 (E)
    高さ =-(1/2)(g+a)・t^2 + h  ←最初の高さがhなので。 (F)

 ボールがエレベータの床に衝突するのは、高さ=0のときなので、その時間は(F)より求まります。

    t=√[2h/(g+a)]      (G)

 これが問題の答ですが、エネルギー保存則が成り立つかどうか見てみましょう。

 (G)の時の速度は、上の(E)式に(G)を代入して

    V=-(g+a)・√[2h/(g+a)]
     =-√[2h・(g+a)]           (H)

 このときの運動エネルギーは、(B)式から

 運動エネルギー=(1/2)m・V^2
        =(1/2)m・2h・(g+a)
        =m・h・(g+a)

で、(A)式のH=h のときの位置エネルギーに等しいですね。つまり、エネルギー保存則は成り立っています。


 では、与えられた問題を、エネルギー保存則を使って解いてみましょう。
 この場合には、(C)式から、初期状態(高さH=h、速度ゼロ)の位置エネルギーと、衝突した瞬間(高さゼロ、速度V)の運動エネルギーとが等しくなるので、

    m・(g+a)・h = (1/2)m・V^2   (J)

となります。

 (J)式から、Vを求めると

    V=-√[2h・(g+a)]  ←下向きなのでマイナスを取った  (K)

(ああ、(H)式と同じだ!   ←あたりまえですよ!)

 速度が(K)になる時間は、(E)式を使って、

    V=-√[2h・(g+a)]=-(g+a)・t

 よってこのときの時間は

    t=√[2h/(g+a)]    (L)

(ああ、(G)式と同じだ!)

ということで、同じ答が求まります。


 結局、同じことをやっているということが、分かったでしょう?
 エネルギー保存則を使う場合でも、位置エネルギーを求めるための「位置」、運動エネルギーを求めるための「速度」は、「等加速度運動」から求めなければならない、ということです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

考えることはしましたが、努力不足と言われればそういう部分はあります。
反省して気をつけます。

大変長文で大変だったと思いますが勉強になりました。

お礼日時:2014/05/29 21:28

何故エネルギー保存を使うのですか? 



普通に等加速度の時刻と距離の関係を使うなら

(1/2)(a+g)t^2 = h ⇒ t = √(2h/(a+g))

で t は即求まります。

力学的エネルギーは、初期状態では (a+g)mh、床到達時は (1/2)mv^2

ですから、保存則だけでは

(a+g)mh = (1/2)mv^2 ⇒ v = √(2(a+g)h)

で v しかもとまりません。

#vはエレベータ内から見た 床到達時の速度

さらに等加速度を利用して

v = (a+g)t なので ⇒ t = √(2h/(a+g))

で求まりますが、遠回りですね。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>何故エネルギー保存を使うのですか? 
解いてるときにふと疑問を感じたのです。

エネルギー保存則を使えばもっと楽に解答できるかと思ったのとよく等加速度運動を思いつかずに試験で時間を浪費することがあるのでどうかなー、と思ったのですが、やっぱり等加速度運動を使うしかないようですね。

お礼日時:2014/05/26 21:39

 地表で落下するときなら、重力加速度gを使い、落下までの時間をtとして、初速度0だとすれば、



h=(1/2)gt^2 ∴t=√(2h/g)

と解けますね(この解き方ではボールの質量mは不要です)。

 これに、エレベータの加速度aも加味するには、いろいろ考え方があります。例えば、ボールが加速度gで等加速度運動し、かつ、床が加速度aで等加速度運動して、衝突する前の時間を求めてもいいです(地表から観測してボールと床の二つの運動を眺める視点)。

 おそらく最も簡単なのは、等加速度運動で上がるエレベータの中にいて、自分が静止だとして観測する視点です。エレベータの中では重力加速度gに加えて、エレベータの加速度aも、あたかも重力が強くなったように感じます(現実にそういう経験をよくします)。

 このとき、エレベータの中では、g+aの重力加速度があると考えて大丈夫なのです。ですので、上で解いた地表での落下現象で、gをg+aと書き換えれば、全く同じようにして解けます。

h=(1/2)(g+a)t^2 ∴t=√{2h/(g+a)}

(エレベータが下りるときなら、g+aがg-aになります。)

P.S.

 床に衝突するときの速度vを求めるなら、保存則を使えば最も簡単に解けます。地表での落下なら、

mgh=(1/2)mv^2 ∴v=√(2gh)

ですね。加速度aで等加速度運動で上がるエレベータなら、やはりgをg+aに変えればいいです。

m(g+a)h=(1/2)mv^2 ∴v=√{2(g+a)h}

(これも、エレベータが下りるときなら、g+aがg-aになります。)
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

お礼日時:2014/05/26 21:34

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