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自筆証書遺言や秘密証書遺言は家裁での検認の上、相続に使えるようになりますが、そこで質問があります。
1.明らかに法的に無効な遺言書(自筆証書遺言でワープロ打ち、日付が「吉日」のように曖昧など)も検認自体は受けられると思いますが、それをもって相続の登記はできますか?それとも法務局に拒否されるのでしょうか。
2.遺留分が侵害されたときは遺留分減殺請求を行うことができますが、明らかに法定相続人の遺留分が侵害されている(全て愛人に相続させるなど)遺言書による相続の場合、法務局は請求権が消滅するまで受理しないのか、一旦受理して将来的に遺留分減殺請求の上本来の相続人に相続させることが決まった時点で再度所有権移転を受け付けるのかどちらでしょうか?
以上、よろしくお願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
1について
遺言の検認は,単に遺言書の現状を確認するだけの手続きですから,
検認されたからといって無効な遺言が有効になるわけではありません。
検認を経ていない遺言は法に定められた形式的要件を備えていないので,
法務局は,その部分において適正な相続証明書として扱いませんが,
検認を経ていても,遺言がワープロ作成である等の形式違反がある場合には,
今度はその部分において遺言を無効と判断します。
ということで,そのような遺言に基づく登記はできません。
なんとかその内容で相続したいような場合には,
相続人全員の遺産分割協議によりそれを実現することになります。
2について
まず,遺留分減殺請求をするかどうかは遺留分権者の自由です。
また,遺留分減殺請求を受けそうな者にそれを催告する権利も義務もありません。
そして遺留分減殺請求を受けた者は,
価額賠償の方法によってそれに応じることもできます。
そのようなことから,遺言に基づく登記申請があった場合に,
その内容が遺留分を侵害しているかもしれない場合であっても,
法務局は遺留分を考慮せずに遺言の内容に沿って登記を行います。
No.4
- 回答日時:
検認を家庭裁判所ですれば「検認調書」が作成されます。
その調書には、用紙、日付、署名、本文等々が記載されますが、ワープロなとの場合は、明らかに無効なので、その調書に記載されると思います。
(有効無効の判断するところではないものの調書に記載されると思います。)
検認が終われば、その遺言の正本に「検認済み」と裁判所に保管されるものとに契印されます。
仮に、その無効な遺言によって所有権移転登記の申請したとしても、登記原因証書が必要なので、その書類が作成できないです。(検認済み遺言書や検認済み証明書が必要なため)
それを、すり抜けたと仮定しても、明らかな違法なので登記官は却下すると思います。
検認が終われば、全相続人に通知されますので、「知らない間に登記」は考えられないです。
無効だと思えば、無効によって有利な当事者は無効確認の訴えをすべただと思います。
なお、2、は遺言が有効だとしたことを前提としているので、考えられないです。
仮に有効な遺言だとすれば、登記することで利益の当事者は登記手続きは進める(法務局は有効な遺言ならば登記します。)でしようから、後は、不利な当事者の訴訟で、不動産の持分権の奪回か、又は、金銭請求となると思います。
No.2
- 回答日時:
1.法的に無効な遺言書は家裁での検認は受けられません。
2.法務局は遺留分の侵害を知るよしもありませんので、そのまま相続登記はできます。
ただし、その前に相続人が遺留分減殺請求手続きをし、登記手続き禁止の仮処分を行えば、とりあえずは登記はできないことになります。
一旦相続登記が成立してから減殺請求した場合は、裁判の判決をもって登記内容を変更することになります。
なお、遺言書が有効である場合は、遺産分割協議は関係ありません。
これは遺言書が遺産の所有者の意思だからであり、遺留分を侵害せぬ限り、あるいは受贈者が権利放棄しない限り、相続人の意思よりも優先するのは当然のことだからです。
No.1
- 回答日時:
遺言の実行は遺言書ではなく、死亡の後に作成された遺産協議書によって行なわれます。
相続人全員が同意すれば遺言書どうりでなくても良いのです。法的に無効な遺言書は無意味ですが、その内容を故人の意志だと相続人全員が認めて納得すればそれでも良いのです。法定相続人は遺留分を侵害されているような遺産協議書には印鑑証明の付いた実印を押さなければ良いのでだけです。勝手に所有権移転が行なわれることはありません。もし違法な行為で行われた場合には、裁判で判決が出るでしょう。
ワープロで愛人にすべ相続させるとの遺言は無効です。無視しても良いが、亡き父がお世話になったとしたら、法定相続人が協議して、分け与えても良いのです。また、それが正式な遺言であっても、妻子分の慰留分を無視できません。妻子等の法定相続人による遺産協議書が作成できないからです。
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