
随分前から気になっていました。ピタゴラス音律という数学的なところから12音階が決まったという1オクターブのルーツは理解できたのですが、その12音のうち白鍵が7つで黒鍵を5つにして、7音にだけ名前(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ)をつけ、5音は名もつけず#♭とし黒鍵においやったのは深い訳があると思うんです。しかし明確な答えを聞いたことがないのです。
どういったことが考えられるのでしょうか?

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A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
No.2 の G-20 さんは、音楽に関する深い知識で回答されるので、とても参考になります。
G-20 さんの説明の中にないものとして、ヨーロッパ中世の教会の中で歌われていた「旋法」というものがあると思います。
ピタゴラス音律などが「ハーモニー」から定められた音高であるのに対し、「旋法」(教会旋法)は、それらをどう並べるかというものです。(絶対音高ではなく、相対的な並べ方)
下記のように、どの音から始めるかによっていろいろな旋法が使われました。
↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%99%E4%BC%9A …
https://www.senzoku-online.jp/theory/classic/12/ …
この旋法のさらにルーツになるものに、古代ギリシャの「テトラコード」(テトラコルド)というものがあるようです。
4本の弦の竪琴で、両端の弦を完全4度としたときに、間の2本の弦の音程のとり方です。(これも絶対音高ではなく、相対的な並べ方)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%88 …
https://www.mie238f.com/entry/2020/03/18/120000
こういったものが、あちこちの地域でローカルに変化・組織化されて行ったのだと思いますが、その中で、強固な「教会組織」を持つローマ・カトリックの「教会旋法」が、標準的な規範としてヨーロッパ中に広がったのでしょうね。
その「旋法」だけを演奏するのであれば、鍵盤の「白鍵」だけで事足りますが、「何の音から始めて、どの旋法にするか」の自由度を確保するには、どの半音も出せる「黒鍵」が必要になります。
楽器は「鍵盤楽器」だけでなく、竪琴やギターやヴァイオリンなどの弦楽器、笛やラッパの管楽器などもあるので、様々な楽器との関係からも「すべての半音」のニーズが出て来たのでしょう。
なお、交通が発達していない17世紀ごろまでは、楽器の「全体音高」は地域によってかなり異なっていたようです。
現在の A=440 Hz の「国際基準」は、何と 1939年に制定された、ごく新しい話です。(もっとも、それ以前の1885年に、オーストリア政府が A=435 Hz を推奨していたという経緯もあるようですが、いずれにせよ歴史的には日本の明治以降の新しい話です。バロック時代には A=415 Hz ぐらいだったようです)
↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/A440
現在の鍵盤も、突然誰かが発明したわけではなく、そういった歴史的な経緯の奏で、自然発生的・試行錯誤的にいろいろなものが作られ、それが淘汰されていく中で出来上がって行ったものだと思います。
ちなみに、バッハなどのバロック時代の鍵盤は、白(象牙など)と黒(黒檀などの木)の価格や供給量から、現在のものとは白黒が逆だったようです。
↓
https://lafare.jp/blogs/cembalo/
https://seiko-music.net/2021/06/21/j-s-bach%E3%8 …
No.4
- 回答日時:
No1です。
以前、図書館で借りてとても面白く分かりやすかったので購入した本ですがおすすめです。機会があればぜひご一読を…
西洋音楽史「クラシック」の黄昏 (中公新書 1816)
岡田 暁生 (著)
是非読んでみたい。色々アマゾンで買って読んでみたけどイマイチ私の疑問の解決には至らなかったのです。(近づきましたけど)
この本には最初は何音(3とか5)でそれから音数が増えて7音になり、音名が付けられ、そして7音は白鍵に5音は黒鍵になっていき、ピタゴラス音律と合致することになるといったストーリーを解く謎の解明はできますでしょうか?
私はそれが一番の理由で調べてる(含む質問も)のです。
プラスなんかこれならわかるって資料あったらお願いします。
No.3
- 回答日時:
これまでよくこういう音階に関する質問を目にしてきましたが、皆さん音楽史全体の俯瞰ができていないため、発想の順番が逆になっていることが多いです。
例えば、ハ長調の音階はなぜ「A」で始まらないのか、という質問をよく見かけますが、これは、現代の音楽理論ではハ長調を基本の音階として理論の説明の最初に使っているからそう疑問が出てくるのでしょう。しかし、ABCという音名を使うようになったのは、まだ「ハ長調」などという概念が存在していない時代で、それは基本の音階でもなかったわけです。なので、質問の前提が間違っていることになります。
ピタゴラスの話はあくまでも数学的な音響学の話です。最初から12音の音階があって5つの半音を追いやったわけではなく、ギリシャ時代の実際の音楽には半音階は使われません。半音程は「ミ―ファ」と「シ―ド」の2か所に現れるだけです。世界の多くの国の古い音楽は5音音階(ペンタトニック)のような素朴な音階でできていますが、古代ギリシャでも、実際の音楽は5音音階から7音へと発展していきます。そこにABCDEFGという音名があてがわれます。半音階の概念が登場するのはずっと後、中世以降です。
ドレミという音名の由来になった「聖ヨハネ賛歌」という中世の曲もドレミファソラの6音しか使っておらず「シ」の音はありませんでした。「シ」という音名は少しあとになってから考案されたものです。
7音の音階を使うようになったとき、最初に起きた問題は「ファ―シ」という3全音(増4度)で、この音程を嫌ったために、それを避けるために「シ」を半音下げるということが行われました。オルガンのような鍵盤楽器がまだ使用されていない、声楽だけの時代の話です。半音下げた「シ」にも特別な音名は無かったのですが、やはり書き分ける必要が出てきて、半音下げた「シ」を「やわらかいシ」として通常の字体の「b」で表し、高い方の元の「シ」を「硬いシ」として、「b」の文字を角ばらせた特殊な字体で記すようになります。手書きの時代はそれでよかったのですが、印刷技術の発明後、角ばった「b」の活字はないので、見た目が似ている「h」の活字で代用しました。これがドイツ音名の「H」の由来のもっとも一般的な説です(実際、手書き時代の角ばった「b」を見ると、うっかり「h」と読み間違えそうになります)。なので「シ♭」の導入は鍵盤楽器とは直接関係ありません。
器楽が発達して半音が使われるようになっても、鍵盤楽器の場合、現代のような平均律の調律法がまだなかった時代は、半音を使ってもいろいろな調が演奏できたわけではありません。ハ長調を基本に純正調で調律した場合、「シ♭」を使ってヘ長調、「ファ♯」を追加してト長調ぐらいなら響きはそれほど濁らないので、そうした半音から先に追加されていったと考えられます。
つまり、「ABCDEFG」にしろ「ドレミファソラシ」にしろ、7音音階が先だったからそうなっているので、12音から7音を選んだのではなく、7音から12音に増えたというのが実践的な音楽上の発展の順序です。様々な調律法の発明で半音階が自由に使えるようになってから、ドイツ語のCisやDesといった半音名も考案されていきます。
わかりやすい解説回答ありがとうございます。
ピタゴラスが偉大過ぎて12音のピタゴラス音律の発見から考えてしまったので、7音+5音を解明してみたくなったんだと自覚しました。
バッハ以前から読み解かないといけない。
そうすると、最初の数音はなにからきて、どう変化(追加)していったが分かる音楽理論を論じた解説をみれば、音楽の歴史書になるか? 謎は解明できるってことですかね。
基本は自然音の川の音、風の音、雷といったものから美しい音を感じ、人の声を加え、楽器の元を参加させていったということですよね。
楽器は何が原点的なものだったかがわかれば、最初の3音とか4音とかでてくると感じました。
そんな基本を語ってくれる教科書になるような本ってありますか。読みたい、知りたい、感じたい。
No.2
- 回答日時:
ピアノの先祖はオルガンです。
パイプに空気を流して音を鳴らすという仕組みです。
オルガンは紀元前からあるようですが、どうやら大昔のオルガンには黒鍵がなかったようです。
10世紀以降に一音ずつ増えていったようです。
https://ameblo.jp/047825/entry-11397889282.html
ピアノが発明されたのは18世紀だそうです。
このことから、そもそもオルガンはABCDEFGの7音しかなかったが、もうちょっと音がほしいと考えた人が黒鍵を増やしたから、シャープやフラットという形で表現するようになったのでしょう。
その当時のことを予想すると、AとBの間に1音増やしたオルガンというのは、世界に一つしか無いオルガンでしか無く、それが2つ3つと増えていったことが考えられます。
それなのに、その少数のオルガンに合わせて、AとBの間の音をこれからはBとし、BをC、CをDとして、これからは新しい音階ABCDEFGHを使おう!というのはなかなかハードルが高い話です。
また、そんなことをすれば今までの楽譜すべてを捨て去ることになります。
かといって、AHBCDEFGとするのもなにかおかしな感じがします。
結果、5音増えても名前はつけられず、それが常識になってしまったのではないでしょうか。
回答ありがとうございます。オルガン基準は新発見です。
オルガンには、
>七つの白鍵に五つの黒鍵。
>1オクターブはこの12個の鍵盤で成り立っていますが、黒鍵の誕生は五つ同時ではありません。
>まず最初にできたのがシ♭です。
>10世紀頃のオルガンにはすでに、このシ♭がありました。
>その後、ファ♯、ミ♭、ド♯、ソ♯という順で誕生。
オルガンの最初は7音しかなかったという理解でいいのでしょうか?
演奏していくうちに「シ♭」が足りないので追加で欲しいとなっていったのか? 納得の進展。
その最初の7音はどう決めたのかが、私の最初の疑問です。ピタゴラスは12音をみつけだしたのでしょうが、ABCDEFGを選んだのはいい音だからですかね。数学的とか発見順とか他楽器も含めて美しい音だからといった理由あるような気がするのですが……
No.1
- 回答日時:
質問を2つに分けて考えてみました。
シャープとフラットの音に名前がなく、黒鍵に追いやられているはなぜか?
と言うことですよね?
→シャープとフラットの音に名前がない(1)
→黒鍵と白鍵の並びの形について(2)
(1)について
日本語ではド、ドシャープ、レ、レシャープ… と読みますが
国によって違うようです。英語は日本語と同じですが
ドイツ語やオランダ語では12音全てに名前があります(1音節で発音できる)。
例えば
ドはC(ツェー)、ド#はCis(ツィス)、ド♭はCes(ツェス)
(wikiより)
ちなみに上記は音の高さを絶対的に表す音名についてですが、相対的にドレミで表す音階名(移動ド唱法)では「ヒフミ唱法」というのが日本にあったそうですが定着しなかったようです。
他にも西塚智光 (1939-) による1音に1つの音名を当てた「ド デ レ リ ミ ファ フィ ソ サ ラ チ シ」もあるみたいですが、あまり普及していないですね…残念です。あったら便利なのになーと私も思います。
(2)について
まずドレミファソラシドのそれぞれの音の距離は
全音-全音-半音-全音-全音-全音-半音 です。
この音の並びを聞いたときに、いわゆるドレミファソラシドと人は認識します。そのことを踏まえて、ですが。
「7つの白鍵+5つの黒鍵」で鍵盤が並んでいるのは、その塊がオクターブとして見てわかりやすく、感覚的に弾きやすくするためのようです。
12音それぞれの音の距離は等しいので、ずらりと88鍵を並べても良いのでしょうが、そうすると1番低い音と1番高い音の距離が長くてとても弾きにくいです。鍵盤を細くして全体の長さを短くしたら打鍵がしにくいです。
あと、黒鍵を2つと3つの塊にして交互に置くことで、弾くときに「感覚的に」分かりやすいから、とのこと。
確かに。
弾きやすいように合理的に考えられた結果が今の形になったようです。
https://harmonia-library.com/clavier/piano/reaso …
https://www.quora.com/Why-is-the-piano-keyboard- …
説明になっているか分かりませんが、自分なりの理解です。
ご参考までに…
音楽の仕組みは不思議で美しく、難解で魅了されますよね。
理解しやすいように説明していただきありがとうございます。
引用のホームページも参考になります。
>ピアノ(または他の鍵盤楽器)のすべての白鍵で演奏されるCメジャースケールに基本的に「最適化」されている
>ハ長調で演奏されるシンプルな曲は、白鍵(つまりナチュラル)のみで演奏される傾向があります。
>黒鍵が不揃いなのは、西洋音楽は12音ですが、7音階を好むからです。
>5度圏を見てみましょう。
この辺あたりを(5度圏はよく判っていない)完全理解のために勉強しないといけないなと考えています。
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