
ドラッグストア勤務の薬剤師です。
先日お客様から、
「バッテリーの電解液が手や衣服についた場合、
重曹や生石灰で洗浄すれば中和できるので、
皮膚や繊維が傷まないらしいのだが、本当か?」
というご質問を受けました。
電解液そのものの廃棄に重曹を使うことは聞いた事があったのですが…。
そこで、
1.実際手や服についてしまってからの中和は果たして効果があるのでしょうか?
ガソリンスタンドに勤務していた後輩にも聞いたところ、
「中和より流水で洗浄が先」と言われ、私もそう思っていたのですが…。
2.お客様曰く、
「入浴剤のバブのように、水に溶かすと発泡する錠剤」らしいのですが、
カー用品などでそういう商品が市販されているのでしょうか?
3.生石灰は急激に吸湿すると危険だったように思うのですが、
強酸の中和剤として利用することはあるのでしょうか?
以上、長々とすみませんがよろしくお願い致します。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
カー用品は判らないので、1と3のみです。
1、手や衣類に付着したとしても、硫酸が皮膚や繊維と全部反応してしまう前に、過剰の硫酸を処理してしまうという意味で有効です。
ただし、実際には、すぐ手元になければ、取りに行ったりするよりは手元の大過剰の水で流してしまう方が反応する時間を与えない結果になるので有効な場合が殆どです。
こういった方法が有効なのは、そういう場合に備えて、手元に希重曹水などを用意していた場合に限られます。
3、そのとおりです。
生石灰は水と反応して発熱し、大変危険な物質です。
おそらく消石灰の間違えでしょう。
実際に硫酸の処理に使うには、炭酸カルシウムの方が反応が穏やかで安全です。
消石灰はかなり発熱します。
ただ、石灰系の処理剤を使うと、硫酸カルシウムで真っ白になり、後の掃除が大変です。
多量の硫酸の処理に準備された場所で使う分には炭酸カルシウムか石灰石が一番手軽で安全でしょう。
そうですよね。
学生時代にも「まず洗え」と言われてましたので、
聞かれたときには本当に焦りました(笑)。
お客様にも無事アドバイスをすませることができました。
本当にありがとうございました!
No.5
- 回答日時:
硫酸は、一度服につくと、それがついている間に服と反応しているので何を付けても痛んでしまっていると思います。
石灰をつけたら余計服がいたむのではないでしょうか。消石灰(生石灰)を中和剤として使用するのは、硫酸が大量にこぼれたときのみだと思いますが…
通常は重曹だと思います…。
2については存じておりません。すいません。
希硫酸が手についたときは、手元に重曹があればそれをつけてから、大量の水で流すべきだと思いますが、手元に重曹がなければ大量の水のみで流す方がいいと思います。
また、ご存知かと思われますが希硫酸の場合、放置しておくと水がとんで濃硫酸になりますからその濃硫酸を水で流す時は、発熱などの危険があるため、なるべく中和してから流した方がいい気はします。大量についていなければやはり重曹でいいと思います。
私が濃硫酸を手に付けてしまったときは、重曹を手にまぶしてから、大量の水で流しました(発熱を抑えるため)。
回答になってなくてすいません。
やはりまずは洗浄で良かったのですね(安心)。
濃硫酸のところまでは頭に入っていなかったので
お客様へのアドバイスで大変役に立ちました。
本当にありがとうございました。

No.4
- 回答日時:
希硫酸が手に着いたぐらいであわてる必要はまったくありません。
すぐに水でよく洗い流せば十分です。手に着いた程度の希硫酸による発熱は極めてわずかであり、その熱で火傷することはあり得ないと思います。重曹を使う必要はまったくありません。
ましてや、生石灰に至っては使わない方が良いでしょう。ご指摘のように、生石灰による発熱や、アルカリの害の方が心配です。
衣服に付いた場合には、できるだけ早く大量の水で洗い流すのがよいでしょう。重曹などを入れれば効果があるかもしれません。
ただし、木綿の衣類などでは穴があいてしまうかもしれません。硫酸の濃度にもよるでしょうが、付いた時点でほぼ手遅れと言っても良いと思います。時間がたてばほぼ確実に穴があきます。
他の繊維であれば少しはましだと思います。
ものによっては、生石灰を加えると変色する可能性もあると思いますし、アルカリが残留する可能性もありますのでお勧めできません。
お客様に確認してみたところ、
生石灰はどうも勘違いの可能性が高いようでした。
とりあえず下手に中和はせずに
洗浄をしっかりしてくださいということで話はまとまりました。
ご回答、本当にありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
今まで取り扱ってきての経験論が主になりますが・・・
1.洗浄の方が先です。実際問題、とりきれなくてぼろぼろになり、穴が空いてしまうのが実感です。それなしの中和は、中和点もはっきりしない場合が多く、発熱もあって更に危険だと思います。こんな場合、pHを測定しながらなんてまず考えられないし、アルカリによる損傷も無視できません。
2.水に溶かして発泡するためには、炭酸塩と酸が同居していて、水が加わって反応が始まる条件ができていなくてはなりません。バブの原料にコハク酸と炭酸水素ナトリウムが表示してあると思います。「ない」という証明にはなりませんが、中和剤を水に溶かして発泡するのは全く意味がないと思います。電解液に加えてガスが出るのはある可能性がありますが、電解液と中和する当量の炭酸塩量をどう設定するのか、理解に苦しみます。
3.生石灰は水と反応して激しく発熱し、消石灰に変わります。中和剤として利用するには非常に危険なものだと思います。私なら、状況次第ですが、苛性ソーダをまず最右翼として考えると思います。
詳しいご回答をありがとうございました。
中和剤に関してはお客様からの情報も曖昧で、
確認してみると勘違いの可能性が高いようでした。
発泡する中和剤というのもどこで調べてこられたのか…(笑)
本当にありがとうございました!
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