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古文についてです。
「ごとし」の連用形にごとくなり、と、ごとくに、があります。ごとくなりを使うときはどんなとき?ごとくにを使うときはどんなとき? 教えてください

A 回答 (4件)

ごとくなり【如くなり】


《助動詞・ナリ活用型》《接続》
活用語の連体形や助詞「の」「が」に付く。活用形
〔比況〕…(の)ようだ。
《徒然草・七四》 「蟻(アリ)のごとくに集まりて、東西に急ぎ、南北に走(ワシ)る」
《訳》
蟻のように集まって、東に西に(と)急ぎ、南に北に(と)走る。
《参考》
比況の助動詞「ごとし」の連用形「ごとく」に断定の助動詞「なり」がつき一語化したもの。「ごとく+なり」で連語とする説もある。
【学研古語辞典 】

です。■
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この回答へのお礼

で、「ごとくに」はどういうときに使うのでしょうか

お礼日時:2021/03/30 22:09

「ごとし」は簡単に考えれば、(形容詞型活用をする「助動詞」です。

)しかし、そんなに単純では無さそうです。
「日本国語大辞典」によれば、使われ方は複雑です。その記述を引用しておきます。

語誌
(1)直喩的意味を表わす「ごとし」は奈良時代には口語的表現であったが、平安時代になると、漢文訓読の際や訓読文系統の文章に「ごとし」が、和文に「やうなり」が多く用いられるようになった。「ごとし」が和文に用いられるのは、男性の、改まった場合の表現に多い。→よう(様)【一】〔二〕。
(2)語幹「ごと」は連用修飾格や述語格などに用いられた。→ごと(如)。
(3)平安時代の漢文訓読に、未然形「ごとけ」が用いられた。「西大寺本金光明最勝王経平安初期点‐一〇」の「所獲の功徳も亦復是の如(ごとケ)む」、「石山寺本大般涅槃経治安四年点‐八」の「喩へば春の日に萠(も)え牙(きざ)し開敷するが如(ごとケ)む」など。
(4)仮定条件を表わすのに、「ごとくは」とともに「ごとくんば」「ごときんば」の形も用いられた。→ごときんば(如─)・ごとくんば(如─)。
(5)終止形「ごとし」には連用修飾格にたつ特殊な用法があった。「今昔‐七・二五」の「髪・眉皆本の如し生(おひ)ぬ」など。また、連体形「ごとき」は連用修飾格に用いられることがあった。「今昔‐一一・一一」の「是は何(いどこ)より来れる聖人の如此(かくのごと)き走り給ふぞ」など。
(6)平安時代以後に、連用形「ごとく」に「に」のついた形が、連用修飾語に用いられ、また、それに「あり」の接してできた「ごとくなり」が用いられた。「土左‐承平五年一月一一日」の「まことにて名に聞くところ羽根ならばとぶがごとくに都へもがな」、「平家‐六・廻文」の「公卿殿上人多く供奉して、ひとへに女御まゐりの如くにてぞ有ける」など。→ごとくなり(如─)。
(7)用例は少数であるが、「ごとしなり」「ごときなり」の形も用いられた。「今昔‐四・四」の「大王宣旨を下して国の人を集む。遠く近く人集まる事雲の如し也」、「今昔‐一〇・一」の「我が伯父の二生、国王と有りきと云へども、超高の為に被て国を持(たも)つ事不久ず。我亦、然(しか)の如しならむ」、「今昔‐一〇・七」の「形端正にして有様の微妙(めでた)き事世に並び无し、光を放つが如き也」など。
(8)「ごとくあり」の形が漢文訓読などに用いられることがあった。「西大寺本金光明最勝王経平安初期点‐一」の「妙高山王のゴトクアル菩薩、大海深王のゴトクアル菩薩」など。また、後世には「ごとかり」「ごとかる」の類も用いられた。高山樗牛「美的生活を論ず‐六」の「彼等の其の道に就くや烏の塒(ねぐら)に帰るが如かりしのみ」など。
(9)口語でも、文章語的表現、慣用的表現に「ごとく」「ごとき」が用いられることがある。永井荷風「ふらんす物語‐祭の夜がたり」の「女の姿は掻消す如く窓の中に隠れてしまった」、高村光太郎「道程‐秋の祈」の「木の葉の散りしくを見 獣(けだもの)の(きき)として奔(はし)るを見 飛ぶ雲と風に吹かれる庭前の草とを見 かくの如き因果歴々の律を見て こころは強い恩愛を感じ」など。
(10)「ごとし」は他の助動詞と比較して、語幹「ごと」が単独に用いられたり、助詞「の」「が」に付いたりするなどの種々の特徴がある。品詞についても形式形容詞、形容詞的不完全用言とするなど、諸説がある。

 以上のように、様々な使われ方があります。多分回答はこのように複雑になります。
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この回答へのお礼

丁寧にありがとうございます
こんなに書くならリンクを貼ってくれれば良かったのにー。あまり要点が分かりませんでした

お礼日時:2021/03/31 15:41

>>「ごとくに」はどういうときに使うのでしょうか



比況の助動詞「ごとし」の連用形「ごとく」に格助詞「に」が付いたもので、

「土左‐承平五年一月一一日」の「まことにて名に聞くところ羽根ならばとぶがごとくに都へもがな」、「平家‐六・廻文」の「公卿殿上人多く供奉して、ひとへに女御まゐりの如くにてぞ有ける」など。

と挙げられている通りです。■
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なお、「ごとくなり」の「なり」は格助詞「に」+判断辞「あり」の「にあり」の「にあ」の音が熟合したものです。

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