集合写真、どこに映る?

ヤフーニュースの“史上最重量の元素「オガネソン」と、理論上の上限値「ウンセプトトリウム」”を読みました。そこには、
“1922年にボーアは、原子番号118番の元素が、周期表で7つ目の貴ガスだろうと記しています。
ただしこの時代には、元素を人工的に合成する方法は、知られていませんでした。

1965年には、ドイツの核化学者のグローセが、118番の元素の性質に関して、予測する論文を発表しています。
だいたいこの時期から、次々と人工元素が合成されていき、2002年に初めてオガネソンが合成されました。”
と書かれていました。

まず一つ目の質問ですが、1922年のころは原子番号92のウランまでしか元素はないはずですが、その時、原子番号93から118までの元素が存在可能であることが予想できていたのですか?また、93から118までの元素の性質も予想できていたのですか?
二つ目の質問ですが、1965年から人工的に元素が作られていったとありますが、1965年の時点で、筑波大学にあるような巨大な加速器が、どこかの国で造られたのですか?

質問者からの補足コメント

  • これ、でも、めんどくさいこと言うてすみませんけど、陽子数が104個ならば、予想するつもりがなくてもアクチノイドの右隣に置くしかありませんよね?

    No.6の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2024/09/24 19:29
  • 勉強になりました。ありがとうございました。

      補足日時:2024/10/01 09:50

A 回答 (9件)

一つ目の質問の前半ですが、そもそも「元素は原子番号92番までしか存在しない」と考えられた事はないはずです。

92番までしか存在しないと言うのはあくまでも「天然には存在しない(まだ見つかっていない)」と言うだけであって、93番以降の元素の存在そのものを否定する理論などと言ったものは聞いた事がありません。なので「存在しない理由がないなら存在可能」と考えるのは科学の常識だと思います。

そして後半の「93番から118番の元素の性質も予想できていたのか」についてですが、少なくとも118番が希ガスであろうと言う事なら中学生でも予想できます。92番までの周期表で希ガスがどの位置に来るかは分かっていますし、ランタノイドとされる元素の個数も分かっているわけですから、アクチノイド(と現在呼ばれているもの)がランタノイドと同じ個数なら希ガスとなる元素が何番になるかは周期表から簡単に予想できます。

二つ目の質問ですが、初めて人工的に合成された元素である43番のテクネチウムは1936年にサイクロトロンを使って合成されたそうです。なので元素を合成できる程度の加速器なら普通にできていてもおかしくはないでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
たいへん勉強になります。

なるほど、周期表の一番はじの縦の列は希ガスですからね。118は希ガスと予想できますね。

なるほど、92番以降は、天然ではまだ見つかっていないということでしたか。ならば宇宙のどっかでは天然のがあるかもしれませんね。
ランタノイドとアクチノイドが同じ個数とは限らなかった気もしますが、まあ、そこまでうかがうのはやめておきます。

ネットでサイクロトロンを調べてみると、スケールがわかりませんね。たぶん、ジンギスカンやる鍋くらいなんでしょうね。

いやはや、あなたの学力には驚かされます。
ほんまにありがとうございます。

お礼日時:2024/09/20 10:55

メンデレーエフの周期表が手元にないので記憶だけですが「初期の頃の周期表は中性子の数によって狂わされていた」と言った事はなかったはずです。

先にも書いたようにメンデレーエフは周期表を作るに当たって単純に原子量の順番に並べたのではなくて周期律を示すように一部の元素については並べる順番を変えています。なので(記憶に間違いなければ)メンデレーエフが提唱した周期表は基本的には今日のものと全く同じです。違いと言えば当時未発見だった元素の欄を空欄にした事と、当時は元素と考えられていたジジミウムを元素として扱っていた事ぐらいだったと思います。
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この回答へのお礼

メンデレーエフは150年前の人のようですね。そんな昔に元素を研究していたなんてすごいですね。元素は小さいですから。
わからへんとこを空欄にしたり、一部の元素の並べる順番を変えたりと、臨機応変に対応するとはつわ者ですね。150年前ですから天才なんでしょう。

周期は、中性子の数程度ではブレへんということなんでしょうね。



勉強になります。ほんまにありがとうございます。

お礼日時:2024/09/29 10:08

ちなみに周期表は元々は(その元素の)陽子の数ではなくて原子量(≒質量)の順番に並べる事によって見出されました。

ただし周期律を表すには場合によっては軽い元素の方を重い元素より後に並べる必要がありましたが、とにかく「原子量を基準に並べる」と言う原則だったのは間違いありません。

そして原子番号とは元々は周期表における元素に付与した単なる通し番号に過ぎず、今日考えられているような「原子核における陽電荷の大きさ(=陽子数)」と言った物理的意味は一切ありませんでした。その後モーズリーの法則の発見等によって原子番号の物理的な意味が明らかになって行くわけです。
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この回答へのお礼

そうでしたか、初めは原子量でしたか。
周期表は、いろんな試行錯誤をして、進化していったんですね。

原子量は質量数とほぼ同じでありつつ、質量数は原子核の質量なんですね。そして原子核の質量は陽子数+中性子数なんですね。すると、

原子量≒質量数=原子核の質量=陽子数+中性子数 

なんですね。
要するに初期のころの周期表は、中性子数により狂わされていたのですね。中性子数は陽子数とほぼ同じではあるけれど、微妙に違う。全く同じならば今のと変わらない周期表になったんでしょうけど。解明されぬよう、神が中性子でややこしくしたんでしょうかね?


勉強になります。ほんまにありがとうございます。

お礼日時:2024/09/26 02:47

補足に書かれた「陽子数が104個ならばアクチノイドの右隣に」ですが、必ずしもそうなるとは限りません。

そうならない可能性も一応あり得ます。早い話、周期表では4番ベリリウムの右隣には元素はありません。12番マグネシウムも同様です。

それからお礼コメントにあった「どの列についても縦の列は似ているはず」と言うのは(周期表の成立の過程から言えば)話は逆で、むしろ似ている元素が縦に並ぶように周期表の枠を作っているわけです。なので前述のように「ベリリウムの右隣には元素はない」と言った事も起こり得るわけです。
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この回答へのお礼

そうですか。陽子の数の通りに並べればおのづとああなるというものではないんですね。ネットのどこかに周期表が苦労の末にできたというようなことが書かれていましたが、周期表が簡単にできたものではないというのがfinalbentoさんのお話でわかりますね。

いやはや、あなたの学力にはほんまに驚かされます。

周期表のことがさらによくわかり、ありがたいです。
おもろいです。

ほんまにありがとうございます。

お礼日時:2024/09/24 22:20

他の方へのお礼コメントにあった「104から118まではどのような性質なのか、予想できたのですか?」についてですが「予想できた」と言うよりは「周期表を信用して予想した」と言うべきです。



そもそも104番をアクチノイドの右隣に置いたと言う事自体が「性質を予想している」と言う事になります。その枠の上にはチタンやジルコニウムがあるわけですから、104番元素を周期表のその場所に書いたと言う事は「チタンやジルコニウムと似た性質を持つ」と予想した事になります。
この回答への補足あり
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
私もかつては周期表について習ったのですが、もう学校を卒業して何十年もたっているので忘れてしまいました。
なるほど、はじの縦の列が希ガスであったように、どの列についても、縦の列は似ているはずなのですね。

ありがとうございます、また周期表のことがわかってきてありがたいです。
亜鉛、カドミウム、水銀の列は、亜鉛は毒ではありませんが他は毒なんで、コベルにシウムは毒である可能性があるというわけですね。
フッ素、塩素、臭素の列は、どれもかなりの毒なんで、テネシンも猛毒なんでしょうね。

勉強になります。ほんまにありがとうございます。

お礼日時:2024/09/24 14:59

ランタノイドとアクチノイドについて.



周期表をメンデレーエフが提案した当時には「ランタノイド」「アクチノイド」という概念自体がなかったので, 個々の元素をそれなりな位置に放り込んでいた (例えば U なら酸素などと同じ 6族). 後に「元素の化学的性質が電子配置で決まる」ことがわかり, また詳細な電子配置がわかるようになったことで「ランタノイド」「アクチノイド」という分類をするようになった (なお「ランタノイド」なのか「ランタニド」なのか, という問題はある). 電子配置を見れば, ランタノイドとアクチノイドは同数あるはずなんだよね.

あと「周期表をてがかりにした」というのがメンデレーエフの「すごい」ところでもある. メンデレーエフ以前にも同じようなことを考えた人も (1人でなく) いるんだけど, メンデレーエフは単に並べるだけでなくそこから「ここには未知の元素があって, それはこのような性質を持っているはずだ」と予言している. でその予言が的中していたことで, メンデレーエフと周期表がつながるようになったわけだ.
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この回答へのお礼

勉強になります。

Uを6族に放り込んでいた表は、未完成であり、間違っていたというわけですね。
周期表が完成するのも、めっちゃ大変やったんかもしれませんね。


メンデレーエフの周期表は、元素の予言書であった。といえそうですね。




何度も教えてくださいまして、ありがとうございます。

お礼日時:2024/09/22 11:46

今回のお礼コメントに対して少しだけ。



書かれていたように「ランタノイドとアクチノイドが同じ個数とは限らない」と言う可能性はもちろんあり得る事でした。しかしながら一方で「周期表が示す周期がまだ成り立つならランタノイドとアクチノイドは同じ個数のはず」と言う予想もまた可能ですし、そもそもそちらの方が予想としては自然なものです(「そうなっていない」と考えなければならない理由はないので)。なので周期表を信用して「118番は希ガス」と予想するのは極めて自然です。
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この回答へのお礼

すごいですね!
おもろいです!
周期表をてがかりにしたということですね。周期表が説明書とか、旅するための地図となったんですね。

「ランタノイドとアクチノイドが同じ個数とは限らない」という私の疑問が、まんざらナンセンスではなかったとは驚きです。


勉強になります。
詳しく教えてくださいまして、ほんまにありがとうございます。

お礼日時:2024/09/21 11:55

超ウラン元素の性質が予想できたかどうかについては「単純な予想なら可能」といえる. 少なくとも周期表の構造上 118 までは化学的性質はわかるし (そして当ったものもある), いくつかのものについては例えば密度も予測できるはず. もちろん密度を実測できるほどの量が作れるかどうかは疑問だから, 予測できても「だから?」っていわれると困りそう.



2つ目の質問については, 初期の元素合成実験はエネルギーがそれほど必要でないから小規模な施設でもできる. 例えば, Cm の合成では
Pu + α → Cm
という形式だけど, Og では
Cf + Ca → Og
という形で作っているために, エネルギー障壁が高くなり従ってより巨大な施設が必要になる.
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この回答へのお礼

そういえばかつて研究者は、アクチノイドがどのような性質かを推測するとき、アクチノイドのなかにウランがあるから、アクチノイドはみな、ウランに似た性質やろなと考え、アクチノイドは放射性元素であると考えたのではないでしょうか?
でも、アクチノイドは103で終わりますよね?とすると104から118まではどのような性質なのか、予想できたのですか?不明なのではないですか?118が希ガスであることだけは予想できますが。


人工元素にもいろいろあるんですね。原子番号が若ければ、ジンギスカン鍋くらいの大きさの機械で作れるけれど、118にもなると、町一丁目分くらいの大きさの機械でなければ作られへんのですね。でもこれから、筑波大学くらいの大きさの加速器で人工元素を作る必要があるんでしょうかね?作ってもすぐに消滅してしまうんでは、その元素に使いみちはないでしょうから。
でもこれからに関してはともかく、これまでの実験で陽子数の限界を見極めたのですから、このうえない実験結果を得たといえるのではないでしょうか?
元素についてのみではありますが、神の力の限界を見極めたのですから。


ありがとうございます。

お礼日時:2024/09/22 11:29

>1922年のころは原子番号92のウランまでしか元素はないはずですが、その時、原子番号93から118までの元素が存在可能であることが予想できていたのですか?



元素の周期表を見れば
・第6列に原子番号 55~86 の32種(セシウム~ラドン)
がありますから
・第7列に原子番号 87~118 の32種
がありそう(あり得る)ということは予想できたのでしょうね。

おそらく、その頃は
「原子番号 93 以上の元素は、自然界には存在しない」
ということではなく
「原子番号 93 以上の元素は、まだ見つかっていない」
というとらえ方だったのだと思います。

>また、93から118までの元素の性質も予想できていたのですか?

「元素の周期表」から予想できていたと思います。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%91%A8%E6%9C%9F …

>1965年から人工的に元素が作られていったとありますが、1965年の時点で、筑波大学にあるような巨大な加速器が、どこかの国で造られたのですか?

加速器は、いろいろなタイプのものが結構古くからる作られています。
たとえば、サイクロトロンは1931年に考案されて1934年に特許が取得されており、コッククロフト・ウォルトン型加速器は1932年に作られています。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4 …
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%83 …

1940年代の原爆製造マンハッタン計画では、長崎型のプルトニウム原爆が製造されました。
プルトニウムは「原子番号 94」の人工元素で、自然界のウラン238が中性子を吸収して生成することが知られていました。
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この回答へのお礼

人工元素を作るうえで、118を作るというのは目標やったんかもしれませんね。118は希ガスですから、なんとか118までは作りたい、という思いやったんやないでしょうか。
でも、92のウラン以降は、たぶんすべて放射性の元素でしょうから、それぞれの放射性元素にどれだけ違いや個性があるんでしょうかね。ぜんぶウランとたいして変わらないような気がするのですが。
118は、作ってもコンマ何秒しか存在しないそうなんで、もはや元素は出尽くしたと考えていいと思いますが、宇宙の限り(限界)が見えてしまったようで残念です。
けれど最近、ダークマターやダークエネルギーが現れてくれて、まだまだ宇宙を楽しめそうで嬉しいですね。



ありがとうございます。

お礼日時:2024/09/21 11:42

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