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法学概論と法学入門の違いがよくわかりません。
現段階では当方同じものと捉えているのですが、もし両者に違いがあるならその違いについてご教示ください。

質問者からの補足コメント

  • ご回答ありがとうございます。
    元法学部の方からの貴重なご意見誠にありがとうございます。
    丁寧に説明してくださったので大体のことは把握できました。
    そこで法学概論に関する書籍で自分自身でも理解を深めたいのですが、何かおすすめなどがございましたら是非教えて頂きたいです。

    No.2の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2016/05/23 22:49

A 回答 (3件)

#2です。

補足拝見しました。

残念ながら、お勧めの書籍を選定するのは大変困難であるといわざるをえません。

理由は質問者様が「法学入門と概論の違いが分からない」と思った理由そのものにあります。
一般的な書店で売られているような本では入門も概論も同じようなものだからです。

また、現状売っている法学概論の本はどうも、公務員とか司法試験などの法律実務に携わる人向けのものが多いようで、これらはどちらかというと概論(法概念)の説明というよりは、法律の運用解釈の概論に重きを置いているようです。

残念ながらこの違いが分からない、ということなら法学入門の書籍で十分に概論が学べると思います。
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この回答へのお礼

度々のご回答ありがとうございます。
ご指摘くださったことはごもっともですので、購入しておいた有斐閣の「法学入門」という書籍で知見を深めていこうと思います。
ご丁寧に教えてくださってありがとうございました。

お礼日時:2016/05/24 14:25

元法学部です。



#1さんの説明で大体いいのですが、もう少し細かく書きます。

法学入門というのはガイドブックと考えてもらえば分かりやすいでしょうか。法律には憲法・刑法・刑事訴訟法・民法・民事訴訟法・商法などがあって、今あげた6つを「六法」と言って日本の法律の根幹だよ、とか民法と商法は同じようなことが書いてあるけどその場合はこうするよ、とかそういう分かりやすく法律の世界に導くのが入門の役目です。

それに対して「概論」というのはちょっと難しいです。概論の一番のテーマは「そもそも法律はなぜあるのか。そして人間はなぜ法律に従わなければならないのか」ということを論じるものです。
たとえば、日本の法律と外国の法律は違いますね。日本では外国人も日本の法律に従わなければならないし、日本人が外国に行ったらその国の法律に従う必要があります。
なんででしょう?
とか

「法律を知らなくても、その法律を破ったら罰せられる事(不知はこれを罰す)」という言葉があるのですが、普通のことだと知らないのに守れないでしょう。でも法律は知らなくても罰することができる、とされているのです。なぜなのか?
とか

国会や市議会で決めた法律はなぜ有効で、みんな守らないといけないのか、とか

そういうことを真剣に考えて「法律というものはどういうものでどういう性格を有しているのか」ということを論じているのが法学概論です。法学を大学で学ぶ際には概論をやっておかないと、法理論がまったく理解できなくなります。

あ、そうそう、「死刑をすることはなぜ可能なの?」ということを考えるのも法学概論です。人を殺すと罰せられるのに、刑法で死刑があって人を殺してもいいのはどういう理由によるのか、ということを考えるのが概論であるともいえます。

もうちょっと付け足すと、安倍首相の安保法で法制局の解釈を変更したのを、多くの憲法学者が「憲法違反だ!」と指摘したのはこの「法学概論」による憲法の成り立ちというか遡及性というか、学者たちがまじめに考えた「これこれこういう理由で憲法はほかの法律を縛ることができる(憲法に違反する法律は作れない)」という理由から逸脱したからです。

つまりそういう「法律・法学ってそもそもなに」というのが法学概論です。
この回答への補足あり
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法学に詳しいものではありませんので、一般論です。



 「入門」は、何段階かの「難易度」「深さ」「発展度」などを前提とした上での、「最も最初のステップ」ということでしょう。つまり、「入門」の後に「続編」「応用編」「第2段階」があるのが前提です。その意味で「初心者向け」と言えるでしょう。
 それで「全体」が把握できるとは限りません。

 「概論」は、全体を俯瞰する、マクロ的に全体を把握する、個別のことや枝葉を無視して全体の幹・骨格を把握する、歴史や経緯を大枠・大きな流れで一望する、ということです。決して初心者向けではなく、「全体を大づかみにする」という大事な視点です。
 その後に「各論」に進むための「入門」である場合もありますが、いろいろな詳細・各論を学んだ後、全体を整理・体系化・再構築するために学ぶこともあり得ます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

法律初学者なので漠然としていたのですが「入門」と「概論」という言葉の意味が再認識できました、ありがとうございます。

お礼日時:2016/05/23 22:44

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