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No.3
- 回答日時:
コレラと虎のことを書かれている回答が既にありますが、コレラは急激な症状で死に至ることから、激しく走る虎のイメージで捉えられました。
しかし狼神がコレラ除けとして信仰されたのは岡山県ローカルの話です。全国的には広がっていません。コレラにかかるとコロリと死ぬことから、虎狼狸(コロリ)と字をあてられ、頭が虎、体が狼、下半身が狸の怪獣として、コレラの化け物の一部として狼が描かれることがありました。コレラ絵というのが残っていて、実際そのように描かれている明治時代の絵があります。(下記URL、左から二番目、上から二番目の絵、「詳しくはこちら」をクリック)コレラ絵
http://www.eisai.co.jp/museum/history/0700/sub01 …
ナマズと地震の関連性は江戸時代の初めに出てきたもので、それ以前の鎌倉時代には、ナマズではなく巨大な龍に日本が取り囲まれていて、龍が動くことで地震が起こると考えられていました。江戸時代にナマズに変わったのは、1855年の安政江戸大地震の時に瓦版屋がナマズの絵を瓦版に載せたことで一気に広まったためです。
ナマズの話は鹿島神宮と香取神宮の古伝から来ています。鹿島神宮のタケミカヅチ神、香取神宮のフツヌシ神の二柱の大神が天照大神の大命を受け、芦原の中つ国を平定し、常陸・下総付近に至りますが、この地方は地震が頻発し、人々は地震を恐れていました。これは地中に大きなナマズが住みつき、荒れ騒いでいるせいだったので、二柱の大神は地中深く石棒(要石)を差し込んで、ナマズの頭尾を押さえて地震を鎮めたと伝わっています。本来、茨城県ローカルな話だったものが、江戸で大地震の起こったタイミングで瓦版に絵が掲載されたことで一気に江戸中に広まって、それが全国に広がったと言えます。
災害を動物に例えるというのは、どこかの地方に何か古い伝承が元々あって、災害が起こったタイミングでその地方出身者などによって伝承に基づいた絵と話が広められることで起こることが多いようです。そしてイメージを掻き立てる絵がないと広まりにくいと言えます。また、災害は多くの場合、動物ではなく妖怪の類と関連づけられました。日常的に大災害が起こるわけではないので、神秘的な力と結び付けられることが多かったのです。ナマズの例にしても神話からでてきたものです。
明治以降は文明開化を合言葉に政府が俗信や迷信、伝承の類を否定的に取り扱い、災害時の行政指導と対立するような祈祷、まじないなどの類は厳しく取り締まられました。従って、古い伝承に基づいて動物を災害に例える話が全国的に広まることはなくなっていきます。迷信が信じられていたような因習的な風習が残る地方では、明治以降でも、そういう事例があったかもしれませんが、少なくとも全国的に広まることはなくなっています。西欧流の科学的な考え方が広まるにつれて、民衆の間でも、そういう話は信じられなくなっていきます。
No.2
- 回答日時:
ナマズが地震、というのは五行思想に基づいていたはずです。
五行思想では全てのものを五行のいずれかに当てはめますが、動物もそうで、土の気は中心であり人などの肌のような外皮を持つ生物ということで、ナマズもここに入れられます(勝手に当てはめているだけなので、入らないこともw)。ちなみに朱雀・白虎・玄武・青龍と、それぞれの気の代表的な動物の姿です。ここから、ナマズが暴れると地震になる、という連想ができたようで、それでナマズ絵なわけです。
ただ、よく調べていないのですが、そのナマズ=地震という考えは日本のものらしく、しかも戦国時代ごろに出来たという話を聞きました。戦国時代というと天正地震が有名ですが、たしかこの時の絵にナマズ初登場だとかなんとか。
そのようなわけで、地震をナマズに例えたのではなく、そのようなものという一般認識があったからナマズの絵が書かれたのだと思います。
No.1
- 回答日時:
お尋ねの主旨からはずれるかもしれませんが、
幕末から明治にかけてコレラが流行します。
当時は漢字で「虎列剌」とか「虎列拉」などと書いたようで、「虎」の字があることからコレラは虎に例えられたようです。
誰が言い始めたのかは知りませんが「虎より強いのは狼」との俗信があって、コレラ封じには狼、ということになり狼を祀る神様が信仰されました。例えば岡山県高梁市にある木野山神社。
http://www.raifuku.net/special/wolf/map/area/chu …
この神社、本来は水の神様のようで、高寵神(たかおかみ)、闇寵神(くらおかみ)といった神様を祀っています。この「おかみ」が狼に転訛したのではないでしょうか。
あちこちに分祀され、現在でも町を歩いていると街角に小さな木野山様を見かけます。「虎」はよほど恐れられたのでしょうね。
https://ameblo.jp/ks57971104/entry-12623001162.h …
今でも持ち回りで移動式の木野山様を祀っている地域もあります。
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