
「可視光(電磁波)の"振幅"は、我々の目には"光の強さ"として観測される」という説明に矛盾を感じます。
物質が電磁波によって与えられるエネルギーEは「振動数ν」に比例し、
E = hν (h:プランク定数)
で表されると理解しています。
そしてこのEの変化(振動数の変化)は我々の目には"色の変化"として観測されるのは、
よく説明されている事だと思います。
では電磁波の"振幅"の変化は、我々の目にはどのような現象として観測されるのでしょうか?
ネットで調べると、"振幅"は"明るさ(強さ)"として観測されると、よく説明されているようです。
しかし、もしそうであれば、我々の目(の中にある光エネルギーを電気信号に変換する物質)は「振幅に従ったエネルギー」を与えられることになり、E=hνの法則と矛盾しているように感じます。
[質問1]
この矛盾感の原因は何なのでしょうか?
また、ここからは、上記の矛盾を解決できる個人的な考えなのですが、こちらにもご回答を頂ければ幸いです。
光電効果の実験結果から、物質が光から受け取るエネルギーは"振動数"に比例し、"振幅"とは無関係であることは明白だと思っています。
ただし、光が電磁波である以上、光が持つエネルギーは振幅の2乗に比例しているはずです。
つまり光は「それ自体は"振幅"の2乗に比例したエネルギーを持っているが、物質とやり取りするエネルギー量は"振動数"に比例する」という性質を持っていると理解できるのではないか?と思います。
当然、この考えでは、光の"振幅"は光の"明るさ(強さ)"としては観測されません。
このような理解であれば、上記のような矛盾はなくなります。
そして光の"明るさ(強さ)"は、電磁波の"密度"だと考えれば良いと思います。
これは光源から遠ざかれば光が弱くなるという事実とも一致しているので直感的にも受け入れやすいです。
(※また、"明るさ(強さ)"="振幅"では、光源から遠ざかったときに光が暗くなる(弱くなる)という現象も理解しづらくなると思います)
ただし、この考えには疑問も残ります。
「なぜ光は"振幅"の2乗に比例したエネルギーを持っていながら、物質には"振動数"に比例したエネルギーを与えるのか?」という疑問です。
[質問2]
この個人的な考えが正しい場合、上記の疑問にはどのような説明がされるのでしょうか?
以上、質問が二つありますが、ご回答頂ければと思います。
よろしくお願いします。
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
[質問1]
この矛盾感の原因は何なのでしょうか?
単なる勘違い。波である電磁波のエネルギーは、実はとびとびの値しかとれず、その最小単位のエネルギーがhνで表されるってことですね。プランク定数のプランクが、溶鉱炉の温度とスペクトルの矛盾を説明するための思いつきが、量子論の夜明けです。電磁波の振幅が大きいということは、エネルギーが大きい。光子に言い換えると個数が多いってことになります。
質問2をはじめ、質問1以降の文章は、すべて思い違いのうえでの表現なので答えようがありませんが、光電効果については、完全に本質を誤解しているいるように思えます。光電効果は、金属の表面に波長の短い光をあてると電子が飛び出す、波長が長いとどんなにあてても電子が飛び出ないという現象です。これは、エネルギーを受け取る電子が、飛び出すだけのエネルギーを ”一度に得ないと、飛び出せないよ!” つまり、光子1つのネルギー(=hvで表される)が、一定以上じゃないと現象が起こらないって言っているだけなのです。
エネルギーを、バイトの稼ぎに、光電効果を高級レストランの食事に言い換えてみましょう。
ある1万円の高級レストランで食事をしたいのだが、その人の稼ぎは一日8千円しかない。宵越しの銭は持たない江戸っ子は、毎日8千円飲み食いして使っちゃう。だから、一日の稼ぎが1万円を超えない限り、永遠にレストランに行けない・・・・・って、こんな話かと思います。
一方で、目は、ちゃんと光子の数を累積して感じられる。先程の例で言えば、一日の稼ぎが少なくても、何日かお金をためてレストランに行く人と同じですね。電磁波的に言えば、振幅を感じられることと同じで、それが、明るさを感じるってことです。
量子革命とか、量子論の歴史を勉強すると、経緯がよくわかりますよ。
No.5
- 回答日時:
<質問1: 矛盾感の原因>への回答.
電磁波のエネルギー密度は、電場のエネルギー密度(ε_0 E^2)/2と磁場のエネルギー密度(B^2)/ (2μ_0)の和でε_0 EF^2になります。
一方、エネルギーがhνである光子のエネルギー密度は、光子の体積をVとしてhν/Vと表されるはずです。
すなわち、ε_0 E^2 = hν/V.
ところが、物理学は光子の体積Vを示し得ません。光子について距離に関するパラメータは波長があるだけです。
片や、電磁波の振幅についても不明瞭な所があります。横波であるならば進行方向と垂直な方向に何者かが変化している訳ですが、電磁波の電場の大きさEは進行方向に正弦波の様に変化すると描かれてます。それならば、進行方向に値が変化しているだけなので、横波の形態と言えないと思います。すなわち、何か進行方向に垂直な方向に変化するパラメータが欠けているように思います。
これら、光子と電磁波のそれぞれに曖昧な所があるのが、あなたの矛盾感の原因ではないでしょうか。
要するに、物理学は光子が何であるのか説明し得てないし、電磁気学も数学的には無矛盾ですが横波の実体を説明し得てないのだと思います。
矛盾を感じて当然なのです。
<質問2: 振幅の2乗に比例した光が物質と振動数に比例するエネルギーをやり取りし得る考え方>への回答.
光を波と見なして、エネルギーが振幅の2乗に比例するとしても(ほとんど)完結した説明が出来るのだが、光電効果などは説明できない。これが電磁気学の世界です。
一方、光は”振動数”に比例したエネルギーを有して、光の明るさは光の”密度”に比例すると考えると、光電効果は説明が出来ます。ところが干渉現象が説明できなくなります。これが光の粒子説です。
すなわち、ある範囲においては光のエネルギーが振幅の2乗に比例する波動説でも過不足無いが、光を粒子と考えねばならない状況もあります。
そして、これら2つの異なる形態が存在することを合理的に説明できないので、両方の特性を有するもんだと理屈なしに決めつけているのが現在の物理学です。
あなたの考えを整理, 徹底すると、上記のような波動説と粒子説が共存している物理学の解釈に行き着くように思います。
すると、あなたの疑問は、どうして、それらの形態が共存できるかという疑問に相当します。それは、光に限らず全ての物質が波であると共に粒子であるとする量子力学の最大問題に他なりません。
すなわち、あなたの疑問は、現在の物理学では説明し得ない根本的な疑問なのです。
No.3
- 回答日時:
E=hν は光子1個のエネルギーの事で、「明るさ」を指しているわけではありません。
光子で考えるならば、「明るさ」は目に入ってくる光子の数と関係します。
それに対し、光を電磁波と考えた場合、電磁場の運ぶエネルギーは振幅の2乗に比例します。
要するに、簡単に言ってしまえば、電磁波の振幅は光子の数と関係しているって事ですね。
ですから、電磁波の振幅は「明るさ」として感じられると言うことです(^^)
じゃあ、E=hνは何なの?って話になると思いますが、
光電効果の場合、光子1個は、1個の電子にしか作用しないんですね。
ですから、E=hνの値が小さいと、光子が何個飛び込んできても電子は出てきません。
まあ、例えるならば、子供が壁に球を何百個投げても壁は壊れないけれど、スーパーマンが球を1個だけ投げたら壁は破壊された・・・みたいな事です(^^;)
光子のエネルギーと電磁波のエネルギーは、同じ「エネルギー」と言う言葉を使っていますが、”運ばれ方”が違うので、異なった性質を表します。
振動数が小さい光子では、物に当たっても、分子などを壊すエネルギーを持っていないので、吸収されて熱に変わりやすいんです(赤外線の性質ですね)。
だから、この光子をたくさん当てると、ポカポカと暖かくなります(^^)
それに対して、振動数が大きい光子では、物に当たったとき、光子のエネルギーで分子を壊してしまう場合があります。
紫外線は振動数の大きな光子からなっていますが、光子のエネルギーが高いため人間の体の分子(DNAなんか)を壊してしまい、
それが原因で皮膚癌を発症する原因になったりするんですね。
また、紫外線の化学反応を引き起こしやすい性質は、工業分野で利用されていますね(^^)
雑文で申し訳ないですが、参考になれば幸いです(^^v)
No.2
- 回答日時:
悩む事はありません。
あなたの理解で良いのです。光にはエネルギー項が二つあり、振動数つまり色(超長波-長波-マイクロ波-ラジオ波-遠赤外-近赤外-可視光-近紫外-遠紫外-X線-γ線)が片方、振幅がもう一つ、振動数は振幅に容易に変換出来ますが、振幅を振動数に直すのは黒体輻射という大きな壁があります。No.1
- 回答日時:
E=hν=hc/λ
h:プランクの定数
ν:振動数
c:光速度
λ:波長
この式から解るのは、電磁波を「光子(光量子)」という粒子として扱っている事です。
光子の実体は粒子でもあり波動でもある、というもので、波動としての振動数が粒子としてのエネルギーに関係する、という性質を使って導いた式です。
また、電磁場の持つエネルギー密度は、マクスウェルの方程式から真空中では、電場の大きさと磁場の大きさの二乗和に比例します。
従って、電磁波のエネルギー密度は電磁波の振幅の二乗に比例します。
一方でアインシュタインの光量子仮説によれば、光子一つが持つエネルギーはエネルギー量子hν に等しい。
電磁場のエネルギーはエネルギー量子hνの整数倍として表されるため、光子の総数は電磁場のエネルギーに比例する。
そのため、電磁場の振幅はその振動数の平方根に比例し、また光子の個数密度の平方根にも比例する。
つまり、振幅が大きくなるとエネルギー密度が上がる=光量子の数が多くなる、と解釈してる訳です。
光量子1個エネルギーは振動数で決まるが、目に入る光量子の量が大きいから明るく感じる。
つまり派動として解釈すると、振幅が大きいと、エネルギー密度が上がるり、多くの波動が目に入るから明るく感じる。
と言う事では無いですか?
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