10年ぐらい前文語をすこし勉強したことはありますが、正直あまり覚えていません。今日偶然に「仰げば尊し」をまた聞いて、昔、疑問だったのを思い出しました。昔、「今こそ別れめ」の部分を聴いて、「こそ」の後に已然形が来るという文法を思い出して、別れめの「め」は「む」の已然形ではないかと思っていたのですが、みんな「別れ目」のように説明していたので、どちらが正しいのかよくわからなかったです。しかし、今日Wikipediaで、「別れめ」は「別れ目」ではなく、「別れよう」だと書いてあるのを見つけたので、その「め」は多分助動詞「む」の已然形の「め」かと思われました。
しかし、已然形が何かあまり実感ができません。Wikipediaによると、已然形は仮定形とも呼ばれるようで、仮定形なら英語のifのような感じだと思いますが、「今こそ別れめ」に已然形が使われたというのは、「今こそ別れれたらどうか」みたいな仮定ですか? 何故「別れめ」が「別れよう」のような、意志を表す意味になるのかそのニュアンスへの説明が知りたいです。
A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
>已然形なのは「別れる」ではなくて「む」ですからね。
已然形の性質を分かりやすく説明するため、動詞「別る」を用いましたが、読み返してみて、助動詞の已然形については触れていないことに気づきました。確かに説明は不徹底でした。
WIKIの脚注1にも、助動詞「む」「まし」の已然形「め」「ましか」に「已然」の意味はない。と書かれていますし、基本的に推量や意志なのだからそのようにも思えます。
一方で、例えば、「風立ちぬ、いざ生きめやも」にも表面上係り結びでは無いにも拘わらず「む」の已然形「め」が用いられています。また「やも」の接続は必ずしも已然形ではありません。「やも」があるから已然形、と言うほど密接な接続関係とは思えないわけです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E7%AB%8B …
ここの説明には、強い意志と同時に「やも」から来る不安やためらいが表現されている、とされていますが、そういう一見矛盾する心情の存在はしかし生活上は蓋然性があります。しかし今注目したいのは、已然形「め」は動詞でもそうですがやはり確実に存在することを前提にする、ということです。「生きるべきである、だから生きよう」という強い意志・願いです。
上記のWIKIの脚注1の説明は、理論上はそうだという一般則を述べているもので、現実の言葉の使用においてはかなり揺れがありうると思われます。「今こそ別れめやも」という言葉・語感なら、仰るように would の語感もあるのかも知れません。
No.2
- 回答日時:
質問文に書かれているように、「め」は「意志・推量」を表す助動詞「む」の已然形です。
「係り結び」に触れていらっしゃらないということは、まだご存知ではないのですか。この「今こそ別れめ」の形が、「こそ」を使ったいい例なのです。「こそ」は「強意」の係助詞で、今を強調しています。「ちょうどこの日の今(卒業式のことと考えてもいいでしょう)私たちは「お別れしましょう」(この「む」は意志を表します)といっています。「こそ」という係助詞を使ったら「已然形」結ぶ(文を終わるの意味)これが「係り結び」なのです。係り結びは「こそ」のほかに、「ぞ」「なむ」「や」「か」という係助詞の場合「連体形」で結ぶこともあります。(「は」・「も」という係助詞の場合は「終止形」で結ぶ。これは当たり前のことなのであまり取り上げる人はいません。)なお、現代語では、「係り結び」はなくなっています。それから、「已然形」の意味は「已(すでに)に然(しかる)の意味」、分かりやすくいえばもうそうなってしまったの意です。ところが、現代語では「仮定形」と呼びます。なぜなら、ほとんど「仮定」をあらわすからで、古語と現代語の文法の差の所為で「呼び名」が変わったわけです。詳しい係り結びのことは、Wikipediaで御覧ください。
これに関して疑問があれば、再質問をしてください。
No.1
- 回答日時:
>Wikipediaによると、已然形は仮定形とも呼ばれるようで
失礼ながら読み違いがあるように思います。活用表上第五活用形の位置にある、というだけのことで同類の意味ではありません。已然形という活用形が厳然と存在した時代は確定した条件や既定の事実を述べる際の活用形として割り振られ、主に「已然形+ば」の形で使用されました。ちなみに、当時仮定の条件は、未然形+ば、でした。
例
別れば、(未然形+ば)->もし別れるならば
別るれば、別るれども(已然形+ば/ども)->別れるので、別れるけれども
別れることは既定事実である、すでに確定していることを前提に、意志の助動詞「む」が使われているわけです。単純に係り結びの強意だという説明もできますが、更に進んで、なぜ「こそ」の結びが已然形でなければならないかは、以上述べたことが参考になると思います。
別れは必然である、決然として別れていこう、の意味です。
已然形は「すでにそうした」だと言う説明だけを読んだら分かった気がしましたが、それが意志を表す「む(簡単に、英語のwillのような物と想定します)」に適用されたニュアンスが正直あまり理解できません。Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%B2%E7%84%B6 …には「已然形または仮定形とは....、已然形(仮定形)はそのうちの一つである。」と書いてあったので、willに仮定のニュアンスを入れるとwouldになるようなものかと思ったらそれでもなさそうですね。例えば、I will departなら「私は此処から離れるつもりだ」という意味ですが、I would departなら、「(普段なら)私は此処から離れたはず(だが、なんだかの理由があって離れないのような話が後に)」になりますね。でも、回答者によりますと仮定形とは違うそうですし。
已然形なのは「別れる」ではなくて「む」ですからね。自分の未来の意志(む)が「すでにそうした」と言う事ではないですか。しかしこれがよく理解できません。ニュアンスが理解できなくても、未来の行動への意志がすでにそうなっていて変わらない、みたいに単に覚えるべきでしょうか。
この回答をベストアンサーに選びたいのですが、そうしたら回答者からのコメントができなくなりますので、数日このまま置きます。
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