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ダッシュ『’』が付いている数字はエーテル層の方の分離操作を表しているとします。

ベンジルアルコール、o-クレゾール、サリチル酸、アニリンの四つの物質があります。

(1)、炭酸水素ナトリウム水溶液を加える

(2)、(1)で分離した物質に希塩酸+エーテルを加える

(2’)、(1)で分離した物質に水酸化ナトリウム水溶液を加える

(3)、(2’)で分離した物質に二酸化炭素+エーテルを加える

(3’)、(2’)で分離した物質に希塩酸を加える

(4)、(3’)で分離した物質に水酸化ナトリウム水溶液+エーテルを加える

分離の操作は以上で終了です。
強酸が弱酸を押し出すんでしたよね?
(1)の操作で炭酸水素ナトリウムはo‐クレゾールとサリチル酸のどちらと中和反応が起きるのでしょうか?
安息香酸と炭酸水素ナトリウム、フェノールと炭酸水とナトリウムを反応させて分離させる反応が教科書に載っているのですが、安息香酸の方は塩を生じて、フェノールの方は特に何も起こらないようなのですがなぜですか?
説明には炭酸より強いカルボン酸だけが反応して塩を生じて溶けるが、たんさんより弱いフェノール類は反応せず解けないので、両者を分離できる。
と書いてありますが、強い酸が酸を押し出すのでフェノールと反応しそうな気がするのですけれど…
それと炭酸水素ナトリウムは弱酸性ですよね?なぜたんさんとして考えることができるのでしょう?


正直、あまり理解できていない部分がありますので、説明も兼ねて教えていただけるとありがたいです。
質問ばかりですみません。

ご回答よろしくお願い致します。

A 回答 (1件)

『強酸が弱酸を押し出す』という覚え方ですと、


『押し出す』という言葉がどういう意味なのか混乱しがちなのでお勧めできません。

酸の強さ・塩基の強さはH+を供給する強さ・捕まえる強さで決まっています。

強酸(例えばHCl)ではH+とCl-の結合が弱いため、H+を簡単に手放すため、H+を強く供給します。
逆に塩酸の共役塩基であるCl-はH+をほとんど捕まえてくれません。
酸が弱くなるにつれて、H+とCl-の結合は強くなります。つまりH+を手放しにくくなるわけです。
逆にその共役塩基はH+をしっかりと捕まえるようになります。

この手の問題は、
『共役塩基同士でH+の奪い合いをしたらどっちが勝つか』
という椅子取りゲームを考えるとよいでしょう。

質問中の化合物の酸としての強さは、
塩酸(強酸)>
サリチル酸>炭酸>クレゾール(この3つは弱酸)>
ベンジルアルコール(中性)>
アニリン塩酸塩(弱塩基)>
水酸化ナトリウム水溶液(強塩基)
となっています。

逆に共役塩基の強さはこの逆で
水酸化物イオン>
アニリン>
ベンジルアルコール>
フェノキシドイオン>炭酸水素イオン>サリチル酸イオン>
塩化物イオン
となります。

サリチル酸に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えると、
サリチル酸イオンと炭酸水素イオンの間でH+の取り合いが起こります。
炭酸水素イオンはサリチル酸イオンよりも強い共役塩基です。
H+の奪い合いになったら炭酸水素イオンが勝ちます。

するとサリチル酸はサリチル酸イオンとなって水に溶けやすくなり、
炭酸水素イオンは炭酸となってすぐに二酸化炭素と水になります。

クレゾール(フェノール)についても同様に考えればOKです。
フェノキシドイオンと炭酸水素イオンの間のH+の奪い合いは
強い共役塩基であるフェノキシドイオンが勝ちます。
つまりフェノールと炭酸水素イオンが生じます。
というか元の状態のまんまです。

このように考えると混乱しなくてすむでしょう。
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