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昨年来、日銀による国債の買い切りオペは増額を重ねていますが、
そもそも、基本的な問題として、国債買い切りオペの上限が、
日銀券の発行残高とされているのはなぜでしょうか。

保有国債を逆のオペで全て売り切る(資金の吸収)には、
日銀券を発行せざるを得なくなって、オペの意味がなくなるから
という理解でいいのでしょうか。

A 回答 (1件)

http://www.boj.or.jp/seisaku/02/seisak_f.htm
2001/3/19の金融政策決定会合で本基準が設けられました。

>国債買い切りオペの上限が、 日銀券の発行残高とされているのはなぜでしょうか
この理由は以下の通り(日銀政策委員会による)
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問6: 日本銀行はこれまで、長期国債買い切りオペの増額に反対してきたのではないですか。
答 : 今回、新しい金融調節方式の実施にあたり、長期国債買い切りオペを増額するのは、あくまで、資金供給オペの未達(いわゆる「札割れ」)が多発するケースなど、所要の資金供給を円滑に実施するうえで必要と判断される場合です。したがって、今後も、国債価格の買い支えや財政ファイナンスを目的として長期国債買い切りオペを増やすということは考えていません。このような趣旨を明らかにするため、今回、これまでの「長期国債買い切りオペは銀行券に対応させる」という考え方を守り、銀行券発行残高を長期国債保有残高の上限とする明確な歯止めも用意しました。
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以上を私なりに解説させていただきます。

>『国債価格の買い支え』と見られることに対して
日銀がコントロールする或いはできるものは短期金利のみで、長期金利はコントロールできない或いはするべきではないと考えている為だと思います。長期金利の動向は経済的な部分に加えて国の財政政策スタンスに左右されることが多く、その目標を掲げてコントロールすることは本来行わなければならない物価安定の為の処方箋と相反する政策を取らなければならない可能性があるためではないかと推察しています。

>『財政ファイナンス』と見られることに対して
第二次世界大戦中に日銀による国債引受という財政上犯してはならない禁じ手を行ったことがあります。この結果、制御不可能なインフレを発生させたことは物価の番人たる日銀にとって屈辱的なことだと思います。国が大変だからと言って中央銀行に国債を引き受けさせれば良いという考え方は将来的なインフレの観点から許容できないことですし、政治的にも予算獲得の為無責任な公債拡大ということは国として行ってはならないと考えています。一部政治家にこのような危険な考えを持った人が居ますが、無駄な公共投資を拡大する為の予算獲得の為の打ち出の小槌として考えているのではないかと疑っています(第2大戦時から政治家の資質は変わっていないのでしょうか?)。

>保有国債を逆のオペで全て売り切る(資金の吸収)には、 日銀券を発行せざるを得なくなって、オペの意味がなくなるから

ちょっと違うと思いますが、うまく説明できないので、日銀券を上回る買切オペを行うとどうなるかということを中心に記載いたします。

日銀券を上回る買い切りオペを行うことは、日銀が信用創造の拡大(借入と運用を両建てで拡大すること)を行うこととなります。この結果、日銀の信用力が低下し、延いては日本の国債或いは日本の通貨『円』の信任も低下したします。これらから日本は格下げを余儀なくされ、さらに経済的に窮地(信用力の低下は借入金の利子負担の増加に跳ね返る)に追込まれるという懸念があるためです。
日銀としては、これは絶対に譲れないところだと思います。尚、最近政府から上がっている当該オペの金額を1兆円にするというベースはこの範囲内に収まるという認識です。

ご参考になれば幸いです
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