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先日子供(13歳)が人工弁置換術を行い医師から障害者の認定を受ける事が出来ると伺いました。
そこで家族会議の結果、障害者認定を受けようと決めたので、本日が通院日だった為
主治医に診断書を書いて頂くようお願いしてきました。
医師の話では18歳以上は人工弁置換を行ったら障害者等級は自動的に1級になる。
しかし、18歳未満の場合、診断書に人工弁置換を行ったと言う記載欄が無い為診断書には3級
となる旨の記載しか出来ないと言われました。
診断書には18歳以上用と18歳未満用の2種類があると言われ診断の記載内容も異なると。
診察を終えいまいち納得が行かなかったので調べてみたのですが障害者認定基準に

先天性疾患によりペースメーカを植え込みし
た者は、1級として認定することとしており、
その先天性疾患とは、18歳未満で発症した心疾
患を指すこととしている。したがって、ペース
メーカを植え込みした18歳未満の者は1級とし
て認定することが適当である。
また、弁移植、弁置換術を行った者は、年齢
にかかわらずいずれも1級として認定すること
が適当である。

との一文を見つけました。これって医師の言ってた事と違う気がするのですが?
このまま診断書を添付し申請すると医師の言う通り3級になるのでしょうか?
それともこの障害者認定基準の示す通り1級になるのでしょうか?

A 回答 (3件)

身体障害認定基準や診断書様式の改正については、私自身、障害福祉の専門職なのでよく把握しています。


心臓機能障害については平成26年4月1日から、肢体不自由における人工関節の取り扱いの改正と合わせて改正されています。
そのときに、心臓機能障害については診断書様式も改正されました。
根拠通知は「身体障害者手帳に係る交付手続き及び医師の指定に関する取扱いについて」(平成21年12月24日付け/障発1224第3号/厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)で、この通知を改正したことで、診断書様式が改められたのです。
通知の改正後全文(PDFファイル/様式付き)は http://goo.gl/rRhnux のとおりです。
ごらんになっていただくとわかりますが、18歳未満の人の心臓機能障害に係る診断書・意見書の様式には、ペースメーカーや人工弁に関する欄がありません。

身体障害者手帳は、都道府県知事や政令市・中核市の市長が発行(交付)することになっています。
地方分権一括法によって事務が地方自治体に移管されたため、国ではありません。
言い替えると、身体障害認定基準や診断書様式の運用についても、地方自治体に委ねられています。
したがって、国が決めた通知は最低限の基準等を示したガイドライン(地方自治法に基づく技術的助言といいます)でしかなく、実際の運用は、都道府県や中核市の定めた規則・条例等(施行細則といいます)によって行なわれます。

そこで、奈良県と奈良市(中核市)の例規集から、身体障害者福祉法施行細則を調べてみました。
その結果、どちらとも、18歳未満の人の心臓機能障害に係る診断書・意見書の様式には、ペースメーカーや人工弁に関する欄がないことがわかりました。国の通知による様式と全く同じです。

◯ 奈良県例規集
http://www.pref.nara.jp/somu-so/jourei/

体系目次
⇒ 第7編 社会福祉
⇒ 第1章 社会事業
⇒ 第7節 身体障害者福祉
⇒ 身体障害者福祉法施行細則

身体障害者福祉法施行細則
昭和43年5月24日/奈良県規則第19号

第10条
身体障害者診断書・意見書(第6号様式)
⇒ 左フレームより 第6号様式(第10条関係)をクリック
⇒ 右フレームに表示される

◯ 奈良市例規集
奈良市例規集[中核市]
http://www.city.nara.lg.jp/b_hp/d1w_reiki/mokuji …

第7編 厚生
⇒ 第1章 社会福祉
⇒ 奈良市身体障害者福祉法施行細則

奈良市身体障害者福祉法施行細則
昭和62年6月16日/奈良市規則第29号

第6条
身体障害者診断書・意見書(別記第5号様式)
⇒ 左フレームより 第5号様式、第5号様式[2]、第5号様式[3]、第5号様式[4]を各々クリック
⇒ 右フレームに各々表示される

私の住んでいる埼玉県では、これらとは逆に、18歳未満の人の心臓機能障害に係る診断書・意見書の様式にも、ペースメーカーや人工弁に関する欄があります。
県内の政令市であるさいたま市、中核市である川越市・越谷市でも、埼玉県と全く同じです。
首都圏の1都6県ではほとんど同様になっています。こちらも例規集で確認しました。
つまり、回答1で触れた疑義解釈がより適切に適用され得るような配慮がなされています。

回答1でお示しした疑義解釈通知もガイドライン(技術的助言)です。
しかしながら、国のガイドラインは最低限の基準・考え方を示したわけですから、先天性心疾患による人工弁への置換に関しては、お考えになっているように「1級」と認定されるべきであり、医師の見解は誤っているものと考えられます。

◯ 疑義解釈による質疑応答
質疑:
ペースメーカを植え込みした者、又は人工弁移植、弁置換を行った者は、18歳未満の者の場合も同様か。
回答:
先天性疾患によりペースメーカを植え込みした者は、1級として認定することとしており、その先天性疾患とは、18歳未満で発症した心疾患を指すこととしている。
したがって、ペースメーカを植え込みした18歳未満の者は1級と認定することが適当である。
また、弁移植、弁置換術を行った者は、年齢にかかわらずいずれも1級として認定することが適当である。

身体障害者診断書・意見書には、まず「総括表」というものが付きます。
実は、ここで、先天性であることを明示できます。②の「原因となった疾病・外傷名」のところです。
ここで「先天性心疾患」である旨をしっかりと記します。
その上で、④の「参考となる経過・現症」のところに「人工弁への置換の事実」を記し、その置換の年月日を
「障害固定又は障害確定」とします。
⑤の総合所見の「将来再認定」は不要です。ペースメーカーとの違いはここです。
そして、最後に「障害の程度は、身体障害者福祉法別表に掲げる障害に該当する(1級相当)」とします。
ここが最大のポイントです。
その次に、「心臓の機能障害の状況及び所見」という様式(18歳以上用と18歳未満用とが分かれている)を添えます。
このとき、18歳未満用には「人工弁への置換の事実」を記す欄がない場合があるわけですから、「総括表」で記すわけです。
医師に対しては、疑義解釈と合わせて、こういったことを遠慮せずに伝えるべきだと思います。
(「言いにくい」ということは十分わかりますが、きちんと言わないと、通るものも通りません。)

医師が身体障害者福祉法指定医師であるか否かは、必ず確認なさって下さい。
そうしないと、仮に診断書・意見書を書いていただいても、全くのムダになってしまいます。
奈良県内の「身体障害者福祉法指定医の配置されている医療機関」については、よろしければ以下のURLも参考になさってみて下さい。

◯ 病院・診療所・歯科医院・調剤薬局・介護施設データベース「SCUEL」
http://scuel.me/area/nara/function/7
(医療・製薬関係のデータベースを構築している専門会社「ミーカンパニー株式会社」が提供しています)

その他、特別児童扶養手当(障害児の親に支給)、障害児福祉手当(障害児本人に支給)、小児慢性特定疾患などなど、実は、同じ疾患であっても、障害認定基準が全く異なります。
手当の基準は障害年金の障害認定基準に準拠している(事実、特別児童扶養手当の診断書が、障害年金の請求のために使えます[先天性のときは20歳から障害年金を支給])のですが、障害年金は身体障害者手帳よりもはるかに認定基準が厳しいため、手当でも同様です。
また、小児慢性特定疾患の適用が外来診療と入院手術とで異なる、という認識は誤りで、疾患名(手術のときは術式名)によって適用の可否が厳格に決められているため、医師が言ったとおりになっている次第です。
(紙数が足りないので回答は割愛しますが、疑問でしたら、別に質問をなさってみても良いかと思います。)

こういうことは、正直、障害児を持つ親御さんや成人障害者自身でも意識的に情報収集してゆかないと、行政や医師まかせのままでは不利益を受けかねない場合があります。
根拠法令や根拠通知の収集や解釈がかなりしんどい部分はありますが、しかし、専門職がサポートできるはずですから、専門職のアドバイスを得ながら、自ら情報収集や知識の獲得をしていただき、誤解や誤認を最小限にとどめていただければ幸いです。
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この回答へのお礼

大変勉強になりました。
あれから病院に連絡を入れ、この度の事を伝えた所kurikuri_maroonさんとほぼ同意見をお持ちの方だったらしく
直ぐに医師へ疑義解釈の件を踏まえて改めてご確認致します。との約束を頂き少し安心出来ました。
診断書を貰うまで気は抜けませんが納得行く診断結果が出るまでじっくり話し合って行こうと思います。
ほんとうに助かりました。有難う御座いました。

お礼日時:2017/08/30 01:03

既に役所で確認されているとは思いますが、念のために、少し補足です。


身体障害者手帳用の医師意見書・診断書は身体障害者福祉法に基づいた所定の専用様式になっており、かつ、必ず身体障害者福祉法指定医師(リストは役所の窓口にあります)によって書かれなければなりません。
障害の種類ごとに、受診すべき診療科も決まっています。
主治医が身体障害者福祉法指定医師である、ということは確認しましたか?

また、身体障害者手帳の申請とは別に、児童福祉法・障害者総合支援法に基づく育成医療の申請も可能です。
18歳未満の心臓機能障害では人工弁置換術(先天性心疾患による)が対象になっており、医療費が公費負担されます(但し、世帯の住民税による所得制限があります。)。
こちらは調べましたか? 市区町村の窓口にお尋ねになってみて下さい。
身体障害者手帳の申請とはまた別の手続き・診断書等の提出が必要ではありますが、通常、手帳の新規申請の際には、並行して行なうのがコツとなっています。
障害のために手術が必要となるときにはたいへん有効で、金銭的負担がかなり少なくて済む制度です。
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この回答へのお礼

主治医が身体障害者福祉法指定医師かどうかはわかりません。
特別児童扶養手当や育成医療の手続きも同時進行で行っております。
ただ、これに対しても若干腑に落ちない所がありまして。
息子は産まれて直ぐ大動脈弁狭窄閉鎖不全症であると診断。
小児慢性特定疾患の手続きを行い
3歳まで大きくなった所でロス手術と言う肺動脈弁を大動脈弁に取り替え
肺動脈弁には生体弁らしき物(当時3歳の子供に合うサイズがなく手作りの弁)を取り付けた。
10年が経ちさすがに当時の弁が狭くなってきたので人工弁を取り付ける。
以前からの小児慢性特定疾患が使えるのだと安心していたら
突然医師から「今回の手術は肺動脈弁の置換術なので使えませんよ」と・・・
慌てて育成医療の手続きを行った次第です。
ずっと外来診療で小児慢性が使えてたのに手術の段になって
突然言われたので焦りました。
外来診療の時点で使えないと言ってくれてれば問題なかったのですが。
外来診療は使えて手術では使えないっておかしいと思ってます。

お礼日時:2017/08/24 01:44

実によく調べましたね!


厚生労働省の http://goo.gl/2R6VbR をごらんになったのでしょうか?

先天性心疾患であるならば、あなたの解釈で結構です。
3級ではなく、1級に認定されることが妥当です。
(医師がおそらく下記の疑義解釈をご存知ないか、診断書様式が改正前のものだったと思われます。)

なぜなら、平成15年2月27日付で厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長から発出された障企発第0227001号通知「身体障害認定基準等の取扱いに関する疑義について」(疑義解釈)において、その旨がはっきりと明記されているからです。
PDFファイル http://goo.gl/IxUaju に書かれていますね。

身体障害認定基準における心臓機能障害の基準は、養護の必要性の観点から、確かに、18歳以上の者と18歳未満の者とで分かれており、診断書様式も別々です。
しかしながら、18歳未満の者に対する診断書において人工弁に関する記述欄がない、ということは考えられません。疑義解釈と矛盾してしまうからです。また、心臓機能障害に関する基準の改正があったときに、徹底されたはずです。
実際、東京都で用いられている診断書様式は、どちらにも人工弁に関する記述欄があります。
http://goo.gl/pXhFUc(18歳未満用/PDFファイル)および http://goo.gl/K9QK9D(18歳以上用/PDFファイル)をごらんになってみて下さい。

身体障害認定基準の運用や診断書様式には、地方自治体(都道府県・政令市・中核市)による微妙な差が存在していることは事実です。
国の身体障害認定基準は、地方自治体に対する技術的助言(ガイドライン)に過ぎないためです。
だからといって、地方自治体での障害認定がこのガイドラインの内容を下回ることは妥当ではないため、1級に認定され得ると思っていただいて差し障りないものと考えます。
なお、万が一等級に不服が生じた際は、地方自治体に対して不服申立(審査請求)を行なうこともできます。
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございます。
私が住んでいるのが奈良県なので地方自治体によって違うのか?
と思い再度調べてみました。
奈良県のHPにある診断書様式は
http://www.pref.nara.jp/secure/42843/%E5%BF%83%E …

これには確かに人工弁云々の記載項目がないのです。
これは奈良県の様式が古いのでは!?更に調べを進めると

http://www.pref.nara.jp/secure/114806/shinnzou.pdf

どうやら平成26年4月1日から身体障害者手帳の認定基準が変わったみたいです。

しかし、こっちのHPには
http://www.pref.nara.jp/item/115083.htm#itemid11 …
①ペースメーカー等を入れた方(心臓機能障害)
平成26年3月までペースメーカ等の手術を 
受けた人は一律に1級として認定

平成26年4月からペースメーカ等への依存度や日常生活上の
活動の程度に応じて1級、3級、4級として
認定(手術後、症状が改善する可能性があることから
身体障害者手帳交付後3年以内に再認定を行います。)
※ペースメーカ等はペースメーカのほか埋込み型除細動器(ICD)を含みます。
 先天性疾患により植え込みをした場合は、従来通り1級で認定します。
 診断書・意見書の様式についても変更となります。

とあるので息子(13歳)の場合は先天性疾患なので結局
従来通り1級で認定!?と言う事になるのでしょうか。

お礼日時:2017/08/24 01:16

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