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塩化銀など強酸の塩の溶解度がpHに依存しない理由を教えて下さい。

A 回答 (1件)

例えば、塩化ナトリウムの溶解は、水分子が酸素が負に、水素が正に電荷を帯びているため↓のサイトの図のように、水分子がNa+やCl-イオンを包み込むようにして溶解していきます。


http://sekigin.jp/science/chem/chem_03_5_4_3.html

この機構が同じ塩化物の塩である塩化銀に働くかと言われるとそうではなく、塩化銀の水に対する溶解度とても小さく、pH依存性も少ないです。
その性質のために、Ag|AgCl電極などに使われています。
塩化銀は、水では殆ど溶けないのですが、アンモニアやシアン、濃食塩水溶液では、錯イオンを作って溶かします。
錯イオンのイメージとしては上記サイトの水分子がNa+を包み込むような、他のイオンが銀イオンAg+を包み込むイメージです。

また、強酸の塩の溶解について、pH依存性がないかと言われるとそんなことは無く例えば、硫酸バリウムBaSO4は殆ど他の酸で溶解することはないですが濃硫酸で溶解します。

学校でどう教えているのか判らないのですが、ある物質が溶ける溶けないという現象は、その物質と溶かす溶媒との関係により個々で異なることが多いです。
例えば塩化ナトリウムなら周期表の同じアルカリ金属塩で似た性質を持ちますが、他のアルカリ土類金属や遷移金属の塩では同じ性質を持つとは言えません。

金属塩に対するpH依存性についてネット検索をしてみましたが、どれも難しい論文ばかり(日本語だけでもたくさんある)で、ここで説明できるようなものではなかったです。
さらに、pH依存性が無い(少ない)という論文も見当たらないというか、ひっくるめて強酸の塩について、これが理由だというものはなかったです。
高校の先生でしたら、試験に出る範囲だけを考えて、ひっくるめてエイヤ!で教えてしまうかもしれません。
が、溶解する現象は化学を勉強した者としては難しい現象だと思うので、こんなものだと覚えておいた方が良いように感じます。
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