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新聞で、デフレの問題は、企業の借入金がデフレにより返済の負担が重くなることだ、とされていました。
賃金のデフレが現在生じていると思いますが、他にデフレの問題点は何でしょう。

A 回答 (6件)

ちなみに、「実質所得」の概念はありますよ。

混同しないでね。
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deflation は、名目価格が下がることですよ。


個別市場での価格については、実質価格という概念があるけれど(ミクロ経済学の方は専門に近いので、こちらははっきり言って信用したほうが良いと思うけど、信用しないのもあなたの自由。「現金」も商品の一種なので、これで、相対価格を正規化できるので、実質価格が意味を持つ。)、
通常デフレは全体経済で論じるので、
実質物価なんていう概念なんてありませんよ。
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まず、


原因がなんであれ、
物価下落をデフレといいます。 

高度成長期の日本は生産性は今をしのぐほど急上昇している分野も多かったですが、必ずしもデフレというわけではありません。
要は、超単純に言えば、市場の需給によってデフレかインフレかが決まるので、

生産性があがる → デフレ → 望ましい(?)

とは全然限らないのです。

高度成長期の日本や、
現在の中国などは、
生産性の上昇を上回る消費の旺盛さがあり、
インフレになります。

逆に、(現在の日本が必ずしもそうとは言いませんが)、
市場規模が一定で生産性が上がり、
当該産業以外での雇用増がすごくなければ、
人が減らせ、給料も減り、総売上が減少し、デフレになります。
こうしたプロセスが、すべての産業で進んで、
もし新規産業が現れないとすると、
簡単に言えばデフレスパイラルのどつぼにはまります。
この最悪のケースが、マルクスが資本論で予言した資本主義社会の崩壊ですね。

まあ、でも、少なくとも、短絡的にデフレを敵視するものではないということだけは言えそうです。
それ以上の積極的な因果関係に関する発言は、
こと複雑なマクロ経済の場合は、
素人(私も含めて)は控えたほうが無難である気がします。

この回答への補足

「生産性があがる → デフレ → 望ましい」
と申し上げたつもりはまったくないのであって、むしろデフレの本質は名目的な物価下落ですから、近年の物価下落(とくに生産性の向上に伴う物価下落の分まで)を「デフレ」として、攻撃の対象とするのが、むしろ本質的に意識的な的外れだと思っています。
「原因がなんであれ、
物価下落をデフレといいます」
というのはちょっと違うんではないかな。

補足日時:2004/10/08 17:23
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一般に、マクロ経済には、


ミクロ・マクロ連関 という複雑な問題があり、

なにかの原因があって デフレが生じ 

そのデフレが 各経済主体の意思決定要因として機能し

まわりまわってまたデフレ自身にフィードバックして帰ってくるという構造があります。


悪者扱いされる文脈というのは、
その意思決定要因の側面です。
(ちなみに、結果のみを悪者扱いしても、
病気は原因を治療しないと直せないように、
解決になりません。)
意思決定変数として作用する仕方は、
名目金利を通じてです。
それ以降のプロセスは、No1. の方の説明が、
ある程度的を得ています。

ただし、まずは部品価格交渉や賃金に関しては、
今日構造的なものに移行しつつあります。
デフレというよりは、これまでのぬるま湯体質から、
グローバル競争にゲームが移行したために、
最大の利益が出ているトヨタなどでさえ、
より合理的な賃金体系、より低コストの部品調達を常に目指しています。

というわけなので、
賃金、外部コスト(部品など)、利益 
の三つへの分配で、どれが増え、どれが減るかは、企業の事情などによって異なりますが、
借金が減らずに、売り上げがデフレによって減れば、
売り上げの総和が減ることは確かです。
よって、誰かの所得にしわ寄せが行き、
それが乗数効果を通じて、消費全体にマイナスの影響を及ぼす(?)というわけです。

ここでだまされてはいけないのは、
確かに名目所得は減少するのですが、
ダイレクトに実質所得も減少することは意味しないということです。
現在の日本経済というのは、実質経済成長率は、プラスを続けていますが、
名目所得はデフレの効果で減少しています。

だから、デフレの是非は、
結局、
名目所得減少効果と
実質所得増加効果の
どちらが大きいか?
によって決まりそうです。

マクロに見れば、
確かに借入金については「一時的」に借りている人にとってインフレのほうが有利ですが、
その分サラリーマンなどの実質所得が減るので、
正味の有利不利は自明ではないのです。
政治の場で、年金所得者(デフレによって得する)などより、
借入の大きな企業(インフレによって得する)の方が声が大きいことは注目に値するでしょう。

で、もっとも単純なモデルにおいては、
インフレ率が安定していて、
人々のインフレ率の予測が完全に正しければ(これを期待インフレ率という)、
経済活動はインフレ率で額面分だけ平行移動されるということになります。
極端に言えば、インフレ率がゼロの場合と同じ。

でも、現実は、もっと複雑で、
取引に利用される特殊な財であるところの
貨幣(マネー)の価格について、
よほど治安が悪い場合の金庫にかかる費用などを無視すれば、
名目金利がゼロパーセントを下回ることはありません。

この特殊な点である名目金利ゼロパーセント付近での
マネーサプライの経済を論じたのが
有名な流動性のわなの議論です。
流動性のわなの話では、
名目金利ゼロパーセントのところでは、
金融政策によって実質金利を下げることができないので、
効率性が失われる。
そこで、金融政策がツールとして使えるような、
マイルドインフレに期待インフレ率を安定させることが望ましいとの議論がなされます。
(流動性のわなは、マクロ経済学を少しやらないと、理解が難しいでしょう)


(まとめ)
1. デフレの効果は、
名目所得の 増減 と
実質所得への インフレ率の影響を

ともに考慮せよ。

2. 期待インフレ率に落ち着けば、
もっとも単純なモデルでは、
インフレ率は経済活動に影響しない。

3. 名目金利はゼロ以下にならないので、
流動性のわなに注意せよ。



(補足) 少なくとも、ハイパーインフレは望ましくない。
インフレは、「超短期」には借りる側の得になるといいましたが、長期にはどうなるでしょうか?
もし、徳政令がその都度出されるということを、
資産をもっている人が予測したら、
怖くて融資できなくなります。
すると、結局、企業の資金調達が難しくなり、
かえって実質金利が高くなるような方法でしか資金調達できなくなるでしょう。

このように、市場の議論は、
かなり高度に影響の及ぶ範囲を考える必要があります。
小泉さんなどは、まったくこの効果を理解していないし、
竹中さんなんかも、この辺を理解していないか、理解していたとしても政治の策士としての戦略からか、理解していることをみんなに示していません。

参考URL:http://www.daviddfriedman.com/Academic/Academic. …
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この回答へのお礼

詳細な展開ありがとうございました。
インフレ、デフレはいずれも「名目的な」物価騰貴、物価下落とするならば、近年の物価下落はむしろ生産性の向上、不要な流通過程の短縮等によるものであり、必ずしもデフレと言えないかもしれませんね。
「デフレ」と決めつけることで、別なところに犯人探しをしているのかもしれません。

お礼日時:2004/10/07 16:57

そもそも資本主義とは 拡大再生産することが基本です。

すなわち 来年は今年より数パーセント富が増加
することです。現在それが不可能の状態です。
デフレでは お金がない→借金→お金を返す→借金
となり「雪だるま式」に借金が増えているんです。
これが 反対にいけばどんどん貯金が増えるんです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
ただ、拡大再生産と、インフレ、デフレはちょっと意味が違うんではないでしょうか。

お礼日時:2004/09/29 07:28

こんにちは。



デフレの問題はご質問の通り企業の借金返済が大変に成る事だと思います。
企業収益が減りますが、借金の額は好景気の頃そのままの金額を返さなくてはなりません。
新たにに借りるにしても、担保にする物の価値が下がっているので以前の様に借りる事も出来ません・・・。

従って従業員の数や支払い給与を減らします。
減らされた従業員は買い物をしなくなったり、安いものを買い求めます。

お店は売れるものが減ったので仕入れを少なくします。
また、仕入れ値を安くする様に企業に交渉します。

企業は仕入れ値を下げないとヨソに取られるので仕入れ値を下げますが収益が減ってしまうし銀行に借金の返済もしなければいけない為、従業員の給料や数を少なくします。

減らされた従業員は・・・・・

これの繰り返しをデフレスパイラルといって最悪の状況
だと思います。

借金も無く、仕事もする必要の無い人にとっては天国なのかもしれませんが・・・
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
明快な説明ですね。

お礼日時:2004/09/29 07:26

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