No.2ベストアンサー
- 回答日時:
アニミズムは「始まりのとしての原始宗教である」とされてます。
人類が「モノを考えることができる」ようになると「死」を考えるようになります。「死」とはついさっきまで動いて話していた人が永久に動かなくなることです。当然ですが人は「彼の人格はどこに行ってしまったのか?」と考えるようになり、肉体と意識を分けて考えるようになります。
意識が肉体と別、と考えることができると「すでに死んだ人の意識がそこここにあるはず」となるわけで、それ以外にも「木の意識・動物の意識」から「山の意識・川の意識」と理解が進みます。これが「アニミズム」と呼ばれる信仰形態の基本的な概念で「意識=霊的な存在」がすべての物事にある、と考えるようになっているものです。
むしろ歴史的にはアミニズムから高度な宗教に発展していったとされていて、日本のように「原始信仰の形態がほとんど手付かずで残ったまま文明化した社会は稀有」だと言われています。
縄文時代は1万2千年と比較的長く続いたことが知られていますが、この時代にはすでに人々は言葉を持ち、かなり高度な道具を作り、社会を形成して生活を営んでいました。したがってアニミズムは当然としてもう少し高度な宗教体系をもっていてもおかしくありません。
>アニミズムの遺跡ってなんだろう。
初期の縄文人のアミニズムの遺構に「石抱葬」があります。死者を埋葬する際に石を抱かせ、場合によっては大きな石で蓋をするものです。これは「死者が蘇らないように」という意味だったと言われていますが、研究者の中には「死んだ体から早く意識が離れて新しい体に再生する」ことを願ったものだ、とも考えられています。
つまり縄文人は「ヒトの意識と肉体が分離可能なものである」というアニミズムの原点を知っていてそれに対応した儀式を行っていた、ということです。
また土偶も縄文人の精神性・宗教心を表したものだと言われてます。土偶も縄文時代の初期から作られるようになり、後期にはかなり精巧なものも作られています。
これが変化したのが渡来系の弥生人たちの日本流入で、かれらは稲作と同時に「豊穣の祈りの儀式」なども持ち込んだはずです。縄文人がどのように変化したかは分かりませんが、稲作を受け入れると同時に「儀式」も受け入れ、その結果土偶などの時代が終了していったのでしょう。
早速のご解答ありがとうございます。
<意識が肉体と別>を考えられると、<木の意識・動物の意識>につながり、
「アニミズム」と呼ばれる信仰形態の基本的な概念になったのですね。すなわち<「意識=霊的な存在」がすべての物事にある、と>
意識(アニミズム)の遺跡(証拠)として、<「石抱葬」>があるのですね。<「死者が蘇らないように」という意味だった>のですね。<土偶)も然り。
なお、<日本のように「原始信仰の形態がほとんど手付かずで残ったまま文明化した社会は稀有」>なのですね。
No.4
- 回答日時:
自然崇拝ではなくて、そこには畏怖だけがあったと思いますよ。
個人の意見でした。
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