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お手上げです。誰か解いて下さい。お願いします。

1.まず、オーナーマネージャーのみからなる企業を考える。生産される価値は労働時間eに比例し、これを所得yとしてすべて受け取るとする(y=10e)。彼の効用uはこの所得yと余暇x(総時間24時間から労働時間eを差し引いたもの)から定まるが、ここではその関数型をu≡xyとする。彼の効用を最大にする労働時間およびそのときの効用水準はどれほどか。
 次に、二人企業では、各人が生産する価値が12eとなるが、両者の効用関数はu≡xyのままとする。総効用を最大化する理想的な共同企業、生産された価値を二分するパートナーシップ企業、固定報酬をエージェントに支払うプリンシパル・エージェント企業の3つの場合について、各人の労働時間と効用水準がどうなるかを分析せよ。

A 回答 (1件)

微分法を使って、最大値(極値)を求める問題です。



●一人企業。
y=10e
x=24-e
u=xy
においてuを最大にするeを求めよ。
つまり
u= 10(24-e)e
です。uはeの2次関数。その最大値を求めたい。そこでuをeで微分したものu'を考えます。
u'=10(24-2e)
となり、uを最大にするe(これをemと書く)においては
10(24-2em)=0
が成り立つ。これを解いて
em=12
が得られます。uの最大値は10(24-em)em=1440。

●次に、メンバーaとbから構成される二人企業。
aの労働時間をea, 生産する価値をwa, 余暇を(24-ea)、効用をua、所得をyaとすると
wa=12ea
ua=(24-ea)ya
bも同様にすると
wb=12eb
ub=(24-eb)yb

以下、易しい順に片づけましょう。

・固定報酬をエージェントに支払うプリンシパル・エージェント企業
 所得ya, ybは固定です。従ってaが自分の効用
ua=6(24-ea)ya
を最大にするにはeaが小さいほど良い。つまり働かないで余暇を増やせば良い。bにとっても事情は同じなので、eam=0、ebm=0。総効用=144(ya+yb)、総生産価値=0です。「お役所」ですな。

・生産された価値を二分するパートナーシップ企業
生産される価値の合計は
wa+wb = 12 (ea+eb)
これを二分したものが所得になるので、
ya = 6(ea+eb)
よってaが受け取る効用は
ua=6(24-ea)(ea+eb)
です。aはuaを最大にするようにeaを決め(これをeamと書く)、bもubを最大にするようにebを決め(これをebmと書く)る。
 uaをeaで微分したものをua'とすると
ua'=6(24-2ea-eb)
よって、eam, ebmは
(1) 6(24-2eam-ebm)=0
を満たす。bにとっても事情は同じなので
(2) 6(24-2ebm-eam)=0
この連立方程式を解くことになります。(1)から
(1') ebm = 24-2eam
が得られ、これを(2)に代入すると
(2') 24-2(24-2eam)-eam=0
これを解いて
eam = 8
(1')にeam=8を代入して
ebm = 8
となります。ゆえに
uaの最大値=ubの最大値=6(12+8/2)^2=6(16)^2=1536。
総効用=2×1536=3072。
総生産価値=12 (ea+eb)=12×(8+8)=192。
 aはeam以上に働くと自分の受け取る効用が却って小さくなってしまう。
たとえばea=9, eb=8としてみると
ua=6(24-9)(9+8)=6×15×17 = 1530
ub=6(24-8)(9+8)=6×16×17 = 1632
つまり、自分の効用が減って、相手の効用ばかり増やすことになります。bにとっても事情は同じです。

・総効用を最大化する理想的な共同企業
では総効用S=ua+ubが最大になるようにea,ebを決める。
これだけではya, ybがどうなるのかが不明なので、進みようがありません。しょうがないから、ya,ybは総生産価値wa+wbのA倍(A>0)をa,bでka:(1-ka)の比率で分けるものとして
ya = A ka (wa+wb)
yb = A (1-ka) (wa+wb)
としておきましょう。ya+yb=A(wa+wb)です。すると
S=12A(24-ea)ka (ea+eb)+12(24-eb)(1-ka) (ea+eb)
=12A(24-eb(1-ka)-eaka) (ea+eb)
これを最大にするea, eb, kaを求めたい。(Aは幾らであっても答に影響しません。たとえばA=1でもA=0.1でも同じ事です。)
Sをeaで微分したもの∂S/∂ea, Sをebで微分したもの∂S/∂eb, Sをkaで微分したもの∂S/∂kaはそれぞれ
∂S/∂ea=12A(24-eb-2eaka)
∂S/∂eb=12A(24-ea-2eb(1-ka))
∂S/∂ka=12A(eb-ea) (ea+eb)
となります。Sが最大になるのは、これらが全部0になる解(eam,ebm,kam)であり、すなわち
(1) 12A(24-ebm-2eamkam)=0
(2) 12A(24-eam-2ebm(1-kam))=0
(3) 12A(ebm-eam) (eam+ebm)=0
が成り立つ。この連立方程式を解けば良いのです。(3)から(12A,eam,ebmは負の値にはならないので)
ebm=eam
であることが分かります。つまりSを最大にするには二人とも同じだけ働く必要がある。以下em=eam=ebmと書くことにすると、(1)と(2)は
(1') 24-em-2emkam=0
(2') 24-3em+2emkam=0
となり、(1')+(2')を作ると
48-4em = 0
従ってem = 12となります。だからeam=12, ebm=12です。
これを(1')に代入すると
(1'') 24-12-2×12kam=0
すなわち
12-24kam=0
であり、kam=0.5と決まります。総効用Sを最大にするには、所得は総生産価値のA倍を折半する必要がある、ということですね。
 以上から、総効用Sを最大にするには
eam=12, ebm=12, kam=0.5
でなくてはならない。
a, bがそれぞれ受け取る効用は12A(24-12)12=1728A。総効用は2×1728A=3456A。総生産価値=12 (ea+eb)=12×(12+12)=288。
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この回答へのお礼

細かく教えていただいてありがとうございました!!
大変役にたちました。
本当に、ありがとうございます。

お礼日時:2002/02/02 00:23

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