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理想気体の場合は内部エネルギーが直接温度変化と結びついていると教わったのですが、これは何故ですか。

A 回答 (4件)

ご存知のように、熱とは分子の運動の激しさ(運動エネルギー)です。

分子は絶えず振動していて、その運動の激しさの度合いが温度です。
今、理想気体が満たされた密閉容器を想定しましょう。気体分子は絶えず壁に衝突しています。話を単純化するため、断熱状態を仮定しましょう。
理想気体の場合、その分子は完全弾性衝突するので、衝突の前後で運動エネルギーは保持され、内部エネルギーは保持されます。したがって、内部エネルギーは内部温度と忠実に結びついていることになります。

一方、実際の気体分子は非弾性衝突しますから、運動エネルギーが変化して壁はそれを受け取ります。したがって、内部エネルギー変化が内部温度変化と外部エネルギー変化に分散します。話が複雑になります。

まあ断熱膨張などを考えてみますと、理想気体の場合でも内部からピストンが押され、内部エネルギーは減少するわけですが、ご質問の件は常に成り立つ法則というより、完全弾性衝突と非弾性衝突の違いを端的に言ったものではないでしょうか。実在気体の場合は、膨張しなくても、容器をくるんで断熱していても、気体分子が容器壁にエネルギーを与えてしまうわけです。
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この回答へのお礼

詳しい説明ありがとうございます。勉強になりました。

お礼日時:2022/10/01 14:44

内部エネルギーをすべて述べることは難しいが、


①各分子の運動エネルギーの総和
②量子エネルギー
③電磁エネルギー
④化学結合エネルギー
などが含まれる。これに
⑤分子間力
⑥電磁気力
⑦水素結合力
なども考慮すれば、さらに要素は増えてゆく。

このうち温度に直結するのは①だけ。
他のエネルギーはすべてノイズになる。
ノイズも含むそれらすべてを考えると方程式が無駄に複雑になるし、そういう複雑な方程式は「解を導けない」という宿命を持つ。

思考のコストが極めて悪いのである。

なので、物性そのものを知りたいときは、できるだけ単純なモデルを構築しその中で因果関係を見出した方が近道になる。
ノイズの影響はそこから項を増やしたりして演繹していけばよい。

以上の事情から生み出された概念(モデル)だからである。
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内部エネルギーは、運動エネルギー・位置エネルギーのように容易に観測・測定なエネルギーとは違い、知覚することが難しい、原子・分子の世界からしか捉えることができないエネルギー(ミクロなエネルギー)です。


内部エネルギーは、分子の運動によって決まるエネルギーで、外部の様子は式には関わってきません。
分子の運動は分子のボルツマン定数と温度により決まりますので、温度と内部エネルギーは直接結びついていると言えます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。理解できました。

お礼日時:2022/10/01 14:43

温度自体がエネルギー(熱量)なのです。

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