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下図のような二つの誘電体からなる円筒形コンデンサーの
静電容量を求める際の式展開について質問させてください。

手持ちの本では
E(R) = k / 2πR (kは不定定数)
として議論を進めています。

しかし、誘電率の大小によって電場は強弱は変化するわけですので
電場はRのみの関数であるというのは自明とは思えません。

どのように考えればよいでしょうか?
ご教授ください。

「二つの誘電体からなる円筒の静電容量につい」の質問画像

質問者からの補足コメント

  • ご回答ありがとうございます。
    丁寧に考えたいので暫しお時間ください。

      補足日時:2017/01/15 10:41

A 回答 (14件中1~10件)

ANO8をもう少し丁寧に説明してみます。



円筒形電極に電荷がある場合、それに接する誘電体の表面には、
反対の電荷(分極)が発生します。

円筒形電極の電荷の面積密度をρ(θ)とすると(θは円筒座標の角度)、
誘電体表面には面積密度 -α(θ)ρ(θ) が発生し、
金属電極と誘電体の境界には正味の電荷密度 ρ'(θ)=ρ(θ)(1-α(θ)) の電荷が貯まります。
#ρ(θ)とα(θ)はθの関数の意味

(1-α(θ)) = 1/εr(θ) なので(εr(θ): 比誘電率)

ρ'(θ)=ρ(θ)(1-α(θ)) = ρ(θ)/εr(θ)

金属、誘電体境界面内に広がる電荷ρ'(θ)は反発しあって、
円筒形の境界面に「均等に」広がろうとします。なので
ρ'(θ) とみなしてよいので境界面での電界は

E(θ)=ρ(θ)/ε0εr(θ)=ρ'(θ)/ε0=一定

誘電体内には電荷はないので、真空と同様に扱って
差し支えありません。

するとこの問題は

円筒形上の真空に、円筒の表面に電荷が密度 ρ'(θ) で分布した
状況と同じなので、電場は円筒の軸から放射状に広がる
軸対称の形になります。

ガウスの定理から E が R に反比例することは明らかです。
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この回答へのお礼

正味電荷(真電荷と誘電電荷の和)がお互いに反発しあって円筒状に均等に分布するという
イメージが抜けていたのがわからない根本の原因であると思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2017/01/16 16:09

もうひととつ、これも間違ってました(^^;


>df(x)/dx=-df(-x)/dx≠df(-x)/dx

df(x)/dx=df(-x)/dx

df(x)/dx|x=α = -df(x)/dx|x=-α

つまり ANO9の

-(1/r)∂φ(r,-θ)/∂θ=(1/r)∂φ(r,θ)/∂θ 

は実は上の後者の意味

-(1/r)∂φ(r,θ)/∂θ|θ=-α = (1/r)∂φ(r,θ)/∂θ|θ=α

なので φ(r,-θ)=φ(r,θ) を代入する意味はない
ということでした。

微分の独立変数と、微分後、独立変数に代入する値に
同じ記号を使っている時は細心の注意が必要ですね。
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>ρ'(θ) とみなしてよいので境界面での電界は


修正。文言が抜けました(^^;
ρ'(θ) =一定 とみなしてよいので境界面での電界は
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#10さま



ご指摘ありがとうございます。
確かに間違いです。

Eθが常に"0"であることを示すにはφ(r,θ)の満たすべき方程式であるラプラス方程式の一般解を求めて境界条件からθに関する部分が定数になることを示せばよいのかな?
面倒だからほかの人お願い。
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AN09さんの主張は、「全ての偶関数はー定」 と


等価なので間違いでしょう。

おかしなところは
>この左辺に①を代入すると
ですね。

偶関数
f(x)=f(-x)
の微分は
df(x)/dx=-df(-x)/dx≠df(-x)/dx

つまり、微分の分子の関数f(x)を
f(x)=f(-x)だからといって、f(-x)に
入れ替えることはできません。
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#2のものです。


慣れていると対称性からEはRのみの関数で動径方向の成分しか持たないとすぐにわかるのですが、それが自明かというと少し考えないといけませんね。

Eが動径方向の成分しか持たない、ということが示せれば簡単にEがRのみの関数であるといえると思いますのでそちらを証明しましょう。

まず、座標系を2次元極座標でとります。3次元でとってもz成分は結局対称性から無視できるので2次元でよいでしょう。
θ1を2等分する半直線をθ=0の線とします。
静電ポテンシャルをφ(r,θ)とおくと対称性から
φ(r,-θ)=φ(r,θ)  ①
であることはわかると思います。

また、電界Eのθ方向成分Eθは対称性から
Eθ(r,-θ)=-Eθ(r,θ)  ②
であることもわかります。(これは図に書いて確認してください。(r,θ)におけるθ方向と(r,-θ)におけるθ方向が異なることに注意)

またEθ(r,θ)=-(1/r)∂φ(r,θ)/∂θであることから②より
-(1/r)∂φ(r,-θ)/∂θ=(1/r)∂φ(r,θ)/∂θ
-∂φ(r,-θ)/∂θ=∂φ(r,θ)/∂θ
この左辺に①を代入すると
-∂φ(r,θ)/∂θ=∂φ(r,θ)/∂θ → ∂φ(r,θ)/∂θ=0 がr,θによらず成り立つ → Eθ(r,θ)は常に"0"
となります。
以上のことから電界Eは動径方向成分しか持たないことがわかります。

これから先は同一誘電体内でEr(r,θ)がθによらないことを適当な閉じた経路上でのEの周回積分が"0"になることから示すことができ、さらに二つの誘電体の接する面での連続の関係からEr(r)がどちらの誘電体でも同じ値になることが示せます。
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この回答へのお礼

お手数お掛けしました。
考え方が大変参考になりました。

お礼日時:2017/01/16 16:11

>誘電率の非対称性が電場に影響しない理論的な説明は


>まだよくわからんです。

多分、こういことかな。

円筒電極と誘電体の境界にある真電荷と分極電荷の和は
円筒であるという対称性を考慮すると均一でないと
電場の勾配が発生して、金属表面が等電位面じゃ
なくなってしまう。

つまり、円筒面上でのある場所の電荷密度を ρ、
そこでの誘電体の比誘電率をεrとすると
ρ/εrは円筒上のいたるところで一定でないといけない。
これは ρ/ε (ε: 誘電体の誘電率) が一定と等価。

つまり、電極表面では電場 E = ρ/ε は一定でなければいけない。

ρ/εr一定は、真空中で、円筒形電極上に均一に電荷がある
場合と同じなので、電場は円筒の軸に垂直で軸対称に
なる。

ということだと思います。
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No.1&3です。


砂川・電磁気学を見てみましたが、確かに詳しい説明なく
 E(R) = k / 2πR (kは不定定数)
が登場しますね。

これは、誘電体の境界面での電束密度の法線成分はゼロですので、例えば平板コンデンサーで、平板の面積を分割して2種類の誘電率の誘電体を挿入したものと同じように考えれば分かりやすいのではないでしょうか。

平板コンデンサーで、
 Q = CV = (εS/d)V
のVは導体極板上で均一で、幾何学的に S, d も一定なので、電場 E = V/d は均一で、 Q の分布は誘電率 ε の分布に従うことになります。

円筒型では、これを円周角で分割していることになります。
平板の場合と同じように、「円筒」を誘電体分布と同じ角度で長手方向に割って、2つの「長手円弧コンデンサー」に分けて考えてみてはどうでしょうか。
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この回答へのお礼

誘電率によって真電荷の分布が変化するんですね。
平板ならイメージしやすいです。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2017/01/16 16:12

とりあえず PHOTO-VOLT という電場計算ソフトを使って


数値計算すると

E(R) = k / 2πR

と合致する結果になって、誘電率の影響を受けないことは
確認できたんですが・・・

誘電率の非対称性が電場に影響しない理論的な説明は
まだよくわからんです。
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>電極間電圧(V)と電極間距離(d)が決まれば


>誘電体が何であれ電場(E)は E=V/d です。

勘違いしてました。円筒形というのは大小の円筒型の
電極があるということですね。申し訳ない。
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