No.6ベストアンサー
- 回答日時:
前スレで申したように、弦の振動では、その弦のすべての場所の
運動エネルギーの和と位置エネルギーの和、それらを加えたいわば総力学的エネルギーが
保存されるのです。
そこで、線密度ρ、長さLの弦のn倍振動の定常波の、上の意味でのエネルギーEを計算してみました。
結果は
E=(パイ)²A²ρLn²f₁²
となりました。
ここで、Aは定常波の振幅、f₁は基本波(n=1)の振動数です。
と、まあ主さんがあげておられるサイトのひものエネルギーと同じようなのが出てきました。(^^)
ご存じのように定常波は節と腹があって、節では弦は全然運動せず、腹ではある振動周期でもって
振動運動しているわけです。
にもかかわらず、全体の力学的エネルギーはいつも同じ一定値になる
のは何かふしぎな気がします。
しかしこれは、弦が伸びようとすればそれをもとにもどそうとする弾性力と弦が持っている慣性
とのせめぎあいで起こる現象なので、そういう意味ではバネにとりつけた物体の運動と
おなじものであり、力学的エネルギーが一定なのは当然なのでしょう。
ということで、この弦の波のエネルギーは、今示したように、弦全体の力学的エネルギーの総和
ということでよいと思います。
この回答へのお礼
お礼日時:2017/06/16 15:39
詳しく解説くださりありがとうございます!
よくわかりました
力学的エネルギーの総和を波の場合は波のエネルギーと呼ぶことがあるということですね!!
大変参考になりました
ありがとうございました!
No.5
- 回答日時:
≫なるほど、変位が一時的に0だったとしても変位を動かす速さ自体は残っているということですよね
速さがあれば運動エネルギーがあるということですね
パルス派はぶつかっても写真③のようにまたできるんでしたよね?
この理解であってますでしょうか…?≪
はい、そのとおりです。
≫波のエネルギーというものは他のエネルギーとの関係をどういう風に理解したらいいのでしょうか≪
う~ん、これがなかなかむずかしい ;(^^);;
一般の波についてはよくわからんので、今ここで問題になってる弦の波のエネルギー。について
また調べてみました。
結果は、弦の各部の運動エネルギーの弦全体の総和と各部の位置エネルギーの総和を加えた
力学的エネルギーは時間によらず、一定になるというものでした。
これは弦の波動についても、力学的エネルギーが保存されることを示しています。
ただ、このことを示すのには大学で学ぶ偏微分の知識がどうしても必要になるので
ここでは、そのくわしい説明ははぶいて、
よく出てくる、弦に伝わる定常波について、その定数がどうなるか後で示すことにします。
No.4
- 回答日時:
むずかしいので、いろいろ調べたんですが....。
まず、2つのパルスを振幅、長さがそれぞれ同じで逆位相の半波長サインカーブと仮定して
それらが問題のように同じ速さで対向して近づき完全に重なった場合、
もちろん、重なった部分の変位はどこも0になります。
しかし変位の速さはその平たい部分のど真ん中が0であるだけで、真ん中から両端に行くにつれて
増えていき、両端で最大になります。
なので、この時点で、運動エネルギーは0にはなりません
あと、各部の位置エネルギーは波の各部の接線の傾きの2乗に比例するそうです。
(この辺はなぜそうなるかはわかりません、スイマセン。)
ゆえに、いまの場合、どこをとっても傾き0なので、運動エネルギーだけが
残るということです。
それと、この位置エネルギーと運動エネルギーをたした力学的エネルギーは
やはり残るわけなので重なってる時点で熱が発生するわけではありません。
No.3
- 回答日時:
No.1です。
>エネルギーの種類として「波エネルギー」というものが、運動エネルギー、位置エネルギー、弾性エネルギー、とは別に存在するのでしょうか?
いいえ。「波エネルギー」というエネルギーの種類はありません。もし使っているとすれば、「運動エネルギー、位置エネルギー、弾性エネルギーなどの合計として保存されるエネルギー全体」のことを指していると思います。
No.1では「弾性エネルギー」と説明しました。
No.1に書いたのは、連続的な正弦波が、進行方向と、逆向きの反射波とが重なってできる「定常波」の「節」の部分のイメージでの説明です。
問題の場合は、弦全体に広がらない、たったの「半波長」だけのパルスなので、何とも考えづらいです。
「ばね+おもり」で考えれば、中立位置でおもりが最大の速さで実際に運動しているので、運動エネルギーとばねのポテンシャルエネルギー(弾性エネルギー)とが交替していることが分かります。
問題の場合、弦の1点に着目すれば、右向き・左向きの波が同時に通過するときには、「通過前:静止」「通過中:静止」「通過後:静止」ですから、どこにも「運動」が存在しません。もちろん、弦には「引っ張り」「圧縮」の力が加わるので、「原子・分子」レベルでは運動していると思いますが、それは「ばね」にしても同じことでしょう。
ということで、質問者さんと同じ感覚で、「その瞬間に運動しているものがないので、運動ネルギーと呼ぶのには抵抗がある」と考えて「弾性エネルギー」(弦の弾性によるポテンシャルエネルギー)としました。
#2 のナッキーナッキーさん、よろしければ「運動エネルギー」と呼ぶ根拠を教えていただけますか? 運動しているものは何なのでしょうか? 私も知りたいので。
No.2
- 回答日時:
問題が見えないのですが、とりあえず回答しておきます(^^;)
波の変位が0の所では、媒質の振動の速さは最大でしたね(´∀`)
それと同じように、波が重なり合って全体の変位が0(つまり全体が直線に見える)に見えても媒質の振動が止まっているわけではなく、
媒質の速さは最大・・・つまり運動エネルギーは最大になっています(・∀・)
だからこそ、重なり合った後に再び2つの波として伝わって行くんですね(^^)
ちなみに、物体が振動するとき、物体は運動エネルギーと位置エネルギーを持ち、力学的エネルギー保存則が成り立ちますね(-_-)
で、変位が0の時は、位置エネルギーが0となり、運動エネルギーは最大になります(^^)
>波の媒質が振動しているのであれば、熱エネルギーになってしまうような気がします
この「熱エネルギー」をどう言う意味で使っているのかは不明ですが、
2つの波が重なって、一瞬波が消えたように見えても、媒質の運動が止まったわけではありませんので、
波のエネルギーは、そのまま波のエネルギーとして保持される事になります(・ー・)
参考になれば幸いです(^^v)
No.1
- 回答日時:
弦は「復元力」を持っているので、「ばね」と同じように考えます。
弦の振動はこの「弦の復元力」によるもので、「ばねの振動」と同じです。ただし、「ばね」は一方向にしか伸び縮みしませんが、弦は上下左右の全方向に伸び縮みするところが違います。
弦は、中立位置(振幅ゼロ)を中心に、両方向に振幅を持って振動します。
ばねに結び付けた「おもり」が、中立位置(振幅ゼロ)を中心に、両方向に振幅を持って振動するのと同じです。
ばねの場合には、最大振幅で「おもり」は停止して「おもりの運動エネルギーはゼロ、ばねのポテンシャルエネルギーは最大」になり(全エネルギーが「ばねのポテンシャルエネルギー」になる)、振幅ゼロ(中立位置)で「おもり」は最大速度になり「ばねのポテンシャルエネルギーがゼロ、おもりの運動エネルギーは最大」になります。
弦の場合には、この「おもり」を「弦の質量」に、「ばねのポテンシャルエネルギー」を「弦の弾性エネルギー」に置き換えたものになります。
ここまではよいですか?
上の説明は、波が単独にある場合です。「ばね」でいえば、一方が壁に固定され、一方がおもりを付けて振動するようなイメージです。
では、逆位相のパルス波同士がぶつかって重なった場合はどうなるでしょうか。
このときに起こっていることを実況中継すると、次のような感じです。
まず、(i)は「固定端」からの反射波なので、波の上下が逆転します。従って、「fを上下さかさまにしたような波が左に進む」の(ヌ)でしょう。
あとで送った波は、それと重なるので、(ii) は「(ロ)なくなったように見える」。
そのときどうなっているかというと、
(a) 波が通過する前半(1/4波長まで)では、弦には、あとで送った波の「左上に引っ張り上げようとする力」と、反射波の「右下に引っ張り降ろそうとする力」の両方が働いて、「左右に引っ張られる力」が働きます。
(b) 波が通過する中間(1/4~3/4波長)では、弦には、あとで送った波の「右下に引っ張り降ろそうとする力」と、反射波の「左上に引っ張り上げようとする力」の両方が働いて、「左右に圧縮される力」が働きます。
(c) 波が通過する最後(3/4波長以降)では、再び弦には、あとで送った波の「左上に引っ張り上げようとする力」と、反射波の「右下に引っ張り降ろそうとする力」の両方が働いて、「左右に引っ張られる力」が働きます。
ということが起こっています。
つまり、弦は上下には振動していないように見えますが、弦の長手方向に「引っ張り」「圧縮」されているのです。想像できますか?
前半に書いた「ばね」の振動や、上下方向の弦の振動は「横波」ですが、この振動は「縦波」と考えればよいでしょう。
つまり(iii)は、「波のエネルギーはすべて弾性エネルギーになっている」の(ニ)です。
弦自体は、上下に振動していない状態なので、弦の質量は運動エネルギーを持ちません。これは質問者さんの考えが正しいです。
2つの波のエネルギーが重なっているので、この弾性エネルギーの大きさは波1個分の「2倍」になっているはずです。これが(iv)。
残りの (2) はよいですか?
O を自由にすれば、一部の波は A → B に伝わります。ただし、線密度が変わるので、「弾性係数」(ばねでいえば「ばね定数」)が変わるので、振動のしかたが変わります。
どうやら、波長が1.5倍に長くなっているようですね。
O 点で、左からやってきた A 上の波は連続的に B 上の波に移行しているはずなので、B 上で波長が 1.5 倍に伸びたということは、 B 上の波の速さが 1.5 倍になったということです。分かりますか?
(Aの波1波長の長さが来る時間に、Bでは 1.5 波長分だけ進んだ、ということですから)
問題文に、「波の速さは √(T/ρ) で与えられる」とあり、AとBとは1本につながっていて張力 T は共通なので、波の速さの比は
VA : VB = 1 : 1.5 = √(1/ρA) : √(1/ρB)
これより
√(1/ρB) = 1.5 √(1/ρA)
→ √(ρB) = √(ρA) /1.5
→ ρB = ρA /2.25 これが(v)
になります。
O では、すべての波が通過するわけではなく、一部は通過、一部は反射します。どのぐらいの比率になるのかは、何ともいえません。A と B の波の「伝わりやすさ」の大小によって決まります。
ただし、この反射は「自由端反射」なので、波の上下は逆転しません。
ということで、A上では「fに似た波が左に進む」の(ト)でしょう。
B上では「fに似た波が右に進む」の(ホ)でしょう。
こんな感じかな。
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お二方とも丁寧にご回答くださりありがとうございます!
⑴のⅲは画像の通りの解答で、運動エネルギーが正しいとのことなんですが、エネルギーの種類として「波エネルギー」というものが、運動エネルギー、位置エネルギー、弾性エネルギー、とは別に存在するのでしょうか?
Shotaoさん
わざわざ調べていただいてありがとうございます
なるほど、変位が一時的に0だったとしても変位を動かす速さ自体は残っているということですよね
速さがあれば運動エネルギーがあるということですね
パルス派はぶつかっても写真③のようにまたできるんでしたよね?
この理解であってますでしょうか…?
あと、波のエネルギーというものは他のエネルギーとの関係をどういう風に理解したらいいのでしょうか
http://eman-physics.net/dynamics/wave_energy.html
よく見る波のエネルギーの説明はこのリンクのようなものなのですが…