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高級セダンでシートポジションが低い車をよく見かけます。平均的な身長の男性が座り込んで外から窓越しに肩が完全に隠れて見えないほど低いポジションです。なぜこのような低いポジションになるように設計しているのですか?これはスピードを出した時など運転しやすいんですか?それとも、コックピットに埋まった安心感でしょうか?低重心設計でしょうか?市販車でもやはり10cmほど腰の位置が低いと走行性能に影響があるんでしょうか?
メルセデスやジャガー、ホンダのポジションがかなり低そうです。

A 回答 (7件)

おクルマの研究で食ってる者です。

要するに『中のヒト』っというワケで、これから打つ回答は憶測や雑誌のウケ売り、或いは数台乗り継いだだけの『少ない経験則』ではなく、マジです。

 シートのドア(或いはサイドウインドウ)との位置関係は、ここ20年ぐらいで変わりました。それは貴殿御指摘の様に、『運転手が埋まった様に見える』方向に、です。
 何故そうなったか?というと大きな理由は2つ。

①まず、側突(側面衝突)の安全性があります。

※1980年代末頃から、北米やドイツ、スウェーデン以外でも衝突安全性が具体的に問題視されるようになり、車体設計やレイアウトに影響が出始めました。
 すぐに前突(正面衝突)の安全設計技術が確立しましたが、次に問題視されたのは後突(いわゆる『オカマ』)でなく側突です。全事故の15%前後を占める側突は、40%以上を占める前突ほど頻度は高くありませんが、しかし死亡・重症となる比率が多く、対策が必要でした。

※側突の事故では、衝突の衝撃で体が横にくの字に曲がり、頭部が車外に突出して、クルマにぶつかった障害物(他のクルマとか電柱とか塀とか)に頭部をぶつけて死亡・重症となります。(『ポールバリア』という電柱にぶつかった事故を想定したクラッシュテストでは、ダミー人形『ハイブリッド』の頭部が電柱形状のバリアに『パコーン!』とクリーンヒットし、薄ら寒くなります。『ハイブリッド』とは、北米のGMが死体300体を使って人体の特性を測定し、それに合わせて作られた人形です。カラダの弾性や剛性も人体とほぼ同じ値となっているので、クラッシュテストでの挙動は実際の乗員の挙動と見なせます。側突では激しい衝撃でヒトは予想外に横方向に曲がり、頭部が大きく車外に飛び出すということです。)
 そこで側突時でも、乗員の頭部が車外に飛び出さない様にする工夫が必要になります。

※それを防ぐのが、『サイドエアバッグ』や『カーテンエアバッグ』などですが、ドア自体でも工夫します。
 昔のクルマの様にワキの下辺りまでしかドアがないと、側突時に乗員の上半身は横に曲がり、頭部が車外に出ますが(ガラスは衝撃で粉々になる熱強化ガラスなので、乗員の動きを拘束する役目を果たしません)、肩の下辺りまでドアを高くすると、乗員の上半身の横方向への動きを効果的に拘束出来ることが判りました。

※っと言ったことを踏まえて、新旧のクルマの側面を見比べてみてください。
 高級車(とりあえずセダン)では、全高はそれほど変わらず着座姿勢も大きくは変わりません。が、クルマを横から見ると、サイドウインドウの高さ方向の寸法が、最近のクルマの方が狭くなっていることが判るでしょう。
 これはつまり、その分ドアの高さ方向の寸法が大きくなったということで、それで乗員の横方向の動きを拘束しています。

②軽量化

※衝突安全設計の車体は、それ以前の『何も考えてない』設計の車体よりも、例えば5ナンバーギリギリのサイズのクルマで100~120kgf程度重くなります。
 その一方で燃費の要求も年々厳しくなり、軽量化を考えなければならなくなりました。
 そこで車体設計屋どもは、衝突安全性確保の為に鋼材の使用量を減らせないなら、鋼材よりも重いガラスの使用量を減らすという作戦に出ました。(比重自体は鋼材よりもガラスの方がずっと小さいですが、ペラペラの板で済む鋼材に比べガラスは厚くしないと必要強度を保てない為、結果的に車体の鋼材よりも単位面積当たりの重量が大きくなっています。)
 ここで再度、クルマを横から見てみましょう。ガラスの高さ方向が狭くなった最近のクルマのデザインは、ガラス面積を減らし、車体の軽量化にかなり貢献しています。(ドアの話とは関係ありませんが、ガラスの使用量削減は、ハッチバック車のテールゲートのガラスに顕著に出ています。例えば2つ前のマーチと現行とか、或いはスターレットとそのモデルチェンジ版のヴィッツを比較するとよく判ります。)

・・・っというワケで。

 現実的には、実は№ 3様御指摘の『ガキは、寝そべるのが好き』(;^ω^)っという理由が大きい様な気がしますが、しかしちゃんとした運転姿勢を取ったところで、昔のクルマよりは『乗員が埋もれて』見える様になっています。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。とても分かりやすい説得力のあるというか他では聞けない貴重なお話で納得しました。と言うことは一応肩辺りまで有ると安全設計上はしっかり考えられてるのと、頭が天井と指3〜4本入るぐらいだとちょうど側突時にはエアバックで保護できる設計ってことでしょうか?ヘッドクリアランスが小さいのもひょっとして速突時の頭部保護の意図もあるんでしょうか?横幅が広くなって車高が低くなってきてるセダンって格好良さや走行性だけじゃなく安全性にこんな関係もあったんですね。

お礼日時:2019/03/07 19:11

あなたはセダンの運転席に一度も乗ったことが無いでしょう、シート下に座席位置上下調節基がちゃんと付いています。

それから「メルセデスやジャガー」は元々欧米人の体格を基準に設計されている事を忘れているでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。一応座ったことは有ります。シートポジションを1番低くして後部座席の足元空間をどれくらい食うかとか、結構気になります。やっぱりシートポジションは低くした方が運転はしやすくなりますね。カーブも曲がりやすいし、ブレーキも上手く踏めるような気がします。自分だけスポーティドライブ気取りなんじゃ無くて同乗している人へのGの掛かり方もマシにスムーズになってそうな気がします。不思議です。

お礼日時:2019/03/11 20:17

№5です。


 元々の御質問とは関係のない話になってしまいますが、ヘッドクリアランスについて御質問があった様なので。

※前回『全高はそれほど変わらず』と打ちましたが、『それほど』ということはつまり『全高は同じ』ではなく、例えばフツーのセダン同士で比較した場合、20年前のクルマに対して、現代では総じて20~50mm程度高くなっています。
 現行車の方が低く見えるのは錯覚であり、デザインの巧妙さで低くスマートに見せているだけです。純粋に数値だけを比較すると、現代のセダンの方がルーフが高めに設定されています。

※故にヘッドクリアランスは、昔のクルマよりも現代のクルマの方が余裕があります。
 例えば身長180cmのヒトだと、昔は多くのクルマで髪が天井に触り、更にクルマによってはアタマが天井にクイ込むほどでしたが、現代のクルマでは、よほど低いスポーツカーでさえ、180cmぐらいではアタマは天井に触りません。

※これは、マンサイズの変化によります。
 クルマの設計では、図面に載せる為のテンプレートとなる標準寸法が決まっている部品がいくつもあり、ヒトの大きさ=マンサイズもその一つです。
 このマンサイズ、通称3Σ(シグマ)と呼ばれる規格のマネキンを使いますが、これはAM90(アメリカン・マンサイズ90。アメリカ成人の90%をカバーする体形を意味します)という基準を満たした寸法になっています。
 ワタシが実際にクルマを設計していた20年以上前には、このAM90というのは身長178cmでしたが(アメリカ人としてはヤケに小さいような気がしますが、実は多くの日本人がイメージしているアメリカ人とは、スポーツ選手や俳優などアメリカ人にとっても『少数派のカッコよい体型』であって、全米中のヒトの平均では、日本人のやや大きめのサイズと変わりません)、さすがにこれでは現代の日本人にもアメリカ人にもムリがあり、AM90の基準が変わりました。
 ワタシはその後、純粋な研究者生活に変わりクルマを1台設計することは無くなったので、最新の設計事情は具体的には知りませんが、現代のAM90は、明らかに20~30mm程度大きくなっていると思われます。
 マンサイズの巨大化でもヘッドクリアランスを稼ぐ為、最近のクルマはルーフが少し高くなっている、っというワケです。

※またシートの座面の位置が低くなったこともあり(現在のシートは、衝突時に発生する『サブマリンエフェクト』という乗員の動きを拘束する為に、座面のシリの部分だけが低く設定され、相対的にヒザが持ち上がったポジションになっています)、現代のクルマではヘッドクリアランスがより広くなった様に感じます。

※ホンダのセダンやクーペが低いのは、デザインです。
 これは今に始まったことではなく、以前からずっとそうでした。他メーカーでは、『ホンダのマンサイズは他メーカーよりもチビ』などとウワサされていたほどです。(例えばCR-Xとかプレリュードなどは、身長178cmでさえ既にアタマが天井に当り、快適な運転姿勢が取れなかったほどです。)
 ジャガーも同様で、初代XJの時代から、同じフルサイズセダンでもメルセデスよりも低いことをデザインの特徴の一つとしており、総じてヘッドクリアランスに余裕がないモデルばかりでした。

※反対に昔からヘッドクリアランスに余裕があったのは、富士重工(スバル)といすゞです。特にいすゞは(特別に低いピアッツァや最終型のジェミニ・クーペ、PAネロなどを除き)178cmのヒトがヘルメットを被れるほど、ヘッドクリアランスに余裕がありました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。貴重なお話が聞けて良かったです。確かに昔は頭突っ返そうな車多かったですね。そう言う意味ではヘッドクリアランスが指4本とか凄いことですね設計側から考えると。車のデザインって本当に不思議です。実際座席を5cmほど低くするだけでもカーブやブレーキなどかなり感じが変わって運転しやすくなりますね。シート形状とか決まっているはずのもののサイズを変えてなんとか広く心地よくしようと言う方向性なんですね。今後電気自動車になったら車輪の中にモーターが入ったらボンネット空間の使い方とか全く変わって居住空間の設計の基準から変わりそうですね。

お礼日時:2019/03/11 20:12

高級セダンが何を指しているのかはよくわかりませんが、



私の場合、2年前に福岡トヨタでTバリュー認定中古車で30プリウスを買いました。

中古車を買うということでグーネットとか見たりして中古車を探すので、そんな時に
30プリウスは、1番下のグレードは商用車みたいな位置づけなので、シートの高さ調整
ができないと知りました。

高級セダンでなくても、20年以上も前から、運転席のシートは高さ調整ができるレバーが
付いていたりします。

私の場合、30プリウスの運転席に座ると、長身ですので、運転している時に「着座位置
高いなあ~」 と思いますし、車の乗り降りがしにくくなります。

そこで、運転席に座ると右側のシート下あたりにレバーがいくつかあり、高さ調整レバー
を1回動かす度に下がる、もう1回動かせば下がる。逆に動かせば上がる。そんな感じで
低めに調整しています。

女性とは、運転する時でも身長低いので、シートを高くした方が運転しやすいです。
乗り降りでも着座位置が高い方が高齢者とか膝が悪い人とか乗り降りが楽になります。

>これはスピードを出した時など運転しやすいんですか?

スポーツカーとかは、かなり着座位置が低いので、スピード出すと加速感とかダイレクト
に感じるので、助手席の人とかは同じ速度でもかなり怖いと感じるみたいですよ。

後、バケットシートですので、ぽっちゃり体系の人だとシートに座ったら窮屈感も感じる。

ボディ剛性を高める為にサイドシルとか張り出しているので、片足をそーっと入れて
乗り込むという姿勢を取るので、体重重たいぽっちゃり系ですと、膝とか腹筋弱いと
シートにドスンとしりもちをつき、降りる際には膝にかなり負担かかるので、女性とか
細見でも「もううスポーツカーは嫌」 と言ったりします。

>コックピットに埋まった安心感でしょうか?

ダイレクト感だと思います。

スポーツカーに乗って、幹線道路でも周りの車と同じような速度で走っていて、アクセルを
ドカンと床まで一気に踏み込みますと、シフトダウンしてドンとショックがあり、ハンドル
握っている手が支えきれないくらいに暴れる感じで、すぐにレッドゾーンまで回りシフト
アップするとまたドンとショックがあり、フロントタイヤがズルっと一瞬横に滑るような
ショックがあり、背中を蹴飛ばされたような感じで、路面に吸いつくように加速していくと、
ちょっと全力疾走しただけというだけでも、助手席の人は、吐いたりすることはあります。

フェラーリとかが高速道路とかでゆっくりと走っているのを見たりすると思いますが、
着座位置が低いので、かなりスピード感を感じる設計です。

スピード感を感じる方が、車を運転する人には、正確にメーター見なくてもどんな状態
なのか伝わりやすいので、事故に遭いにくいのです。

車を運転していると、特別スポーツカーみたいに見えない、ごく普通の車風な車が事故を起こして
いると思いますが、着座位置高いとかスピード感とか、路面の様子が伝わりにくいので、
アクセル多少踏んでも体感しにくいからだと思います。

スポーツカーはボディ剛性が高めに造ってあり、扁平率の低いロープロファイルのタイヤを履いて
サスペンションとかも固めですので、ガタガタ感がダイレクトに伝わり、着座位置も低い
ので、怖さを感じやすい。

デートカーには向かない感じがあります。

全力疾走でもすると限界速度に到達する前にガタガタ揺れ出すので、その恐怖感を感じると
「もう2度車に乗れない」 となる人もいらしゃいます。

ダイレクトにいろいろなものが伝わるので、運転している人はどんな状態なのかとかわかる
ような感じで、それで事故とかに遭わない。

あと長身の人は、車の車検とか出した時にシートの着座位置をマックスとかに高く調整される
人がいて、終わった後に自分の車に乗り込むときに着座位置高いと頭をぶつけることがあります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。スポーツカーが安全だって賛成です。路面状況を目で感覚的に把握できる。確かにそうですね。昨日、前のポルシェがズーッと50km/hで走ってて、眺めが良いので付いて行ってましたが、流石に後ろから急かされて仕方なしに追い抜きましたが、ポルシェのお兄さんは、多分スピード感に慣れずに怖かったんですね。
私の車は急かされるのに......退いたら前で詰まってたのはポルシェだったって、後続車の方からは意外だったでしょうね。
でも、本当にその後も渋滞で追いついて来ましたがズーッと50km/hのまま走って来たみたいでした。逆に考えるとすごい設計ですね。運転が不慣れな方には50km/hで恐怖を目で覚えさせるって。ポルシェすごいなぁ。

お礼日時:2019/03/07 19:22

高級セダンで シート座面が低い車など有りませんよ


しいて言えば ホンダ車が座面が低いです。ホンダは、レース屋なので 低くしちゃうのかな? アコードインスパイヤーで座面低く 長距離乗ると 右足踵が疲れました。
高級車のシートによっては、上下調整可能な物も有ります。
奥様(小柄)とご主人(大柄)で最適高さが変わるからでしょうね
自分の付けている RECARO STーDCは、前に移動させると座面が上がります 後退させると 高さは下がります。

肩が見えないと言うのは、ポジションが低いのではなく 
リクライニング(背もたれ)を倒して乗ってる ヤンキー乗りしているからでしょう。
ガキは、寝そべるのが好きみたい バカスク(ビックスクーター)もそんなポジションで乗ってますよねー
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この回答へのお礼

ありがとうございます。普通のシートポジションだったと思います。ドアが高くなったんですって安全性のために。そう言われてみれば、セダンで乗り降りする高さが低くなった訳じゃ無いですもんね。でもなんかコクピットに埋もれた感じ好きです。肩の上ぐらいまですっぽりした感じ。楽しそう。

お礼日時:2019/03/07 19:32

頭の上に50cmもの空間は必要ないですが、10cmもないようだと圧迫感を感じると思います。


自動車自体は、車高が低く前面投影面積の少ないほうが空気抵抗が少なくなりますから、なるべく車高を低くしたいところですが、上記のように車内空間は広くしたいところですから、どうしても低くなるのでしょう。

また、最近では乗り降りする際に腰の高さが変わらないような設計が多いですが、これはワゴンRから重視されて設計されるようになったもので、それ以前は公園のベンチなどに座るように腰を下ろして座るのがクルマでも普通でした。セダンなどは昔のクルマのスタイルと言えるので、そのような”伝統”を継承しているところもあると思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。座席位置が低くなってるんじゃ無しにドアが高くなってるんですって。座席位置自体は地面からあんまり高さは変わってなさそうですから、前方視界も極端に悪くなってる訳では無さそうですね。でもセダンのボンネットってデカイから座席の高さは低くて前が見にくい方がより慎重な運転になりそうな気がします。障害物への感覚的な距離も大きくなる分無茶しなくなりそうに思います。そう言えば、ホンダ(アキュラ)のTLX-Lとか乗り込んだ時ボンネットのデカさにビビった。もしかしたら安全設計上の直感的警告ってことでしょうか?

お礼日時:2019/03/07 19:46

全高129cmの、ホンダCR-Xに乗っていましたが、重心が低いと、コーナーでの安定感が、全然違います。


ただ、先頭を走っていないと、ずうっとクルマの後ろしか見えなくて、憂鬱なのと、常に見下ろされているのが、ストレスでした。ひじを、窓枠に乗せた運転も出来ません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。やっぱり体感できるんですね。窓枠に肘をかけずちゃんと両手でハンドルを握るようにと言うメーカー側の配慮でしょうか?

お礼日時:2019/03/05 19:51

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