一回も披露したことのない豆知識

初学者向けのテキストには「接続法は、頭で考えた事実とも事実とも言い切れないことを表現するためのもので、実際にはほとんどの場合queの後の節で使われ辞書を見れば、”+ sub.” と書いてあるのでそれを覚えれば良い。」となっています。理屈は分かりますし、学習の面ではこれで十分なのですが、可能なら接続法の「気分」を知りたくて質問いたします。

例えば英語の完了形や仮定法はそのものズバリの表現法は日本語には無いということになっていますが実際には同じような「気分」が日本語にもあると思います。完了形なら「〜したことがある、〜したばかりだ、〜してある」の様に名詞や助詞で一旦受け、仮定法なら「〜したなら、〜しただろう」の様に「た」を挿入することで「気分」を出していると思います。余談ですが、昨今非難する向きもある「これでよろしかったでしょうか?」の「た」も仮定法の「気分」だと自分は思っています。一方、接続法にはその「気分」を表すような言い換えが日本語に見あたりません。

分からなくても今のところ困らないのですが、接続法の「気分」を分かりやすくご説明いただける方がいたらよろしくお願いします。日本語に対応する言い換えはない、あるいは、接続法の「気分」は日本語には無い、という回答でも構いません。

また、テキストに次の様な説明があります。
- 現代フランス語では、助動詞の“つかない/つく”時制は“接続法現在/接続法過去”で表します。
これはどういう意味なのでしょうか?直接法複合過去の様に“être/avoir”の付く時制とそれ以外、という意味なのでしょうか?

接続法の件なので併せて質問いたしましたが、片方だけへのご回答でも構いません。

よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

難問ですなあ。


「英語の完了形や仮定法はそのものズバリの表現法は日本語には無い」けれども、「た」とか「たら」と重なる部分は確かに大きいし、例外は多いかもしれないが、対応するものは確かにあるでしょう。

しかし、接続法はねえ。順に見ていきましょうか。
1.典型的には確かに「事実とは言えないが、条件法(仮定法)のような反事実でもない」いわゆる irrealis(非現実)であります。
願望: Il veut que tu partes tout de suite.「彼は君にすぐに出発してもらいたがっている」
断定の否定:Je ne dis pas qu'il ait raison.「彼が正しいとは言わない」
目的:pour que, afin que など
時:avant que (cf. après que+直説法)
存在が確定していない先行詞:Il cherche un camarade qui parte avec lui.「彼は一緒に行ってくれる仲間を探している」


2.でも、事実が前提である節(いわゆる叙実述語の目的語)にも現れるんですよねえ。
Je regrette qu'il ne soit pas là.「彼がここにいないのは残念だ」
Il est étrange qu'il n'ait pas donne de ses nouvelles.「彼が便りをよこさないのはおかしい」

唯一性を表す表現のついた先行詞を修飾する関係節もこれかも。
C'est le meilleur homme que je connaisse.「私が知っている内で一番よい人だ」


3.むちゃくちゃ古くさい用法ですが、条件法(仮定法)の代わりの接続法というのもあります。
有名なのは、「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら世界の歴史は変わっていただろう」というやつ。
Le nez de Cléopâtre, s'il eût été plus court, toute la face de la terre aurait changé.



まあ、「非現実」なんだけど、「現実寄りの非現実」から「反事実寄りの非現実」まで、幅があるってところでしょうかね。
ガチガチの保守から、リベラルまでいる政党みたいなものかな。
日本語にあるかなあ。

分かりません。ごめんなさい。




>現代フランス語では、助動詞の“つかない/つく”時制は“接続法現在/接続法過去”で表します。

何でこんな、スペースを無理に節約したような言い方をするんだろう。
接続法現在=助動詞無し
接続法過去=“être/avoir”+過去分詞
ということでしょう。

文法的には
接続法半過去=助動詞無し
接続法大過去=“être/avoir”+過去分詞(さっきのクレオパトラの例文がそう)
というのもある。
『星の王子さま』を読むなら、知らなきゃいけないけど、現代ではもうほとんど使われないからねえ。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。

Syntactic_Structures さんにおいても「気分」というよりは形式で使い分けているのであれば、それはそれで余計なことを考えずに進むことができるので私には意味があります。質問がトンチンカンだった様で、こちらこそお時間とらせてしまい申し訳ありません。

あるいは、言葉にできない何らかの「気分」があることはあるのでしょうか。だとしても、今に分かるだろうとしか言えないと思いますが。

上記解説を見る限りの私の印象を僭越ながら申し上げますと「言説」というか、主節より「言葉性」が一ランク上という感じがしましたが、的外れとは思いつつ。

お礼日時:2018/09/21 21:35

辞書や参考書に載っているのは、


croire や dire, sembler などの主節動詞が否定や疑問の時、que 以下が
接続法→確信の度合いが低い
直説法→確信の度合いが高い

ただ実際問題、
・接続法と直説法で形態の違う動詞は少ない
・間違えても大抵スルーされる
ので、よく分かりません。

書くときは気をつけますし、母語話者に見てもらうので、特に問題はないんですが、しゃべるときはねえ。
まあ、間違えて怒られたことはありません。

そうそう、『星の王子さま』の冒頭の献辞に、
cette grande personne est le meilleur ami que j’ai au monde.
というのがあります。
最上級がついているから、本当は j'ai じゃなくて j'aie じゃないかと思うんですが、まさか間違っているなんて、言えないしねえ。
発音は同じだし、気にしない、気にしない。
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この回答へのお礼

重ねてありがとうございます。

ずいぶん安心しました。実は、『星の王子さま』はすでに注文しておりまして届いたら確認してみます。

不思議な言語だと思うことが多々あり色々教えて頂きたいところですが、既にここだけでも様々教えて頂いているので一旦締めようと思います。

改めて、ありがとうございました。

お礼日時:2018/09/22 20:55

>「言説」というか、主節より「言葉性」が一ランク上という感じがしました



論理学で言う二階述語論理の意味でおっしゃっているなら、正しい。
ただ、「法 mood」というのはすべてそういうものなので、接続法に限った話ではない。

自然言語はなかなかに手強く、高階述語論理と日常言語分析と両方の発展を待たなければならない。
少なくとも、一階述語論理の手に負えるものではないのは確かだが。

こんな感じかな、と思ってもするりと手を抜けて行く部分が必ずある。
周辺部分では直説法、条件法、命令法と重なるし。


焦らずゆっくり行きましょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
残念ながら最後の1行以外はよく分かりませんでした。そうしようと思います。

この場を借りて質問させて頂きますが、接続法を使うべきところが直接法になっていたら、
- 意味が通じない、或いは違う意味になることが多い。
- 大抵は誤解なく意味は通じるけどかなり変。
- 大抵は誤解なく意味は通じるし、まあ外人だからしょうがないなという感じ。
のどこら変でしょうか?

お礼日時:2018/09/22 12:43

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